虎子友人帳 | 八屋虎子。のブログ #女装男子

俺の親友の話をしたい。

 

俺の心友(しんゆう)の話を。

 

その名も【妖怪かわうそ。】

 

 

こいつとはもう、30年来の付き合いで、

 

いつもいつでも俺のそばにいてくれた。

いつも俺の事を助けてくれた。

いつも「はやちゃんの為に」って、

本当に良くしてくれた

唯一無二の大親友。

 

今思えば、コイツの施しに

 

かなり甘えていた部分があった気がする。

 

気がするというか

 

完全にこいつに依存していたきらいがある(笑)

 

 

この前なずさんに、

『全く気を使わない友達っている?』と、聞かれて、

 

『わかりません。多分いません。』と答えた。

 

 

あの時は、こいつの事をすっかり忘れていたのだ。

 

あー。カワウソのやつに怒られるな。

 

いや・・・。

 

あいつは優しいからな。

 

もしかしたら、少し寂しそうな顔をするかもしれないけど、

 

それでも、

 

わざわざ

 

俺はお前のこと

 

「すごく大切な親友で、

 

本当の家族以上に、家族だと思ってるぜ?」

 

なーんて


言わないけどさ。絶対に。

 

照れくさいから。

 

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今年の頭に

 

俺が初級セミナーに行ってみたいって言った時、

 

あいつは

『いいじゃん!なんか、そーゆーの、はやちゃん向いてると思うよ!

はやちゃん宗教っぽいもん!』と、

謎のアドバイスをしてくれたことを覚えている(笑)

 

実は俺は

 

セミナーに行く事を

 

コイツに言おうか言うまいか悩んでいた。

 

いかに親友とは言え

 

妖怪の仇役であるところの

陰陽師集団の講習会に行く。というのは

 

なかなか言い出しづらいものがあった。

 

俺はなにも、

 

妖怪変化の類を

 

滅してやろう。祓ってやろう。

などとは微塵も思っていない。

 

逆にそこで

妖怪の生態や性質を学び

共生していく知識や技術が欲しいと思っていた。

 

結果、あいつは

 

嫌な顔をするでもなく

 

その場を取り繕うでもなく

 

さらっと冒頭のように背中を押してくれた。

 

まぁ、言い方はよく分かんなかったけど。

 

 

 

親友に嫌われるかもしれないという

 

俺の悩みは

 

全くの杞憂だった。

 

『どうせ祓われるなら、はやちゃんがいいわ(笑)』

 

などとおどけて見せた。

 

おい、やめろ。

なかなか笑えない冗談だ。

 

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初級セミナー参加後、

 

俺は

あり方次第で

いくらでも共存していくことが出来ること。

退治することが全てではなく

対峙することが重要であること。

また、無理に妖怪側に歩み寄る必要もないという事を、

 

カワウソに対し

まるで持論のように熱く語った。

 

今思い返してみるとなかなか恥ずかしい。

 

ニュースや教科書などをみて

「アメリカって汚ねぇよなー!」

と、急に言い始める中学生と同じだった。

 

それでもカワウソは

 

「うんうん、そっかー良かったね!うんうん!」と

 

いつまでも俺の話を聞いてくれた。

 

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7/22(土)

 

うだる様な暑さの中、

俺はトボトボと

有楽町駅を目指していた。

 

疲れた。

 

本当に疲れた。

 

人酔いだなこりゃ。

 

早く帰ろう。

 

初級セミナー後、

俺は陰陽道にすっかり心酔してしまい

 

書籍にセミナー、カウンセリングなどに

日々没頭していた。

 

今日はBeトレの帰り道。

 

カワウソはといえば、

「夏バテかもしれない」

とか言って、

自分の巣に引きこもっている。

 

巣って表現もなかなかだよな(笑)

 

ってか、妖怪って夏バテすんのかよ。

 

あー。そう言えばカワウソのやつ、

今度一緒に

Beトレに行ってみたいなんて言ってたなぁ(笑)

 

陰陽屋敷に妖怪連れて行くとか

どうなんだろ(笑)

 

あいつには悪いが

やはり妖怪は連れていけない

ということを、言わなきゃだなぁ。

 

「住みたいところには

さっさと住んだほうがいいんだぜ?」

なーんて

たった今仕入れてきた情報も手土産に

今度会ったら話してみよう。

 

土産といえば、あいつの好物ってなんだったかなぁ?

