「JIN-仁-」完結編 第2話 "未来との選択" ストーリー書き起こし | テレビ番組 時事ネタなど書いていきます。はい。

「JIN-仁-」完結編 第2話 "未来との選択" ストーリー書き起こし

江戸の町で安道名津が評判に。

西洋医学所頭取で将軍家奥医師・松本良順から

実はあるお方が脚気の疑いがございましてな

と言われ、南方仁はどなたが患者かと問いますが、
良順は仁に耳打ちで答えます。

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その名を聞いて驚く南方仁。

その患者とは、和宮親子内親王。
江戸幕府第14代将軍徳川家茂の御台所にして孝明天皇の妹。

彼女に安道名津を献上しろと要請された仁でしたが…


一方、本草学の総本山、医学館に元いた福田玄孝は、
ここの督事で奥医師の多紀元琰に呼び出されていました。
和宮様に献上するために安道名津の材料を聞き出すのが目的のようですが…

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安道名津の献上の話が仁友堂の面々にも。
仁は安道名津の製法を松本良順に説明すれば良いだけのこと、と、
自ら献上する考えはないようです。


その頃、神戸・海軍操練所では、
勝麟太郎と坂本龍馬が顔をつきあわせていました。

池田屋事件の煽りで、操練所が閉鎖になるのです。
龍馬は幕府の通り一遍のやりかたに憤り、
操練所がなくなれば、国に帰れない脱藩者をどうすれば良いかと嘆くのは勝。

龍馬は

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わしらの国には陸も海も続いちゅう。
帰れんちゅうがは、全く違うがじゃ。


帰るに帰れない南方仁の身の上を思い出します。



仁友堂の台所事情は逼迫していました。
仁が注文する医療道具は全て特注品で、

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さらにこの時代、庶民は滅多に医者にはかかりませんでした。
医者にかかるとすれば、
本草学、古来の漢方医のほうという事情もありました。
たまに大きな収入があっても、
それもまた医療道具の代金に消えてしまうとあって、
仁友堂の仲間たちには給金も払えずじまい。
もしも、安道名津が御用達となれば、
仁友堂の台所は潤い、献上の話は有り難いのではあるけれど…

京で佐久間象山、西郷隆盛と関わり、
歴史上の人物と広く関わることが
今後の歴史にどういう影響が出るのか、
和宮に会うことについて考え込む南方仁でした。

橋の上で考え込んでいると、
野風と出くわすことに。

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元花魁・野風は長屋で手習いを教えていましたが、
色目を使うなどと言いがかりをつけられ、
長屋から追い出されてしまっていたのでした。

仁は彼女を仁友堂で働かせることにします。


橘咲はいつものように質屋通い。

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仁には知らせず、着物などを質入れして、
仁友堂の経費を捻出していたようです。

そんな頃、仁は歌舞伎役者・沢村田之助のところへ。

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田之助が芝居に安道名津を作る場面を用意したいと
その作り方を尋ねますので、それを教えていると、
彼は和宮を

日本一寂しいお姫様

だと言います。
公武合体の方針だかなんだかで、
相思相愛の許嫁と離れさせられて、
言葉もしきたりも違う大奥へと降嫁、

もう一生、国には戻れねえんだよ

戻ることが出来ないのは…


安道名津献上の決意を仁友堂の皆に発表する南方仁。

その側で全身に脂汗を浮かべているのは福田玄孝。
多紀元琰に献上を失敗させろと言いつかっていたからで…

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仁の心変わりの理由を尋ねる咲。
和宮の故郷へ帰れないという身上、
そして、野風を仁友堂に置いておく以上、
お金も必要なので、献上の決意をした、と。
野風の乳癌を治療したことにより、
彼女の身請け話がご破算となり、
未来の友永未来は生まれなくなったかもしれない。
でも、この時代の野風だけでも幸せになって欲しい、
もしかすると、別の友永未来が生まれるかもしれない。

咲は南方仁のその言葉を聞き、
仁のために、和宮の御前のために
恥ずかしくないよう用意した着物の前で、
自分の力のなさを情けなく思うのでした。

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自分たちが変えられなかった仁の気持ちを、
友永未来や野風がたやすく変えてしまえたから。

そんな二人のやりとりを障子の向こうで聞いていたのは…野風。


仁は仁友堂の入払帳をめくります。

今まで、仁友堂を続けてこれたのは、
咲のやりくり、
質屋通いがあったからだということを思い知る仁でした。
そして、御前に出るための着物も、
そうして手に入れたものだということも。



