7月前半に観た映画 | やせっぽちのヒロシのブログ

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趣味は国際交流?(笑)。

 

 

吉本ばななの短編小説集「ミトンとふびん」に収められた一編を、日本と台湾の合作で映画化したヒューマンドラマ。喪失を抱えた女性が異国の地で出会いを重ね、少しずつ再生していく姿を静かに描き出す。
母を亡くし、深い悲しみを抱えたまま日々を過ごす女性・ちづみ。心の空白を埋められないまま時間だけが過ぎていく中、友人に誘われて台湾を訪れた彼女は、そこで台湾人の母と日本人の父を持つ青年シンシンと出会う。見知らぬ街の風景と何気ない会話の積み重ねが、止まっていた彼女の心を少しずつ動かし、ちづみは消えない喪失感を抱えながらも小さなぬくもりを見つけていく。
主人公ちづみを「ケイコ 目を澄ませて」「愛がなんだ」の岸井ゆきの、ちづみが台湾で出会う青年シンシンを「返校 言葉が消えた日」「君の心に刻んだ名前」などで知られる台湾の人気若手俳優ツェン・ジンホアが演じた。共演に藤原季節、中田青渚、柄本時生、伊勢佳世、飯田基祐、余貴美子ら。監督・脚本は「ボクは坊さん。」「すくってごらん」の真壁幸紀。

2026年製作/108分/G/日本
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
劇場公開日:2026年6月26日(以上、映画ドットコムより)

 

☆単純に岸井ゆきののファンなもので観ることにした次第です(^^;

でも、正直言って主人公二人の結びつきが不自然だったような気がしましたし、急速に親しくなり過ぎなのも何だか現実離れしていましたし、シンシンも日本語が拙いわりには言い回しが妙に理屈っぽいのも変な感じで、観ている間中モヤモヤしっぱなし。まぁ、映像の美しさはなかなか良かったとは思いますが...

謎だったタイトルは映画を観て納得はしたものの、もうちょっと違うタイトルは思いつかなかったのかな...と思ってしまいました。

 

「ブラジルの声」と称される伝説的音楽家ミルトン・ナシメントの半生と最後のツアーに迫ったドキュメンタリー。
1942年にブラジルで生まれたミルトン・ナシメントは、幼い頃に唇をとがらせる癖があったことから、タバコの吸い殻を意味する「ビトゥーカ」と呼ばれるようになった。彼は自身にとっての聖地であるミナスジェライスの風土に根差し、ブラジル音楽、ジャズ、フォークを横断する独自の音楽言語を築き上げ、1972年のアルバム「Clube da Esquina」をはじめとする革新的な作品群により、20世紀以降の音楽に新たな地平を切りひらいた。80歳を迎えた2022年にはステージからの引退を発表し、ブラジルから欧米17都市を5カ月かけて巡る最後のワールドツアーを敢行した。
本作では、ミルトンの最後のツアーに密着し、その時間と現場の空気を記録するとともに、約60年におよぶ彼の音楽人生の軌跡を振り返る。さらに、カエターノ・ベローゾ、クインシー・ジョーンズ、スパイク・リーら、ミルトンを敬愛する57名の著名人の証言を通し、彼の存在が音楽史に刻んできた影響と広がりを立体的に浮かび上がらせていく。監督は、これまで音楽やカルチャーを題材にした映像作品を制作してきたフラビア・モラエス。「セントラル・ステーション」で知られる俳優フェルナンダ・モンテネグロがナレーションを務めた。

2025年製作/115分/G/ブラジル
原題または英題:Milton Bituca Nascimento
配給:リアリーライクフィルムズ、パルミラムーン
劇場公開日:2026年7月3日(以上、映画ドットコムより)

 

☆タイトルからして「フェアウェルツアー」の模様を中心としたドキュメンタリーなのかと思いきや、そうした映像はほんのわずかで、本人の歌や語りよりも彼を礼賛するミュージシャンや文化人ら(それもブラジル系やジャズ系ばかりでなくポール・サイモンやスパイク・リーまで)大勢のコメントが大半を占め、そんなのがダラダラと2時間続いたこともあり、途中で飽きてしまいました。

まぁ、元々彼のファンという訳ではないので、その分思い入れがないせいもあるのでしょうけれど、熱心なファンの人が観れば色々と収穫があったりするのかもしれませんね。

 

