中央公論社、文庫版 T・Pぼん 第3巻


のあとがき には藤子F先生がどんな気持ちで、


T・Pぼんを描いたかが、綴られている


実はまだ連載を終えてはいないのです


と言う一言で締め括られて、日付は1995年の5月となっている


藤子F先生が亡くなったのが1996年の9月ですから


その翌年となって


T・Pぼんは未完として終わるのですね


自分は愛蔵版を読んでいたので、


愛蔵版未収録の11作品を現在読んでいる


もっと詳しい感想を書くのは、その後にしようと思うが、


文庫版のあとがきはぐっと、来るものがあるので少し書き残しておく


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リアリティのある歴史モノを描きたかったそうだ


肝心な事は人類の歴史を大きく揺るがす様な人物の歴史であるよりも、寧ろ歴史には残らない様な人物だったとしても、リアリティを描きたかった


と言う事を書いている


マヤ文明の遺跡を見に行ってピラミッドから転落して死亡してしまう漫画家をT・P(タイム パトロール)が救う回がある


その漫画家の絵柄を見ると、どう見ても藤子F先生がモデルとなっている様に思える


そして物語は生贄の話なって行く


恐らくF先生は遺跡を見たのだろう


そして又、ミノタルウスの皿の一場面も思い出す


T・Pぼんの中にもミノタウルス伝説の話もある


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F先生は旅に出ても自分は方向音痴で、現代にあっても、迷子になるのに


当時長い旅を遂行した


マルコポーロや三蔵法師を尊敬する、と言う趣旨のことが書かれている


T・Pぼんの中には


三蔵法師の話もある


と言っても三蔵法師を助けるのではなく、三蔵法師のお付きのものを助ける物語だ


又、アジアからアメリカに渡ったインディアンの子孫となる男の話もある