あー。親友、親友言っておきながら

俺、あいつのこと全然知らねぇじゃん(笑)

 

そうだな、これも今度会ったら・・・

 

 

 

今度・・・

 

 

 

会ったら・・・

 

 

 

あれ?

 

 

 

・・・。

 

 

 

路上に何かある。

 

なんだ。

 

違和感を感じる。

 

何かが路上の隅に転がっている。

 

転がっているというか、

 

捨てられているというか、

 

雨の日に

 

側溝に溜まった落ち葉のような、、、

 

 

、、、、、

 

 

 

かたまり、、、

 

 

 

 

 

、、、、、、

 

 

 

 

 

 

距離が、、、、、、

 

 

 

 

 

、、、、、、近づく。

 

 

 

 

 

、、、、、

 

 

 

 

、、、、、

 

 

 

 

 

、、、、、

 

 

 

 

 

 

、、、、、

 

 

 

 

 

 

 

、、、、、

 

 

 

 

 

 

 

おい、

 

 

 

 

やめてくれ、やめろ。

 

 

 

 

 

・・・

 

 

 

 

 

違う

 

 

 

 

 

そんなはずはない

 

 

 

 

 

・・・

 

 

 

 

・・・

 

 

 

 

あいつが

 

あいつがこんなところにいるはずがない!!!

 

 

 

 

 

路上の隅に、

 

打ち捨てられている、

 

その酷く汚れたボロ雑巾は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺の親友の

 

カワウソだった。

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一瞬、心臓が止まりかける。

 

おい、

 

おい、

 

おい、

 

おいおいおいおい!

 

嘘だろ!?

 

嘘だよな!?

 

カワウソ!?

 

お、お前なのか!?

 

おい!!

 

カワウソ!!

 

カワウソ!じゃねえか!!!

 

おい!バカ!!しっかりしろ!!

 

何があった!!

 

なんだ!!

 

 

 

地べたに膝をつき、

「ぐしゃぐしゃ」になってしまったカワウソを

そっと、壊さないように

抱き抱える。

 

 

 

 

 

血の気が引いた。

 

鳥肌が立った。

 

 

 

 

 

 

 

 

重さがほとんどない。

 

ひどく冷たい。

 

少しでも力を入れると

 

壊れて、崩れてしまいそうなほど

 

カワウソは脆くなっていた。

 

 

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カワウソが見える人はそう多くはない。

 

はたから見たら

この暑さで

気でも触れたのかと

思うだろう。

 

ひとり、アスファルトの上に座り込んで

叫びながら狼狽する男がいる。

 

いかに人目を気にし過ぎる俺でも

今はそんな事を

言っている場合ではない。

 

 

俺の親友が

俺の心友が

俺の腕の中で

虫の息だ。

 

一体何があった!!?

カワウソに一体何があった!!?

何がどうなってる!?

 

ちくしょうっ、

なんでこんなことにっ、

何が、なんで、どうして!?

カワウソ!

おい!カワウソ!

何があった!?

どういうことだよ!

おい!!

 

 

こんな時、

陰陽道で教わった知識はクソの役にも立たない。

 

いや、冷静に考えれば

こんな時はどうすればいいか、

どうすべきか

というより

 

どう在るべきか

 

最善のあり方は

これまでに散々教わってきた

 

だが今は何も考えられない。

 

ただただ、

ぐしゃぐしゃになった親友が

これ以上崩れないように、

無くならないように

そっと抱きしめ

声を掛けることしか出来ない。

 

カワウソを見つけ抱き抱えてから

今に至るまでは

ほんの数秒。

 

数時間にも数日にも感じられた

無限の時の流れが

カワウソの意識と同時に動き出す。

 

取り乱す俺の腕の中で

 

息も絶え絶えに

 

カワウソは声を絞り出す。

 

 

 

『は、はやちゃん…

 

 

 

 

良かった、

 

 

 

会えた、、、やっと、

 

 

 

僕、

 

 

 

迎えに、、、

 

 

 

どうしても、、、

 

 

 

伝えたいことが、、、

 

 

で、、も、、、、

 

