こんにちは、医局員Yです。
RSNA参加記の後編を書いていきたいと思います。
相変わらず長いです。よろしくお願いいたします。
目次2/2
- 発表関連
- 機器展示
- おまけ情報
発表関連
今回はscientific presentationとeducation exhibitの両方で採択されていたので、準備が結構大変でした。
どちらもスライドは事前にオンラインシステムでアップロードする必要があります。自分の発表時間や演題番号、アップロードシステムURLなどの情報は登録したメールアドレス宛に送られてきます。
Educationの方は締切りが早く、約1ヶ月の前の10月29日がawardの審査を受けるためのdeadlineでした。これを過ぎても10日程度猶予はありましたが、その場合はawardの審査からは除外されてしまうようです。
どの程度の文字量が分かりやすいのか悩みましたが、リアルタイムのプレゼンと違って、電子媒体でじっくり読むものなので、多少文字が多くても、その文章を読めば理解できるくらい説明が丁寧な方が好ましいのではと個人的には思っています。また読者に興味をもってもらうため、イラストや画像をなるべく多めにして工夫しました。
時間を書けるほど良いものが出来ると思うので、早めに取り組むことをおすすめします(自戒)。
つづいてscientific presentationについて。
こちらはオーラル発表の場合、スライド提出は発表4時間前まででOKとなっていました。スライドの内容は演題登録の時点で概ね決まっていると思うのですが、発表7分+質疑応答3分という短い時間で、研究内容をいかに明快かつ簡潔に伝えるかという要約作業に苦心しました。当たり前ですが、これも時間をかけて、時には上司や同僚に見せて相談しながら、よく練ることが重要だと思います。
スライドと読み原稿の完成したら、次は発表練習です。参考までに私が準備したことを少し紹介します。
ChatGPTに読み原稿をコピペ→音読機能で発語させる→スマホでキャプチャー録画→youtubeに(非公開)でアップします。そしてyoutubeの再生速度を調整する機能で、0.7倍速くらいでゆっくり再生しながらディクテーション練習します。慣れてきたら1倍速で再生して同時にしゃべれるようにします。これをやると原稿を見ながら練習できるのと、ゆっくり再生で細かい発音もチェック出来るのでお勧めです。
発表自体は何とかなるとして、問題は英語での質疑応答ですよね。これを完璧に攻略する方法はなかなかないと思うのですが、ChatGPTに模擬問答集を渡して会話モードで練習したり、通っている英会話の先生に質疑練習に付き合って貰ったりしました。
それと、想定外の質問が来たとき一番困るのは相手の質問が理解できないことだと思います。そこで、重要なキーワードをちゃんと拾うために、ChatGPTに重要そうな単語やフレーズをピックアップしてもらいました。さらにyoutubeでトピックの講演動画を探して視聴して、使われているフレーズをチェックしたりもしました。
まあ結果は後述しますがどれほど効果があったのかはよく分かりません。。でも何もしないよりは心持ちが良いかもしれないので、もし初めての英語オーラルにテンパっている人がいたら参考にしてみてください。
さて、現地での話題に移ります。
会期初日には自分の発表会場を確認しに行きました。会場が本当に広いので、まじで迷子になりかけました。
各セッションの部屋は概ね日本の学会と同じような広さでしたが、私の割り当てられた部屋はちょっと広めで、満員になると2-300人くらい入れそうな感じでした。緊張感が増してびびりました。
それから、他のscientific presentationのセッションをみて発表の流れも確認しておきました。
これも基本的には日本の学会と同じで、自分の番が来たら前に出て行き、座長の紹介に続いて手元の端末でスライドを操作しながら喋ります。発表が終わったら座長がフロアから質問を募集し、なければ座長が質問することもあります。フロアからの質疑で盛り上がっているセッションもあれば、質問が全然出なくてずっと座長が質問しているというパターンもあり、色々でした。
