「源くんが書いているんだからそれほどでもないだろう、っていう低めの基準値から読んだからさ、ものすごくおもしろかった」と巻末の対談できたろうが言っているが、そんな感じのエッセイ集。私は気に入ったエッセイだと繰り返し読む。そこまではいかないが、ものによってはかなり読ませるエッセイもあった。星野源というと、二度にわたるクモ膜下出血の手術を乗り越えたのちの大活躍ぶりが私には印象的だったのだが、この本を読んで、手術以前にいろいろなことをきちんと経験してきちんと乗り越えているひとなんだなあ、としみじみ感じた。発症以前に書かれた文章なので、大病についての記載は当然ない。ちなみにお祖父さんが脳梗塞を患った経験があるらしい。お祖父さんについて書いたエッセイもよかった。以下私なりに思ったことを綴っていく。
<生活はつづく>
このエッセイがかなりよかった。しかし「つまらない家庭に生まれて」と書いてあるものの、母親である「ようこちゃん」は「つまらない母親」には遠い。
<貧乏ゆすりはつづく>
「今でもそうだ。一人でいるときが一番自分を出せる。一人でいるときが一番楽しい」。今の私がそれに近い状態だ。ひとりで家にいて、のんびり自分のペースで夫のために家事をするのが好きだ。今はこれでいいし、この状況が作られているのは100%夫のおかげだ。しかし子供はいないし、7歳年上で仕事のストレスにあえぐ運動不足の夫には先立たれそうだし、っていうか夫がリタイアして週七日24時間一緒となったら、双方の親の老いも深まるばかり等々、先々を考えると気が重い。ところで貧乏ゆすりだが、圧倒的に男性に多いと思う。なぜだろう。マツコも「5時に夢中」をみているとしているのがわかることがある。
<箸選びはつづく>
濡れ場に臨んだ星野はマエバリの負担を軽減すべく、あそこを前後ともつるつるにしたことがあるらしい。すると毛がないことが意外に不快で、生え始めたら生え始めたで短い毛がチクチクと不快、とあった。あたしのV・I・Oラインの脱毛についてだが、Vはつるつるにするとジムのお風呂等で衝撃的存在となりそうなので狭めに残している。するとまたしても五時夢だが、ホリエモンが頭とか眉等を除き、全身ほんとにツルツルにしていると告白していた。このひとはゴルフをするそうだが、ゴルフ場の風呂場でモジモジしないのかしら。すると別の曜日で男性があそこをつるつるにすることについての特集が組まれた。「5時夢」の取材によるとブラジル、欧米では若い男性を中心にあそこ他ムダ毛処理をするのが主流派を形成しつつあり、そのほうが清潔とのことで女性にも好評とか。そういう男性のムダ毛処理を俗語でmanscapingというそうだ。語源は庭いじりを意味するlandscapingだとか。ちなみにあたしのI・Oラインだが、後発で始めてしっかりやらなかったので、薄くはなっているがそれなりにしっかりした毛がまだ残っている。一度処置すると数か月はツルツルが続くのだが、あたしはそっちのほうがサッパリして気持ちいい。特にトイレ後とか。でも定期的には処置していないので生えてきてしまう。今60代くらいの女性があそこをツルツルにする脱毛をしているという話もある。のちに介護された場合を考えて、介護者の負担を軽減するためだ。赤ちゃんのオムツのお世話も、あそこがツルツルだからいいようなものの、髪の毛同様毛が生えていたらナンボ赤ちゃんでも厄介度は上がると思う。
<口内炎はつづく>
「気が寄る、というか、自分のことを思いすぎるんですね。でも、実は自分を思うことが自分を滅ぼすことなんですな。人を思うことが、本当は自分を思うことなんです」という二代目枝雀の言葉を引用して、「ひとをあっさりと思いやれるようなひとのほうが魅力的に見える。自分の立場とかプライドとか、そういうものを常に考え、なるべく自分が損しないようにいつもピリピリしているようなひとより、たとえ自分が多少損したとしても”いいじゃない”とあっさり前に進めるひとのほうが、ストレスも少なそうで、かつ生きることを楽しんでいるようにもみえるだろう。ちなみに私は思いっきり前者である」。って、あたしもそうなんである。人並外れてそうであるせいで、いまにしてみれば結果的に人生相当損してきたのがわかる。若い時にはまったくわからなかった。引用部にある”ひとをあっさりと思いやる”の「あっさり」もとても重要だ。ひとになにかすると「してやった」と気負っているようでは不幸、結果的に損、の生き方なのだ。でも慣れていないことには気負ってしまうのが人間。以後の人生でどれだけ挽回できるか。かなり心もとないが、心がけだけでもと、今後の人生頑張っていこうと思っている。
「あなたも私もないように、というのはおそらく私が舞台やライブ会場で感じた、自分がなくなったという感覚と同じものなんじゃないか。自分だとか他人だとかいうことがどうでもよくなる瞬間。それは仕事や日常をよりよく過ごすためのヒントではないかと思う。”自分探しの旅”などとはよく言うが、私にとっては自分探しなんて孤独でつらそうなものより、積極的に自分なくしをしていきたい(中略)自分のことばかり気にしていたら自分なくしなんてとうてい無理な話だ」。
星野と違うなあ、と思った点。星野はレーシックを迷ってしてないが、私は30代でやって、もっと早くやっておけばよかったと後悔した。今も快調だ。星野は「恋ダンス」他CMでも踊っているが、運動は基本的に苦手らしい。対し私は運動が苦手という意識はあまりないが、ダンスは完全に苦手だ。ダンスの才能と運動神経は重なってはいるものの、完全にイコールでもないんだな。
(文春文庫 580円)
★てなわけでとことん「五時夢」★
前回の反省を踏まえ、今回は氏名住所をしっかり書いたので、ステッカーが送られてきた。前回ステッカーなんていらんわい、と思ってメッセージを送ってみたが、いざ読まれてみると、もらえないことがとても残念だった。