 

 

祓い屋さんが

 

 

 

沢山いて、

 

 

 

それで、、

 

 

 

あのね、、、』

 

 

『祓い屋』

その言葉を聞いて

全身に力が入り、一気に感情が沸騰する。

 

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今日は

全国各地津々浦々から

BEトレ会員、認定マスター、講師などの

『祓い屋』が有楽町に一同にかえす。

 

みな腕に確かな覚えありの『祓い屋』達だ。

 

『祓い屋』の中にも、

様々な”派”があり、

俺の所属する『ココロ屋』は

中でも一際大きな団体だ。

 

妖怪なんつーのは、

信仰がなくなったらそれまで。

人から信じられて、

時に恐れられて、

存在を認められて、

認識されて、

意識されて初めて

存在することが出来る。

 

『ココロ屋』は

この妖怪の存在を認め、

積極的に祓うことよりも、

妖怪と上手く共生して行く道を目指している

いわば『祓い屋』の中でも穏健派である。

 

そんな「在り方」に共感し、憧れ、『ココロ屋』の門を叩く者も多い。

 

『祓い屋』最大派閥となりつつあるのも頷ける。

 

しかしもちろん

『ココロ屋』の中にも派閥はある。

全ての『祓い屋』が共生を望んでいるわけではないのだ。

 

妖怪は全て『悪』であると決めつけ、

『祓う』『滅する』『除する』事が

正義であると信じて疑わないもの

それが『過激派』。

 

この『過激派』になってしまうのは

主に2パターン。

 

昔妖怪に嫌なことをされた

傷付けられた

脅かされた

化かされた、などのトラウマを必死に握り締めているモノ。

 

もう一つは

『ココロ屋』にどっぷり浸ることなく

「少しのぞいてみよう。」

「妖怪が倒せるらしいぞ。」

「ちょっとだけ試してみよう。」

「ダメだったらすぐに辞めて別の”派”をみてみよう」

といった、中途半端なモノたちだ。

 

よく見れば

カワウソの身体には

無数の呪術痕があった。

 

 

 

なんて、むごい。

 

思わず目を背けたくなる。

 

 

先で述べたように

これは完全に『中途半端な者たち』の仕業だ。

 

俺もまだまだ詳しくはないが

このデタラメな呪術痕を見れば

子供でも分かる。

 

中途半端に覚えた呪術式を

無抵抗の妖怪に

繰り返し、繰り返し

何度も、何度も、、、。

吐き気がする。

 

 

これはもう俺の知っている『祓い』の業ではない。

 

 

 

ただの リ ン チ だ。

 

 

 

カワウソが

 

今こうして

 

俺の腕の中で

 

生きているのが不思議なくらいだった。

 

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この野郎。。。

馬鹿野郎。。。。

ちきしょう!

おいカワウソ!!

 

あれほど有楽町には近づくなって言ったじゃねぇか!!!

 

無茶にも程がある。

カモネギでもあるまいし、

飛んで火にいるなんとやらとは

全く、お前のことだっ!

 

なんでまた有楽町だなんて危険な場所に。。。

 

よりによってこんな日に

一人でノコノコと。。。

 

 

『でも、、、

 

 

 

 

ぼく、、、

 

はやちゃんに、、、

 

 

 

 

 

どうしても、、、、

 

伝、、、、、

 

 

 

えなきゃ、、、、』

 

 

 

 

 

もう良い!!

分かった!

分かったから!

 

お前の気持ちはよく分かったから!!

だからもう喋るな!

でなきゃ、本当に!!

 

本当に、、、

 

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本気で ◯ろ してやろうと思った。

 

俺の親友を

 

こんな風にした奴らを

 

絶対に、◯ろ  してやる。

 

絶対に。許さない。

 

全員ぶっ○してやる。

 

 

怒りに震え

 

憎しみに飲み込まれつつある俺に

 

カワウソは言う。

 

 

 

 

『僕は、、、、、

 

 

 

大丈夫だから。

 

 

 

 

平気、、、、、

 

 

 

 

 

だから。

 

 

復讐なんて、、、、

 

 

、、、、、。

 

 

、、、、

 

 

 

 

僕から、、、、

 

 

 

 

はやちゃんから、、、

 

 

 

 

 

 

 

始めないで、、、、。』

 

 

 

 

 

 

言葉が出ない。

 

息も絶え絶えに、

『復讐は連鎖する、

その連鎖を僕らから始めないでくれ。』と

コイツはそう言っているのだ。

 

こいつには

こんな状態になってまで尚

他人を思いやれる気持ちがあるのだ。

 

 

ちくしょう。

 

 

 

分かってる!!!!