会場内に”Speaker Ready Rooms”という部屋があって、事前にアップロードした発表スライドを確認できます。本番と同じようにスライドショーを行なって、最終チェックします。
ここで発表者ツールが使えることが判明しましたので、ノート部分に読み原稿を書いておくことにしました。読み原稿は一応暗記しましたが、どうしても思い出す時間が出来てしまってスラスラ喋れなかったので、これで少し安心できました。
自分の発表は3日目でしたので、最初の2日間は教育セッションをいろいろ見に行きましたが、正直緊張していてあまり集中できませんでした。
2日目の夜はさすがに早めにホテルに戻って、最後の練習をしました。
当日はちょっと早めに発表会場に行きました。座長に挨拶をしておけ!という先輩からのアドバイスがあったので、タイミングを見計らって挨拶に行きました。
座長は2人でしたが、どちらも親切な応対でした。英語に余り自信がないことも念のため伝えましたが、「皆自信ないのは一緒だから大丈夫!」的な感じで励ましてくれました。
セッションが始まって見渡すと会場が大きい割に閑散としていて、発表者とその関係者のみという雰囲気(これも日本の学会と同じか・・・)。思ったより聴衆が少なかったので緊張が和らぎ、本番の発表は練習通り喋れたと思います。
問題の質疑応答ですが、会場からは質問が出ず、座長から1つだけ質問がありました。一気を利かせて簡便なフレーズで聴いてくれたため、概ね内容を理解して返事することができました。もし会場から質問があったら聞き取れたか分かりませんが、まあ結果オーライということです。
発表を終えて振り返れば意外となんとかなったな、と思いました。何事も経験ですね。きちんと準備すれば英語発表もコワクナイ!ただし生成AIがないと困る、という感じです。
また、他の講演を聴くにしろ、自分の発表での質疑対応にしろ、やはり語彙を増やしてリスニング力を上げることが重要だなと改めて実感しました。2月頃まではRSNAの教育講演がオンラインでも視聴できるので、色々見てようと思いました。
機器展示
機器展示場は日本のITEMと比べてもかなり広い面積を占めていて、やはりRSNAの目玉の一つといえると思います。
参加企業もとても多く、主要な機器メーカーやソフトウエアメーカーの他、AI関連のベンチャー企業が多く出展していて、時勢を感じさせました。日本から企業出展もありました。
犬と触れあえる(?)コーナーや、コーヒーを配っているブースなどもあり、歩いている人もかなり多くてまるでお祭りのようでした。
結局この規模の大きさがRSNAの最大の思い出となりました。
各企業は、この展示会で新しい機器を発表することを目標として開発を進めていると聞きます。
主要な会社のブースを見て回るだけでも、最近の機器開発の動向が分かり勉強になると思います。
RSNAに参加される方は、ぜひ足を運んでみることをお勧めします。
ただ、コネクションが全くない状況だと、ブース内で話しを聞かせて貰うのは少しハードルが高いかもしれませんので、自施設の偉い人にくっついていくのが良いと思います。
私は、今回はボスにくっついて、某企業さんのブースなどを訪問し、色々最新機器や新しいシーケンスを見せて貰ったりと貴重な経験をさせていただきました。
今回JRSもブースを出展しており、私も少しの時間お手伝いをして、春の総会や海外メンバーシップのご案内に協力させていただきました。行き交う参加者に声をかけたりしましたが、国際的な認知度はまだまだ向上の余地があると感じた一方で、日本文化への親しみから興味をもって立ち止まってくれた方が何人かいました。このように現地で直接コミュニケーションを取ることは、国際交流の輪を広げていくために非常に重要なことだと感じました。
おまけ情報
最後にアメリカ学会参加に際する、細かい色々を書いてみます。RSNAに行くけど旅行準備に不安があるという人は良かったら参考にしてみてください。
学会そのものとはあんまり関係ないので、ここまでで読み終えても大丈夫です。
渡米前に準備すべきこととして、当然ながらパスポートと、ESTAの申請が必要です。ESTAは米国のVISA免除プログラムで、イラン等への渡航歴など制限事項に引っかからなければ、簡単な申請のみで入国できるというものです。申請はネット上で必要事項を入力するだけでOKで、数時間後には承認のメールが届きました。承認されればパスポートと紐付けされるので、書類のプリントアウトなどは不要です。
