今年で51歳、3月頃から突然生理周期が乱れて伸び始めた。これまでほぼ規則正しく25日前後だったのが、突然34日、40日となった。生理前一週間ほど不調(頭痛、腹重、だるさ)を繰り返して40代を過ごしたが、規則正しくはあったので慣れてはいた。しかし生理周期が乱れ始めると不調期も長くなり、またどのタイミングで悪くなったり良くなったりするのかもわからなくなった。結局ジムを二週間ほど休んだりした。それまで一週間休むのはよくあることだったが、二週間は珍しい。「常連」である私は他のご常連から「あら久しぶり」と何回も声をかけられた。私はジムに平日の午前中に行くのを習慣にしているので、ご常連はリタイア後、60代以上の人が多い。
「どうしたの? 忙しかったの?」ときかれると、

「いや、更年期で調子悪くて」と正直に答える。すると、
「ああ、あたしも昔あったわ。ホットフラッシュとかね。でも大丈夫よ、みんな経験することだから。数年で治まるわ」
 と、多くの経験者が私を安心させるような心ある言葉をかけてくれるが、タチが悪いのが更年期障害を全く経験しないで上がってしまったひとたちだ。
「へえ、私はなにもなくてね。本当に知らない間に終わっちゃったって感じで。不調とかなにもなかったの」
 へーそうですか。それ自慢? 今不調の真っただ中にいる人にかける言葉かね。とかなり私は不愉快だ。ひとによっては、私に「経験者」として労りの言葉をひとがかけてくれているときに「更年期障害ない自慢」をすべく飛び込んでくる。この「更年期障害ない自慢」があまりに多いので、イラついてきた私は、そういう反応があると、
「ああ、そういうひとっていますよね」
 と暗に「そういうコメント今聞きたくないんだけど」という雰囲気を醸し出すようにしたが、全然通じない。自分の「更年期ない自慢」の具体例を話すのに夢中。その次に別の人に言われたときには、
「こういう話すると、自分はないって話する人けっこういるんで、聞き飽きました」
 とまでかなりはっきり言っても、それでもなお「それまで定期的だったのが急に止まって、以後なにもなしだったの」と「自慢話」を始める。私としてはかなりオドロキだ。異常なひとにすら見えてくる。
 私は自分から「更年期で調子悪くて」とは話さない。先方が「ずいぶん休んでたけどどうしたの?」と聞いてくるから話している。ただ聞くほうもそこまで私の「不在理由」に関心があるわけではないのはわかっている。「いや、ちょっと忙しくて」とスルーすればいいんだろうが、嘘つくのは面倒くさいし、正直に話して「わかるわ。大丈夫よ」と言ってくれる人も大勢いる。しかし結果ここまでイライラしてるんだったらやっぱり考え直したほうがいいな、あたし。優しいひとたちよりムカつくひとたちのほうがよほど影響力が大きい。
 あたしにすれば彼女たちは「信じがたく無神経」である。私から「更年期障害ってありましたか?」と聞いたり、私が既にそれを乗り越えた状態にあるなら「あたしはなくてね」と言っていいと思うが、なんでその渦中にあるひとに「あたしはなくてラッキー」といえるのか。「自慢してるつもりなんてない」は全然通用しない。だって自慢だもん。お金ないって困ってるって言ってる人に、「あたしこの前臨時収入あって、ぜいたくしちゃった♪」って言ってるのと同じ。どんだけ想像力が不足してんだ。これは既に上がった年配女性に限った話ではなく、同年代の友達にすらいる。共感を得られると思うことが甘えなのか。こっちがかなりナーバスになっているのはあるので、不用意に「正直」になるのが「大人として下手こいている」ということなのかもしれない。とりあえず言えるのは、その「更年期障害ない自慢」をする人たちの様子は至って無邪気だし、普段から無神経・非常識な発言が多いひとたちというほどでもないということだ。しかしあたしにすれば、別に更年期不調を理解しろとは言わないが、相手がしんどいつってんの聞いたら、「そうなの、大変ね。お大事に」程度の社交辞令を言うのが大人の礼儀ってもんじゃないだろうか、ということだ。
 私が調子がある程度よくなっているときにジムに行くので「そう悪そうにはみえない」というのも相手がああなる原因だろう。かといってやたらに「大丈夫?」って大げさに病人扱いされるのも居心地悪いし。
 相手の至って悪気のない様子をみるにつけ、あたしも違うトピックではそういう風に人を不用意に傷つけたりしてるんだろうな、とも予測はついた。これまでの人生というスパンでみたら、私は「そこまで明確な意図のない自慢」でものすごく多くのひとたちに不愉快な思いをさせてきたんだろう。言われた人はどんなに不愉快でもほとんど言い返さないし、指摘しない。上記の私のように、当人は指摘しているつもりでもいわれたほうは気づかない。もしくは気づいていたとしても無視していいレベルだと判断している。
 とりあえず「無邪気に更年期ない自慢」をしたひとたちは現在私の「要注意人物」カテゴリに入っているので、あまり接点をもたないようにしようと決意した。互いのためだ。しかしそういう人に限って不意に出くわしたりする。突然視界に入ってこられたら逃げようもない。これが人生だ。相変わらず無邪気に話しかけられ、おかしな態度をとるのも大人としてどうかと思うし。

★今週の出来事★
4/3 毎年恒例、年に一度、たけのこを茹でた。横須賀で地元産を購入。千円もした。たけのこご飯にした。美味しかった。