中島 さおり
パリの女は産んでいる―“恋愛大国フランス”に子供が増えた理由

読んで見ました。

感想は・・・、それほどかなぁ・・・。


少子化問題が発生していたフランスで、なぜ近年出生率が上昇したのかを書いています。

子供に対してフランス人は「大人中心」で考え日本人は「子供中心」で考えているという事、出産・育児に対する行政面でのバックアップがとても厚いということ、結婚と事実婚の差が法律的にほとんどないということ、を理由としているようです。(もっと色々書かれています。詳しくは本書で)


国からの補助が厚いというのは国民の納税額が大きいということだし(年収のほぼ半分ぐらいは、なんらかの税金で取られるようです。もちろん年収によりますが。)、だから「奥さんも仕事をしている人がほとんどです」なんてかっこよく書かれても、「だってそんなに税金で取られているなら、ダブルインカムじゃないとつらいんじゃないのー」とか思っちゃうわけです。


この本で不満なのは、そういうことが書かれていないこと。

ただ単にエッセイとした本であればそういうことは求めませんが、ある程度データなど集めて書いていらっしゃるので、更にそうした点も書いてほしかった。


もうひとつ不満なのは、自分の出産の経験とその周りからの情報だけでまとめられてしまっているところ。

フランスならばいまだに貴族階級は生きているし、その反対に貧困層だって存在するはず。パートナーについてだって、家事を手伝う余裕がある方と仕事が忙しくてなかなかできない方などパリに住んでいれば、色々な方がいらっしゃると思うんですが・・・。

もうちょっと掘り下げてくれると、もっと面白かったんじゃないかなーと思います。


とりあえず、私はこの本を読んでも「パリで子供を産んで育てたいわ」とは、思いませんでしたね~。

そんなミーハーな目的の本じゃないと思いますけど(笑)。

それに、働いていないお母さんには「どうして働かないのか」と思われるとか、自然分娩したいのにどうしても無痛分娩にされてしまうとか、母乳育児をしようとすると「第三世界の女性みたい」といわれるとか、そこらへんは日本と反対なだけで、マイノリティには冷ややかであるところは変わらないみたいだし。


でも、これは日本でも早く実現してほしいと思ったのは、医療の分野のことですかねー。

フランスではピルは簡単に手に入れられるということ。

日本でもピルって解禁になったと思いますが、未だに普及してないですよね。これは入手方法に問題があるんですかねー。

あと不妊治療に対する手当てがあるということ。

これはいいですよね。不妊治療って高額ですから。フランスでは、体外受精も何回かは無料でできるそうですよ。その分以上は納税しているんでしょうけどね。


あと一番いいなぁと思ったのは、産後の腹筋回復のために運動療法士のところに通うということが、国からの手当てであるそうです。10回ほど無料だと書いてありました。

うらやましい。


それに、離乳食の事も面白かったです。

フランスでは離乳食の初期には、ミルクに小麦粉を混ぜて与え始めると書いてありました。普通のミルクより腹持ちがいいので、夜寝る前に飲ませるとよく寝るんだとか。

あと、初めての靴に対するこだわりも面白かった。子供の靴は絶対革靴だそうですよ。日本でみる布の靴とかは絶対ダメだそうです。踵がしっかり固定されることに、こだわっているんですね。


やっぱりそういったエッセイ的な記事はとても面白く読めたので、ちょっと消化不良になった本でした。