スウィングジャズの黄金時代を築いたアメリカのジャズピアニスト、カウント・ベイシーの人生と音楽に迫ったドキュメンタリー。
20代でジャズピアニストとして活動を始めたカウント・ベイシーは、仕事で訪れたミズーリ州カンザスシティで多くの一流ミュージシャンと出会い、1928年にブルー・デヴィルズに加入。さらにベニー・モーテン楽団でも研鑽を積んだ後、自らの名を冠したベイシー楽団を結成する。ジャズとブルースを融合させ、リズムに革命をもたらした彼は「キング・オブ・スウィング」と称され、日本でも世代を超えて多くのジャズファンや演奏家から愛され続けている。
本作では、表舞台での華々しい活躍のみならず、これまでベイシー自身があまり語ってこなかったプライベートにも焦点を当てる。家族が撮影したホームビデオや写真アルバム、手紙などの貴重な資料を通して、脳性麻痺の障がいを持って生まれた娘ダイアンや、アフリカ系アメリカ人の人権啓蒙運動を支援した妻キャサリンへの家族愛が明らかになる。さらに、現在も活動を続けるベイシー楽団のメンバーや、クインシー・ジョーンズ、アニー・ロスら友人たちも登場し、彼らが語るベイシー像や数々のアーカイブ資料を通し、その足跡と20世紀アメリカの激動の社会史を浮かび上がらせていく。監督は「ルーツ・ロック・レゲエ」など数多くの音楽ドキュメンタリーを手がけてきたイギリス出身のジェレミー・マー。

2018年製作/75分/G/イギリス
原題または英題:Count Basie: Through His Own Eyes
配給:ディスクユニオン
劇場公開日:2026年7月3日(以上、映画ドットコムより)

 

☆(ファンにはお馴染みのものなのだろうけれど)貴重な映像やあまり語られてこなかった家族や私生活のエピソードなどを交えつつ、彼の足跡を紹介してはいるものの、こちらは先のミルトン・ナシメントとは逆に駆け足過ぎるというか短くまとめすぎで、もっと掘り下げてほしかったです。少し前の制作だったこともあり、クインシー・ジョーンズやアニー・ロス(ランバート・ヘンドリックス&ロスの素晴らしいパフォーマンス映像もあり)といった人達の元気な姿を見られたのは嬉しかったですが。

あと、シナトラがラスベガスにおける黒人差別撤廃に貢献したとかいうエピソードは興味深かったです。

ちなみに私は生前のベイシーは1980年に一度だけ観ることが出来ましたが、観た位置がベイシーとは逆側だったこともあり、ギターのフレディ・グリーンの方にばかり目が行ってしまいました。

 

ひと組の男女の忘れられない恋と人生の選択を描いた韓国のラブストーリー。
不器用だが誠実な工学部生ウノと、厳しい現実の中で建築家を目指すジョンウォン。それぞれの夢を胸に地方からソウルへ上京したふたりは、激しく愛し合いながらも別れる道を選んだ。10年ぶりに偶然の再会を果たした彼らは、青春時代を輝かせた思い出をたどっていく。
ドラマ「寄生獣 ザ・グレイ」や映画「脱走」などに出演するク・ギョファンがウノ役、テレビドラマ「女神降臨」の主人公役で注目を集めたムン・ガヨンがジョンウォン役でそれぞれ主演を務め、20代前半から30代のふたりを繊細かつリアルに演じる。「82年生まれ、キム・ジヨン」のキム・ドヨン監督がメガホンをとった。

2025年製作/115分/G/韓国
原題または英題:Once We Were Us
配給:日活、KDDI
劇場公開日:2026年7月3日(以上、映画ドットコムより)

 

☆何やらクサいポスターに観ようかどうか迷いましたが、なかなか切なさいっぱいの良い作品でした。近年の韓流映画にはやはり今の日本映画を遥かに上回る脚本のクオリティの高さを感じます。現代を白黒で描き、過去をカラーで描くという分け方も分かりやすい上に、通常なら逆に白黒で描くであろう過去の回想が主人公たちの輝いていた時代でもあったことを表しているようにも思えましたが、その辺はあくまでも私の読みであり、実際そうした意図で作られていたのかどうかはわかりません。

 

