
堺の世界遺産の壊れた橋が修復も撤去もされないのはなんでやねん
RFK Jr.連邦保健衛生省長官が
CDCの予防接種諮問委員会の専門委員17人全員を解雇、
国民民主のガバガバガバナンスの問題など、
時事ネタには事欠きませんが、
今回は久しぶりにどうでもいい話、
テレビ番組の内容に、
情報を付け加えつつ、お書きしたいと思います。
私が好きな番組、というか番組内コーナーに
「なんでやねん!?」があります。
これは朝日放送『news おかえり』の火曜18時台に放送しているもので、
同局の古川昌希アナウンサーと、
週替わりで元A.B.C-Zの河合郁人さん、
A.B.C-Zの塚田僚一さんが
番組が出題した関西各地にある痕跡に見られる特殊な歴史を推理するコーナーです。
番組自体は16時台からと長いので私もろくに見ていませんが、
TVerにて、このコーナーだけを楽しむことができます。
6月3日の放送は
大阪堺 世界遺産の古墳によけいなものがついているのなんでやねん
がお題でした。
堺市にある前方後円墳「いたすけ古墳」は5世紀前半のものらしく、
世界文化遺産「百舌鳥・古市古墳群」に含まれます。
Googleストリートビューでも確認できますが、
この橋の残骸はコンクリート製で、
かつては古墳と道路・住宅街に繋がっていたと思われます。
(YouTube【公式】堺観光チャンネルより)
私がこの映像を見た時、最初に思ったのは
壊れた橋が修復も撤去されないのはなんでやねん
というものでした。
おそらく、今は使われていない橋なのでしょうが、
それなら、撤去されるべきものです。
この日の塚田さんと古川さんは
古墳にかつて神社があり、そこにお参りするためのもの
という仮設を立てました。
すると、いたすけ古墳の近くの御廟山古墳に鳥居があることに気付きます。
御廟山古墳は百舌鳥八幡宮の一部分であることを知り、
いたすけ古墳もそうだったのではないかと、自信を深めるのでした。
このコーナーは、各地域や各分野の専門家が出演し、
おそらく、その方を含めた方々による出題だと思いますが、
この日は歴史探訪プランナーの森なおみさんが登場。
100点満点中5点
という採点となりました。
この地域には至る所に古墳があり、
さらに、既に消滅してしまっている古墳も多数あります。
空襲で大きな被害を受けた堺は戦後の住宅不足対策として、
古墳を整地して住宅地にしていました。
いたすけ古墳もその予定で、
古墳の半分近くがはげ山です。
古墳には重機が入っていたのですが、
橋は古墳の土を運び出すためのものだったのです。
文化財という言葉がまだ一般的ではない時代です。
現在、歯科医の宮川徏(みやかわすすむ)さんは当時大学生。
「いたすけ古墳を護る会」を結成し、工事の中止を訴え、
さらに昭和天皇の弟にあたる三笠宮崇仁親王が視察し、
新聞などで取り上げられたことで、
宅地開発は中止になります。
その後、国の史跡に指定され、堺市が買い取り、
あの橋はその市民運動を後世に伝える負の遺産として、
撤去することなく、その場に残されているそうです。
そして、日本にも市民の運動により、
自然や歴史的な環境を次世代に残す運動、
ナショナル・トラスト運動の機運が高まっていくのでした。
(YouTube【公式】堺観光チャンネルより)
タヌキが住み着いているらしく、
隠れた人気となっているとのことです。