試験でSランクを目指すなんて言うと、何となく興味が出てきませんか?

日曜日に東京両国でマンモグラフィ読影試験を受けてきました。Tです。

今回は、この試験について書きたいと思います。

 

マンモグラフィとは乳がんの検診につかわれるやつですね。胸を挟んで、写真を撮り、乳がんを見つけ出す。

その画像を読む仕事があるのですが、

CTやMRIなど、多くの画像を読むことを仕事とする放射線診断医(←私)だけでなく、

外科、特に乳腺外科医、

産婦人科医、

開業するなどして検診をしている医者、

などによってマンモグラフィの画像は読影されます。

 

2日間の講習をみっちり受け、

その後行われる読影試験で一定の成績を収めることで、

「日本乳がん検診精度管理中央機構」からお墨付き(読影資格:AS>A>B>C>Dとあり、B以上で合格)をもらうことができます。

 

その後は5年おきにこの読影力の更新試験を受けて、資格を維持していく必要があります。

私はこの更新試験を受けてきたわけですね。

 

ここまで来るにはいろんなことがありました。

 

初受講&試験時:放射線科医2年目の私は経験がないにもかかわらず、「マンモグラフィあすなろ教室」に書かれた「放射線科医の合格率は高い」というデータを鵜呑みにし、自分は特別だという妄想とともに特に対策せずに受験し、結果、初回Cランク「不合格」という現実を突きつけられました。

この試験結果が出る前に

どのくらい読影できたと思うか、や

ランクはどのくらいと思うか、

などのアンケートがあり、

結果が出る前の私は、当然好成績と思って提出の後、撃沈するわけです。

あ、すみません、さっきのアンケート返してもらえませんか?

何なんですか、この恥の上塗りっ・・・・

 

家に帰ると妻は、「甘くないね」と冷たい目で私を見るのでした・・・・(/ω\)死にたい

 

 

2回目(初回以降は2日間の講習会は必須ではなく、試験だけを受けることができる)、

反省を踏まえ、経験を積み、挑戦するも「ランクB(感度、特異度80%以上)」。合格するも、私はAを目指していた。

どうやら私は病変の検出感度が低い。

 

東北大に移り、3回目。

結果、ようやくランクA(感度、特異度90%以上)に上がります。

読影医として、マンモグラフィのお仕事も自信を持ってできるようになりました。

私はこのランクで十分と思い、さらなるランクアップは目指しませんでしたが、この上にはASランクがあり、

ASはカテゴリー感度(異常と検出するなかでも3段階の悪性らしさを分ける必要がある)を85%以上に上げる必要があります。

同僚の中にはこれを一発で取ってくる天才もいます。

 

そして5年が経過し、資格維持のために再度読影試験を受けて来た、と言うわけです。

今日はAS取れるかもなんていう淡い期待を、

過去の恥ずかしい戒めで消し去り、謙虚にアンケートを

「読影に自信ない」「今回はBランク程度」としておきました。

結果、

「B」(下がっとる!)

下がっても、過去AランクをとっていればA級として扱われますので、読影力が下がってしまったことを反省しつつ、今後も精進していきたいと思います。

 

いつかは取るぞSランク!!(でもアンケートは謙虚に)

 

 

写真は試験会場近くの両国国技館

 

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