復讐なんて、、、そんなこと!!

 

頭では分かっている!!!

だけど!!!!

 

もうこれは理屈ではない。

理屈や理論で簡単に収められる様な

そんな単純な話ではない。

 

おまえ。

こんなにボロボロになって、

なにが大丈夫だ!!

平気な訳がないだろっ!

 

・・・・

 

・・・・

 

 

もういい分かった!!!

 

そいつはどんなやつだった!!!!

 

相手は何人だ!?

 

何マスのやつらだ!?

 

何期だった!?

 

見覚えのある奴はいたか!?

 

 

 

 

矢継ぎ早に、

 

半ば尋問の様に

 

消え入りそうなカワウソに問い掛ける。

 

 

 

 

 

 

それでもカワウソは答えない。

 

 

 

 

 

代わりにかえってきた

 

カワウソの言葉。

 

最後の言葉。

 

 

 

『ぼく、、、、

 

 

黙って、、、、た、、、、、

 

 

 

ぼく、、、、、、

 

 

 

ほん、、、、

 

 

本当は、、、、、、、

 

 

 

よ、、、、

 

 

 

ようかい、、、、、、

 

 

 

 

カワイソウ、、、なんだ、、、、。

 

 

 

いままで、、、、、、

 

 

 

だまってて

 

 

 

だまして、、、、、、ごめ、、、、、

 

 

 

はやちゃんに、、、、、、

 

 

 

 

嫌われたくなくて、、、、、、

 

 

 

ご、、、、めんね、、、、、、、。』

 

 

 

 

 

 

そう言うと、

 

カワウソは、

 

動かなくなった。

 

----------------------------------

 

『バカやろうっ!!!

 

そんなこと、、、、

 

そんなこと、、、、、

 

初めからわかってたさっ!!!!

 

気付いてたさ!!!!

 

知ってたよ!!!!!!!!』

 

 

 

俺はそう叫んで

 

ボロボロ泣きながら

 

カワウソを

 

力いっぱい抱き締めた。

 

 

 

『お前がカワイソウだろうが、

 

カワウソだろうが、

 

そんな事は関係ない!!!!

 

お前はお前だ!!!!

 

俺にとって、お前はお前なんだよ!!

 

そんなもん何も変わんねーよ!!!

 

知ってたさ!!

 

お前がカワイソウなことくらい!!!

 

何年親友やってると思ってんだよ!!

 

お前は俺にとって、

 

かけがえのない親友だ!!!

 

俺は本当は

 

お前のことが大好きで!

 

大好きで大好きで大好きで

 

しかたないんだよ!!

 

本当の家族以上に

 

家族だと思ってる!!

 

おい!だからさ!!

 

起きてくれよ!!!

 

カワウソ!!!

 

おれはお前がいなきゃダメなんだよ!!!

 

たのむから!!

 

頼むから、俺を一人にしないでくれよ!!

 

お前がいなきゃ、、、ダメなんだよ、、、。

 

カワウソ。。。。

 

・・・・・・・・・・。』

 

----------------------------------

最後の言葉が

 

謝罪だなんて。

 

そんなことってあるかよ。

 

そんなのって

 

あんまりだろ。

 

ひどすぎるだろ。

 

 

『実は、

カワウソじゃなくて、

カワイソウなんだ。』って。

 

最後の最後に

 

笑えねーダジャレだ。

 

お前は本当に大馬鹿野郎だよ。

 

 

・・・。

 

 

・・・。

 

 

・・・。

 

あぁ、

 

バカは俺だったなぁ。

 

 

 

 

もっとお前のこと、

 

大事にしてやれば良かった

 

もっと話を聞いてやれば良かった

 

もっと一緒にいてあげれば良かった、、、

 

いや、

 

もっと一緒にいたかった

 

もっと遊びたかった

 

もっと抱きしめたかった

 

もっと、もっと、もっと!!!

