昔、TVで見た戦争映画でコマンド部隊が潜水艦でドイツの船に近づき

救命ボートに乗り換え遭難を装い助けを得て乗り込む。

彼らのレインコートの下には折り畳みストックが付いたトンプソンが・・・

物語はうる覚えなので省略します。

 

折り畳みストックの取り付け部

 

この折り畳みストック付きトンプソンはロシアのサンクトペテルブルクにある

軍事歴史博物館に保管され、展示されている。

実験的に作られたとしか説明が無く、いつ、どこで、誰が手掛けたかなど不明。

 

 

結構頑丈そうに見える。スチールなので木製ストックより重たいかも知れない、

残念ながら折り畳んだ写真がありません。

 

使用されたのはM1928A1サーベジ製でM1に切り替わる直前の物と思われる。

2つの切り替えノブにはローレット加工が省略されている。

アメリカのレンドリースで銃や車両がソ連へ供給された。この個体自体は

その中の1つであった可能性がある。

 

リアサイトはM1に採用された簡易L字形が付けられている。

ご覧の様にどこかにぶつけたか落としたかで曲がっている。

この様な曲がりが多発したのでM1系は後に一体化成型で

両サイドに三角の保護板を立てたものに替えている。

あくまでも実験用なので使い込まれた個体を使用したと思われる。

 

映画に出て来た物はもっとスマートな折り畳みストックだった様な

気もするが何せうる覚えなので定かではありません。

映画用はこのモデルを参考に作ったか将又複数が存在した可能性も

あります。

ただ言えることはこの手のストック付きが普及しなかったのは

わざわざ折り畳みにする必要が無かったからではと推測します。