子供のいない私からすると、子育ての話は退屈なことがある。妊娠・出産も同様だ。これは間違いなく温度差のせいだ。話し手である母親との温度差が時としてあまりに大きい。これは母親ならではの傾向だ。父親は概ねそうでもない。母親はこちらにそれなりにある関心をはるかに上回る関心度を無意識のうちに想定しているというか、調節不能になっているというか、調節の必要性を感じないというか。発言の内容とそこに込める熱量のアンバランスが時々すごい。おそらくそれが全身全霊で子を育てる母親たるもののひとつの「正解」なんだろう。正直子供のいない私にとって、友人本人に対する関心と比べたらその子供に対するそれはかなり薄い。友達の配偶者のほうにむしろ関心があるくらいだ。友人本人>友人の夫>友人の子供となる。ママトークはママ同士でしたほうがスムーズなのも当然だ。これが姪となると話は別で、些細な話も興味深く聞ける。母も似たような話をしていた。母がパートで働く職場に、自分の孫の七五三の写真などを見せるひとがいるらしい。他人の孫なんて見てもなんとも思わないし、写真を見せられても「へえ」くらいしか言いようがない。母は当然自分の孫の写真なんて人に見せない。

「それがお母さんの苦手なヒラヒラしたのがついた七五三の着物着ててね」

「趣味の悪い着物ですね、とか言わせてくれれば見せてもいいけどねえ」

 あたしもそういうダサい着物とか格好悪いと思う。好き好きなので着るのは勝手だが、称賛、同意は求めないでほしい。

 中には「温度差」をわかっている覚めたタイプもいる。こういうひとと子育ての話をする(聞く)のは楽だし、興味深いことも多い。後者に属するのがプロの漫画家である伊藤さんだ。というわけでこの「子育てマンガ」は子供がいない私にも面白い。所々「温度差」を感じないこともないのだが、全体としてはやはり面白い。要は何を話すかではなく、どう話すか、だ。何事も。相手が見えているかどうか。そうなると私も日々反省しなくてはならない。アハハ。伊藤さんは私のひとつ年上。40歳で娘を産んだところからこの漫画が始まり、基本一巻で1年分か。現在は小学校三年生で連載中だ。
 私はマンガで育ったといってもいいが、40歳で結婚して以後、現役でファンの漫画家はこの伊藤さんだけだ。タイトルはおそらく伊藤さんの別の作品「おんなの窓」から来ているのだろう。「おかあさんの扉」は雑誌オレンジページに連載されており、私は毎号立ち読みしている(スミマセン)。文庫本が出たら買いたいのだが、一向に出ないところでブックオフでこの第一巻と二巻が売っていたので買ってみた。面白いが、やはり一巻の分量が少ない。これで一冊880円(定価)となるとやっぱり高い。二冊分で一冊で文庫本価格だと嬉しい。

 話は戻るが、上記にある”相手がみえない温度差”が時々体感できるのがEテレ「きょうの料理」だ。「料理研究家」って何。言ったもん勝ちか。「とびきりネギソース」とかってタイトルをテメーの料理につけて、
「息子がとびきり美味しいって言ったもので、うちではそれ以来そう呼んでいるんです」
 とか「ウフフ♪」って話されてもマジ冷める。その辺のおばちゃんの家庭の話を国営放送に持ち込まれても。
「うちの庭ではシソがこんなにできて、消費するのが大変なんで、シソソースにします」
 とかって「みなさんも自分の家でシソ植えて、私のように真に豊かな生活を送ればいいのに」的態度、っても知らねえよ。押しつけがましい。こういうのをみるにつけ、「料理研究家は言ったもん勝ち。その辺の料理好きの素人のババアが出てくる」と思う。そうではないちゃんとしたひともいるにはいるが、栗原は○みなんて特別扱い過ぎて過剰演出にマジ冷める。土井○治のいちいちつまらない上から目線のご見解もほんとにウザい。って、あたし「きょうの料理」みないほうがいいか。「上沼恵美子のおしゃべりクッキング」は先生と上沼恵美子の役割分担がしっかりしていて、どちらも役割に対するプロの自覚が高いのでこういう不快感はずっと少ない。だいたいお店出している料理人や料理学校でこれからプロになる生徒を教えている先生より、「言ったもん勝ち」の「先生」である”料理研究家”のほうが態度がデカいっていうのがあたしは謎で仕方ない。しかし考えてみると、それだけ実体が脆弱なので虚勢を張るしかないといったところだろう。

 

★今年の夏休み★
 誕生日過ぎに一泊で御殿場方面でゴルフ。やっぱりしのぎやすい暑さ。涼しいとまでは言わないが。一日目の午後のハーフは霧が深くなってきて視界がなくなった。二日目はだだっ広いフラットなコースでとても楽しいゴルフだったが、上がったところでやはり濃霧と雨が立ち込めた。上の記事に関連しておばさん物申す系だが、東名を走っていると「70代を高齢者と呼ばない綾瀬市」だかの横断幕が見える。それって結局70代は高齢者ならではの優遇も受けるな、ということだ。優遇は受けつつ年寄扱いするなって、そんな矛盾はない。

 

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