オヘア空港での入国審査では、念のためRSNAの採択通知や、復路航空券の控え、ホテル予約書などを印刷して持っていましたが、「purpose?」ときかれ「RSNA」と答えたところ、はいはいという感じであっという間に通して貰えました。RSNAは大きな学会のため、空港スタッフも知っているようです。指紋はみんな採られます。
また、アメリカはカード社会なので、クレカは必須です。今回、同行した夫が短期間にUBERでの決済を繰り返した結果、カードを止められていましたので、事前に海外利用予定をカード会社に連絡しておくべきだったと思います。複数のカードを持っていたため何とかなりましたが、カードなしでアメリカ生活は厳しいです。
両替は少しだけで大丈夫です。現金を使ったのは、ベッドメイク・ホテルのポーターへのチップと、一部タクシー、キャッシュオンリーのパブに入った時くらいでした。タクシーはカード払いできるのですが、運転手にキャッシュで払ってほしいと言われ(たぶん手数料分もうかるから?)、1回だけキャッシュで払いました。でも基本的にタクシーやレストランの支払いはチップ含めカードでOKです。入国前にトータル3万円分ほど換金しましたが、結局一部余りました。
ネット環境は、以前海外旅行の時はレンタルwifiをよく利用していましたが、今回は携帯電話会社のデータローミングサービスを利用しました(契約プラン内に含まれていたため)。特に問題なく繋がりましたし、荷物も減らせたので快適でした!
アメリカはコンセントがAタイプ(日本と同じ)なので変換プラグは不要です。電圧が日本よりやや高いですが、PCやスマホの充電器は大概対応しているので問題なく使えます。
服装については、シカゴはとにかく寒くて、RSNAの時期は最低気温マイナス10度に達することもあり、ダウンジャケットは必須です。手袋、マフラー、耳当てか耳の隠れる帽子などもあった方がいいかも。
RSNA会場内の服装は、現地ではスーツの人とそうでない人が半々くらいでした。襟付きのフォーマルな装いの人が多めではありますが、結構カジュアルな人もいて、自由な感じです。演題発表者はスーツが多めでした。
私は発表があるのでスーツは着ようと思ったのですが、その際の靴をどうするかかなり悩みました。男性の場合、革靴とスーツで足下を隠せますけど、レディースはパンツスタイルだったとしても、パンプスだと足首あたりが露出しちゃいますよね。-10℃で耐えられる気がしません。
結局、靴○屋で分厚いベージュのタイツを購入し、靴はショートブーツとパンプスの2足を持っていって、現地で調整することにしました。(行き帰りの飛行機ではスニーカーを履いたので、都合3足で移動する羽目に…)
今回、RSNA期間の直前に寒波が到来し、シカゴは雪が20cmくらい積もっていました。一部国内線ではフライトキャンセルになったくらいです。
そんな中、初日はパンプスで突入してみたのですが、ホテル目前からシャトルバスで移動、会場でのバス昇降場は屋根付きの場所で、会場内も暖かかったので、寒さは割と大丈夫でした。ただ、帰りにバスから降りたとき、ホテル前の道で雪が溶けて10cmくらいの冷たい水溜まりになっており、足がびちゃびちゃに…。通りすがりのお姉さんに「こんな日にヒールなんてcrazy!」と(英語で)言われました。やはり雪道にパンプスは厳しいです。
なので2日目からは足首の隠れる革のショートブーツで行きました。これで良かったです最初から。ちなみに会場入り口付近で女性の参加者が靴を履き替えている姿もチラホラ見かけました。会場にはクロークもあります。
ということで結論、パンプスじゃなくても大丈夫です。
まとめ
大変長くなってしまいましたがRSNA訪問記はこれで終わりです。
これを読んでくれた方が何となくイメージが沸いて、演題出して行ってみようかなあという気持ちになっていただけたら本望です。
私自身もまた機会があれば学会には参加したいですが、こんなに長い記録を書くことはもうないでしょう。笑
お読みくださりありがとうございました。
ではまた!
医局員Y
