1988年アメリカ。「ビバリーヒルズコップ」などのマーチン・ブレスト監督作品。
 元警官のジャック(ロバート・デ・ニーロ。40代半ば)は保釈中に行方をくらました容疑者を捕まえる賞金稼ぎ(バウンティ・ハンター)。「公爵」の異名をとる会計士マデューカスは組織の大物セラーノの大金を横領してとんずら。そうとは知らずマデューカスに保釈金を周旋した業者はセラーノに睨まれるわ保釈金は踏み倒されるわで、五日後の深夜12時に迫る保釈期限までに「公爵」を見つけ出すようジャックに依頼する。ジャックがマデューカスに接近しようとすると、セラーノ一味とセラーノ一味を追うFBIがジャックを追ってくる。さらにジャックと「同業」のマービンも保釈保証業者の依頼を受けてマデューカスを追う。マービンは元警官のジャックと違い、大物セラーノもセラーノをカマした「公爵」のことも知らない、裏社会の事情に疎い男だった。
 つまんなくないけど、正直長い二時間越え。このアクション・エンタテイメント系の作品なら90分くらいにしてほしい。前半、特にジャックとマデューカスの二人旅が始まったあたりが妙に間延びしている。ラスト30分だか、マデューカスがマービンに捕まってからは緊張感があって面白かったが、そこまでが長い。えげつないバイオレンスも皆無だし、嫌いなつくりではないけど、クライマックスにたどり着くまでがとにかく長い。ああいうラストシーンも名優がやるとかっこいいんだけどね。

 ジャックとマービンの「職業」である賞金稼ぎ(bounty hunter)について。日本では馴染みが薄いが、アメリカには保釈金保証業というのがあるらしい。逮捕された容疑者は保釈されるために保釈金を支払わねばならないが、用意できないひとのために貸し付けをする。刑が確定すれば保釈金は返ってくるので、これに利子を乗せて利益を得るのが保釈金保証業だ。しかし保釈された容疑者がそのまま逃げてしまえば保釈金は返ってこない。そこで業者はバウンティ・ハンターに依頼して容疑者を警察に連れ戻し、保釈金を返してもらう。冒頭でデニーロがしているのはまさにそれで、とんずらした容疑者を警察につれていって、業者から報酬を得ている。

 ひとつ疑問だったこと。マデューカスは逃亡後セラーノに絵葉書を送って自らの生存をアピールする変人という台詞が冒頭にあったが、なんでそんなことをしていたのか、実際彼が登場してからその辺を説明するくだりはまったくなかった。あれだけ逃げて生き続けることを諦めなかった男がなんでわざわざそんなことしていたのか、キャラクター含めてまったく説明がない。あったっけ?