ついに、お忍びでの芝居見物前の和宮に安道名津を献上します。
和宮はこれは食べ物ではなく薬であるからと、
毒味も済んでいない安道名津をひと口口にします。

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芝居の幕が上がります。

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和宮、倒れる。

松本良順は毒を盛られたのではないかと推測、
おそらくは砒素中毒。

南方仁は胃洗浄を勧めます。

しかし、良順には出来ません。

奥医師ではない仁に和宮の治療は許されていません。

仁は良順に指示することで、
和宮の胃洗浄を行おうとします。

胃までの長さを推定したゴム管を口から挿入、
竹製のスポイトで胃の内容物を吸引します。

胃が空になると、管に漏斗を装着、胃へ水を送り込み、
胃壁を洗い流します。

次に管を下へ。
管から出てくる液体が透明になるまで続けます。

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液が透明になると、炭と下剤を溶いた水を胃に送り込みます。
炭は現代の活性炭の代わりです。



南方仁と松本良順らの奮闘により、
和宮の容態も安定してきました。

が、仁と咲に毒を盛った嫌疑がかかってしまいます。

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良順は毒味前の菓子の毒であれば、
時が経ちすぎていると反論しますが、
自ら毒を盛り、それを治療してみせることで力を示し、
奥医師への出世を企んだのではないかと疑われてしまいます。

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二人は拘引され、その身は目付預かりとなってしまいました…


南方仁は小伝馬町牢屋敷へ。
大牢に放り込まれてしまいます。

牢名主から"命の蔓"を要求されます。

"命の蔓"とは、その名の通り、
入ってきた者の命を繋ぐ蔓。
お金があれば生き残れ、また、それがなければ…

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咲が用意してくれた着物も取り上げられてしまいました。

便所の脇に据えられる仁。

仁は咲も同様の目に遭っているのではないかと心配しますが…


咲の兄、恭太郎が仁友堂に急報を告げていました。

大牢では、無実であろうとも、
牢内で命を落とす者が数知れず、
蔓があれば、免れるやもしれぬと…。
しかし、仁友堂に出せる金などはありません。

急に立ち上がる野風。

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良い働き口が出来たとかで、
こんなところにいては巻き添えを食ってしまうと
仁友堂を去ってしまいます。

顔色の良くない福田玄孝を見咎めた佐分利祐介が詰め寄りますが…

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橘咲は同じ小伝馬町でも揚屋(あがりや)女牢にいました。
牢は牢でも床は畳で個室です。
本来なら、南方仁も医師であれば、士分と同じ扱いなので
揚屋に入れられるはずでした。
しかし、大牢に入れられたということは、
何かしらの陰謀が裏にあることを伺わせます。
もしも、そうなら、仁の命はない…


南方仁にも橘咲にもわかりませんでした。
なぜ、仁の命が奪われねばならないのか、それを考える咲。
なぜ、和宮が砒素を盛られたのか、それを考える仁。

牢内で死体を見つける仁。

牢名主は金が払えなければ、こうなると宣告しますが、
仁はそれを拒否。
自分が受け取った金は、
患者が払ったなけなしの金…"命の蔓"である、と。

あなたがたに払う金は、ありま…!

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言い終える前に、後ろから口と鼻を塞がれてしまう仁。

仰向けにされ、床に押さえつけられてしまいます。



咲は揚屋で一人、窓から見える小さな夜空に向かって呟きます。

口ではわかったような事を言いながら、
わたくしはずっと心の底では望んでおりました。
先生がお戻りになられる日など、来なければよい。
出来るなら、ずっとここに居て欲しい…

もしや、そんなわたくしを憐れと思い、
願いをお聴き届け下さったのでしょうか?
なれば…どうか、もう一度だけ憐れと思うてくださいませ!!


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呟きは叫びへ変わりました。

どうか、先生をお助けください!!
今すぐに、今すぐに、先生を未来にお戻しくださいませ!!


天に向かって手を合わせる咲。
仁が未来に帰ることが出来れば、彼は苦しまずに済むはず…
その願いは大牢の仁に…


口と鼻を塞がれた仁には見えていました。
未来の街の空が。

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このまま死ねば、未来に帰れるかもしれない…

でも、ここで未来に帰ってしまったら…咲は…


涙を流しながら、仁を殺そうとする手に抗います。
手に噛みつき、呼吸を取り戻すことが出来ました。



裏に医学館があるかもしれないと知った佐分利は、
松本良順にそれを伝えます。

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良順はそれを聞き、もうどうにもならないかもしれないと、
さらに仁の身を危ぶみます。

それはこの一件の調べが、
医学館の預かりとなったからで…






JIN-仁-



たぶん、明晩もこの第2話について、
何かお書きすると思います…



ねてしてタペ