今年の8月の私の52歳の誕生日は、体調最悪の上、難病疑惑浮上。その上コロナ禍で大学病院での検査・診療を一ヶ月後回しにされ、心身共にダウン。ほぼ寝たきりになり、誕生日どころの騒ぎではなかった。だからというわけではないけれど、夫の誕生日はクリスマスイブだが、今年のケーキは最高額の4,860円を予約。直径15センチに約五千円。私の感覚にはない買い物だ。毎年夫の誕生日は本人の強い希望によりホールケーキを買っているが、三千円台ですら無駄に高いと思っている私であった。それならピースをいくつも買った方がいい。
今年のクリスマスイブは土曜日。ゴルフなんて、もう何か月も練習場すらいけない身体になった妻を置いて(愛猫も一ヶ月前に死去)、いつものように夫はホームコースでゴルフ。まあねえ、苦労も心配もいっぱいかけてきたしねえ、猫共々。仕事しながら夫は本当に頑張ってくれている。時にはもて余したのか、冷たい言動を浴びせられたこともあるけれど、全体としては実に献身的に支えてくれている。逆の立場だったら、私自身がとっくに精神的にヤラれて、これまで夫が私にしてきてくれたことの半分どころか1割程度の支えにもなれないだろう。夫自身、状況に押し潰されそうになって(私は完全に押し潰されていた)自分も精神的に病みそうになっている瞬間は時折見受けられた。私の病名がぼぼ確定するまでの間とか(本当に時間がかかった。そして未だに100%確定はしていない)、夫に懐いていた猫が死んだときとか。
そうはいっても、気丈に振る舞おうという覚悟がほとんどの時に夫から感じられた。ひとはマイナスの考えに簡単に引きずられる。それに抗わなくてはならない。
「ダークサイドに落ちるのは簡単なんだよ。でも俺はジェダイだからさ」
「あたしは完全にダークサイドに落ちてるな。でもさ、ジェダイって思ったほど役に立たないよね」
「そうなんだよ」
夫なしには文字通り生きていけないのが現在の私だ。
その高価なケーキ。「ほろ苦い大人の味」といううたい文句と異なり、ビター感もさほどなく、けっこう甘かった。本体のショコラムースの舌触りはよかったけど、やっぱ高いよ。

