アーカイヴス その91 Gilberto Gil @東京国際フォーラム・ホールA(2008年9月 | やせっぽちのヒロシのブログ

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趣味は国際交流?(笑)。

ジョルジ・ベン・ジョールを土砂降りの雨の中で観た興奮も冷めやらないうちに、ブラジルのもう一人の大物を観に行った時のリポートです。

 

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1週間と間を空けずにジョルジ・ベン・ジョールとジルベルト・ジルのブラジル音楽二大巨人を見ることが出来るなんて、ここは本当に日本か?
ブラジル移民100周年という特別な年であることもあり、このところ大物の来日が相次いでいる。11月にはまたジョアン・ジルベルトも控えている(また時間通りには始まらないのだろうな....)

サルヴァドールの市会議員を経て2003年から今年の7月までブラジルの文化大臣を務め、先ごろ音楽界に復帰したジルベルト・ジル久々の来日公演。

今回のツアー・バンドの名前はブロードバンド・バンドだそうだ。
地方の伝統音楽を現代的な感覚で再生させるトロピカリア運動を牽引しながらも、元々いわゆるブラジル音楽の範疇には留まらないフットワークの軽さで、ビートルズやEW&F、更にはボブ・マーリィなどの影響も、その都度素直に自身の音楽に反映させてきた人だし、そのバンド名だけでも何か新しいことを試みようという彼の意気込みが伝わってくる。
新作もブロードバンドがテーマになっているとのことで、そもそもブラジルで最初にウェブサイトを持ったアーティストも彼だったという話を聞いたことがあるくらいだから、彼自身がそうした新しいメディアへの関心も大きいのだろう。
すでに大阪公演のレポートでも報告されていたが、今回のコンサート、写真撮影も録画もOKで、その撮った画像を彼のHPにアップロードしてほしいと開演前にわざわざアナウンスしていた。
今夜試しにチェックしてみたら、すでに相当数挙げられている。

近年ジャム・バンド系のグループでもよく見られる傾向だけれど、規制するよりも容認し、それを世界のファンに共有してもらうことで自身の音楽を広めようとする姿勢は、庶民の楽しみにまでヤクザまがいの取立てをして問題となっている日本の某著作権管理団体にも見習ってほしいくらいだ。
また更に太っ腹なことに、i-tunesから1曲彼の曲を無料でダウンロードできるカードも入場時に渡された。まだ使用していないけれど、9/30までの期間限定なので、せっかくのご好意を無駄にしないようにしたい。

 

正直バンドの演奏そのものには取り立てて新しさを感じることはなかったが、こういうホール公演にピッタリの力強くダイナミックな演奏で、グングン押していくような感じ。
ジルベルト・ジルの歌声は、以前よりも荒くなってしまったような印象を受けたが、かといって声が出ていないわけではない。
新作はまだ聴いていないのでハッキリとは判らないが、前半に耳慣れない曲が多かったのは多分新作からだったのだろう。それでも観客の反応は結構良かったので、集まっている人たちはかなりコアなファンなんだろうなぁ。


序盤から御大は聴衆に「立て」とジェスチャーで促し、1階席は総立ち状態。僕は2階席からの高みの見物で、それをのんびりと眺めているような感じだったけれど、絶えずエネルギッシュにステージを動き回り、ロック歌手のように拳を高々と上に挙げたり、物凄いテンションの高さだった。

 

更にカヴァーの続く中盤では、相変わらずのボブ・マーリィ・フリークぶりで"Three Little Birds"をほぼ原曲に近い形で歌ったかと思えば、"Kaya"は民族楽器ビリンバウを前奏にフィーチャーしたり、途中までは何の曲だか判らないくらいに崩したジョビンのクラシック「イパネマの娘」、更にはビートルズの「サムシング」まで。
オープニングでイントロダクションを行なった宮沢和史との「島唄」ではきちんと日本語で歌って場を更に盛り上げ、

今度はこの日がたまたま9.11であったことからMCでそのことに触れた後「イマジン」が静かに歌われる。
後で知ったのだが、大阪公演では歌われなかったらしいので、本当にこの日のために用意したようだった。

 

後半はやっぱりおなじみの曲が続くが、1時間半を超えてもパワーは全く落ちずに飛ばしまくる。先日のジョルジ・ベン・ジョールといい、この人といい、60歳を過ぎてもこのエネルギーは何なんだろう?
みんなが待っていた名曲"Palco"はみんながリフを大合唱。

初来日時の新曲で個人的には懐かしい"Nos Barracos Da Cidade"など、どの曲でも会場は大盛り上がりだった。
アンコールの最後は"Toda Menina Bahiana"。

約2時間のステージだったが、勿論最後まで彼のパワーは落ちなかったし、まだまだ余裕すら感じさせた。

 

あれ?ところで僕の大好きな"Sarara Miolo"は今回は無し?

と残念に思っていたら、中原仁さんのブログによると、どうも大阪では「島唄」の後歌われていたそうで、東京ではそこに「イマジン」が入り差し替えられたようだ。
ええ?、それはないよぉ。
ということで、15日に行なわれる横浜でのフリー・コンサートでは聞けるかも?と思い、急遽そちらへの参戦も決めました。

整理券を朝から配布するらしいけれど、会場まで行って、「もう定員に達しました」なんてことになったら悲しいな。

 

ところで、その夜のジルベルト・ジル、どうもブラジルの南こうせつといった印象を受けるというようなことを、当日たまたまお会いしたT氏に言ったら、「それを言ったらオシマイでしょう」と返されてしまった。
あれ?、でもそれって否定していないよね?(笑)
いや、決して悪口ではなくて、そのステージの盛り上げ方、音楽的な無節操さに、ちょっと共通したものを感じただけです。
 

2008年9月14日 記

 

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ということで、次回もジルベルト・ジルのライヴの記事が続くことになります。18年前の私はまだまだ元気でしたね(^^;