 

 

・・・・・・。

 

 

でも

 

 

もう遅かった。

 

何もかもが手遅れだった。

 

【人生をやり直すのに遅いなんて事はない。】なんて

 

誰かが言ってたけど、

 

 

そんなことなかった、

 

 

俺は、

 

「遅すぎた」んだ。

 

ただただ、「遅すぎた」んだ。

 

 

カワウソ。

ごめんな。

 

もっと早くに

 

見つけてあげられなくて

 

ごめんな。。。

 

俺がもっと早く

 

おまえに気づいてあげられていたら、

 

ごめんな。

 

祓い屋に見つかって

 

すごく怖かったよね。

 

とっても辛かったよね。

 

痛かったよね。

 

苦しかったよね。

 

人間に抵抗することなく

 

本当に優しい子だったね。

 

人間が好きだったんだね。

 

最後の最後まで

 

お前ってやつは、

 

本当に優しい子だった。

 

 

 

あぁ、、、

 

 

 

可哀想に。

 

かわいそうだな。

 

かわいそう。

 

かわいそう。

 

かわいそう。

 

かわいそう。

 

かわいそう。

 

かわい。。。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ねぇ、、、、、

 

ぼくたち 家族、、、、なの?』

 

------------------------------------

『妖怪なんつーのは、

信仰がなくなったらそれまで。

人から信じられて、

時に恐れられて、

存在を認められて、

認識されて、

意識されて初めて

存在することが出来る。』

 

んまー。あれだ。

 

結果から言えば

 

あいつはあの時

 

俺の凄まじい「カワイソウ」という思いを受け取って、

 

「カワイソウ」という思いを餌に・糧にして、

 

みるみる回復していった。

 

 

 

カワウソが調子に乗って

 

「もっと可哀想だと思って!」と、

 

治りかけた傷口を見せつけてきた時は

 

さすがに吹いた。

 

 

大変だったのは

どちらかというとその後で、

 

炎天下のなか

 

路上に座り込んで絶叫する成人男性がいると

 

誰かが通報したようで、

 

おまわりさんがわらわら集まってきた事の方が

 

厄介だった。

 

んまっ! それはまた 別のお話だ。

 

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最近、この

 

妖怪カワイソウが

減少の一途をたどっている。

 

どこかのだれかさんのせいでな(笑)

 

 

 

もちろん付き合い方を間違えれば

 

取り憑かれ、飲み込まれ、

 

溺れて、取り○ されてしまうこともあるだろう。

 

しかしながら、

 

そういった、

 

見えない友達、

 

いや、家族も全てひっくるめての

 

「自分」ではないだろうか。

 

もしかしたら

 

淘汰されるべき、悪しき、ダメな存在なのかもしれない。

 

だけど、俺は

 

誰がなんと言おうと

 

こいつと一緒に生きていこうと

 

そう誓った。

 

---------エピローグ(蛇足)-------

 
仕事中。
 
「あのー、こちらは、XXXの電話番号ではないですか??」
 
・・・まただ。これで3回目だ。
 
3回連続で、
 
同じ取引先の同じ女性担当者から
 
間違い電話がかかってきた。
 
XXXというのはウチのグループ会社だから
 
別に、調べて教えてあげることも出来る。
 
声質で若い女の子だと思うが、、、どうだろう。
新卒かなぁ?困ってるんだろうなぁ。
ブラック 企業なのかなぁ?教育担当とかいないのかなぁ?
 
あー。
 
なんだか、
 
カワイソウだなぁ。
 
でも、俺も忙しいし。
 
でも、
カワイソウだなぁ。
 
・・・。
 
ひょこっと
『妖怪カワウソ』が顔を出す。
 
え?
カワウソではなく、『妖怪カワイソウ』?
 
いやいや、コイツの呼び方を
今更変えるのは
どうにもこうにも
気持ちが悪い(笑)
 
カワウソは
いたずらな笑顔で
おれに問いかける
 
 
 
「どうする?カワイソウだから
 
電話番号くらい調べてあげる?」
 
 
 
その問いかけに
 
俺も、いたずらな笑顔で答える
 
 
 
「いや、いいよ、
 
めんどくせぇ(笑)」