世界で最も過酷なトレイルランニング大会のひとつと言われる「香港フォー・トレイルズ・ウルトラ・チャレンジ」に挑むランナーたちを追ったドキュメンタリー。
登山道や砂利道、林道といった自然の中の未舗装の道を走るスポーツ、トレイルランニング。「香港フォー・トレイルズ・ウルトラ・チャレンジ」では香港にある4つのトレイル・コースを連続で走り、72時間=3日間という制限時間内にゴールしなければならない。コースの全長は298キロ、累積標高差は1万4500メートルで、フルマラソン7回分、エベレスト登頂2回分に相当する。さらに走行中の水や食料は自ら店などで調達しなければならず、起伏のある山道で有利になるポールや携帯音楽プレイヤーの使用は禁止といった厳しいルールが課せられる。
本作では、同大会に出走した18人のランナーが極限に挑む姿を、香港の美しい大自然とあわせて映し出す。監督は、香港に生まれ育ったイギリス人監督ロビン・リー。香港では観客15万人を動員するサプライズヒットを記録し、2025年・第43回香港電影金像奨で最優秀新人監督賞、第22回香港アジア映画祭で観客賞など数々の賞を受賞した。プロトレイルランナーの鏑木毅が日本語字幕監修を担当。

2024年製作/106分/G/香港
原題または英題:香港四徑大歩走 Four Trails
配給:ザジフィルムズ
劇場公開日:2026年7月10日(以上、映画ドットコムより)

 

☆こんな過酷なトレイルランニングがあったとは今まで全く知りませんでした。こんなレースに挑戦すること自体が尋常とは思えませんが、20人近くのランナーが集まったこと自体が凄いと思います。当然落伍していくランナーもいる訳ですが、そうした人も含めランナーひとりひとりの生きざまのようなものがこのレースへのチャレンジを通して伝わってきて、見入ってしまいました。香港って観光地でもある都市部以外はこれまで全く映像をみたことがありませんでしたが、あの狭い土地にもかなり起伏に富んだ場所があるのですね。

 

愛する妻を亡くした男性と、掃除機に宿って彼のもとへ戻った妻が繰り広げる壮大な愛と抵抗の物語を描いた、タイ発の奇想天外なホラー映画。死後も現世にとどまり夫との愛を深めた女性メー・ナークにまつわるタイの怪談「メー・ナーク・プラカノーン」に着想を得て、記憶と忘却、個人と社会、愛と有用性といったテーマを盛り込みつつ、コメディ、ロマンス、ホラー、SFなどさまざまなジャンルを横断して描く。
粉じん公害が深刻化するバンコク。最愛の妻ナットを呼吸器疾患で亡くしたマーチは、悲嘆に暮れる日々を過ごしていた。そんな彼のもとにナットの魂が掃除機の姿を借りて舞い戻り、ふたりは再び愛を確かめ合う。その頃、マーチの家族が経営する工場では、死亡した従業員の霊が機械に取り憑き、操業停止を余儀なくされていた。霊に悩まされる家族や社会から拒絶されたナットは、工場の除霊に協力することで、自分が“役に立つ幽霊”であることを証明しようとする。
同じくメー・ナークの怪談を描いた「愛しのゴースト」でメー・ナーク役を務めたダビカ・ホーンが主演を務め、掃除機に宿る幽霊という難役を演じた。監督・脚本は、本作が長編デビューとなるタイの新鋭ラッチャプーム・ブンバンチャーチョーク。2025年・第78回カンヌ国際映画祭の批評家週間にてグランプリを受賞。

2025年製作/130分/R15+/タイ・フランス・シンガポール・ドイツ合作
原題または英題:A Useful Ghost
配給:SUNDAE
劇場公開日:2026年7月10日(以上、映画ドットコムより)

 

☆何となく気になって観ることにしたタイの映画。妻が取り憑いた掃除機と生身の夫が情交したり、掃除機と冷蔵庫に取り憑いた幽霊同士の対決などかなりシュールな場面もあったりしますが、最初と最後ではかなりコンセプトが違っていたようにも思えて、何しろタイの政治的事情や社会問題などはほとんど知らないこともあり、途中で付いていけなくなったりはしたものの、何とも不思議な魅力のある作品でした。

亡き妻の霊が取り憑いた掃除機が夫にだけは人間に見えてしまうところは手塚治虫の「火の鳥 復活編」を思い出してしまったりして。

 

在日コリアンの少女を主人公に、家族・友人との関係や、自らのルーツと向き合う日常を丁寧につむいだドラマ。是枝裕和監督率いる映像制作集団「分福」のメンバーとして是枝監督や西川美和監督の監督助手を務めてきた孫明雅が長編初メガホンをとり、在日コリアン3世である自身の経験や葛藤の記憶を出発点にオリジナルストーリーで描き出す。
在日コリアンの14歳の少女ソヒは、朝鮮学校に通い、部活で朝鮮舞踊に打ち込む日々を過ごしている。ある日、日本学校との交流会で日本人の少女・未来と出会ったソヒは、K-POP好きという共通点から親しくなり、少しずつ外の世界とつながりを持ちはじめる。ソヒと未来はK-POPアイドルのライブチケット代を稼ぐため、ソヒの家にある不用品をフリマサイトで売ることにする。朝鮮学校の校長であるソヒの父サンジュが持っていた北朝鮮のCDが高値で売れたことに味をしめたふたりは、サンジュが祖国・北朝鮮から授与された勲章までも売ってしまう。
自身も在日コリアンのルーツを持つ新人俳優・恒那が映画初主演を務め、1年にわたる朝鮮舞踊の稽古を重ねて撮影に挑んだ。ソヒの父サンジュ役で井浦新、母ミリョン役で市川美和子、朝鮮舞踊部の先生役でちすん、朝鮮学校の担任ホン先生役で笠松将が共演。

2026年製作/103分/日本
配給:K2 Pictures
劇場公開日:2026年7月10日(以上、映画ドットコムより)

 

☆良い作品だったと思います。主人公は在日朝鮮人であり父親が朝鮮学校の校長という立場にありながら、元から日本で育っているため金日成だの金正日にも忠誠心は勿論特に関心もなく、K-POPを通じて日本人の親友も出来たりするのですが、てっきり時を経てその親友ともわだかまりが出来るのではないか?と思いきや、そうした展開がなかったのには救われました。

中川や京成線など見覚えのある景色が随所に出てくるので、おそらく私の地元に近いロケーションなのでしょうけれど、実際通勤時には朝鮮学校の子たちと電車で一緒になることもあり、その子たちもこの話で描かれているような何とも言えない複雑な感情や葛藤をそれぞれ抱えているのかな?なんて思いながら観ていました。

 

中島健人が主演、長濱ねるがヒロインを務め、ラブコメドラマの撮影現場を舞台に描いたラブストーリー。
人気俳優の神崎麗司は「360度全方位イケメン」と称され、数々のラブコメディ作品で主演を務めてきた。30歳を迎え、重厚な作品で俳優として評価されたいという思いを抱えるなか、麗司のもとにまたしても王道ラブコメディへの出演オファーが舞い込む。相手役はアイドルグループ「ぴょんぴょんフルーツ」のメンバーである南風美里だと聞いて反発する麗司だったが、この出会いが彼の人生を大きく動かすことになる。正反対の麗司と美里は決して完璧ではないがゆえに迷い、ぶつかり合いながらも、周囲の人々に支えられて成長していく。
劇中ドラマのプロデューサー・首藤麻美役で板谷由夏、麗司の学生時代からの友人でライバルでもある実力派俳優・渕上颯真役で塩野瑛久、劇中ドラマの監督・二瓶三平役で本多力、麗司の先輩俳優・山村賢二役で光石研、大御所脚本家・橋谷きな子役で財前直見、美里の母・万里子役で声優の三石琴乃が共演。テレビドラマ「彼女はキレイだった」の紙谷楓監督がメガホンをとり、「ラジエーションハウス」シリーズの大北はるかが脚本を手がけた。

2026年製作/119分/G/日本
配給:ストームレーベルズ、ライブ・ビューイング・ジャパン
劇場公開日:2026年7月3日(以上、映画ドットコムより)

 

☆これも何となく観てしまった映画で、主人公の自意識過剰ぶりには引いてしまう部分もありましたが、ストーリー的には割と面白かったです。橋田寿賀子を彷彿させる財前直見演じる存在感たっぷりの大御所脚本家、光石研演じる老獪なベテラン俳優、板谷由夏演じるプロデューサーなど、配役の抄もあり、ベタなドラマになりそうでちょっと一味違うものになっていたように思いました。長濱ねるの好演も光っていましたね。

途中個人的に見覚えがある景色が...と思いきや、やはり千葉県安房郡鋸南町の浮島でおそらくは竜島海岸あたりでしょうか? それにしては波がちょっと高い気がしましたが。