残り二か所と雄弁な沈黙の7年間とバタフライエフェクトの話 | 考えてる途中。

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おもにエビ中の好きな曲のこととかを考えてる途中。
ふしぎと意味のない文章ばかり書きあがります。

と、いうわけで。
エビ中さんの公演『私立恵比寿中学 Best at the moment series「6Voices」』を観に大阪国際会議場・グランキューブ大阪まで行って参りました。2daysです。さっそく日記&雑感&備忘メモをしたためておこうと思います。ていうかちょいと時間がたっちゃいましたので、両日ごっちゃにメモしておきますね。

 

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■開演前のようす

久々の大阪の空気。
来たことあると思っていたグランキューブ。記憶違いでどうやら初めてのようでした。なかなかグランっとしていて、それでいてキューっとした会場。立派な建物です。

客入れBGは映画音楽的というか民族音楽的というか現代音楽的というか、つかみどころのないやつ。仙台や名古屋公演とは違う気がするけど方向性は一緒。

なんかウガイしているような曲があったのですが、おともだちが正体を教えてくれました。なんだこりゃ。

座席は今回もソーシャルディスタンス配慮。ただ2人ペアで申し込んだ人は隣同士連番となって、ひとつ開けてまた別の人の席・・・という形にしていたっぽい。ステージはいままでの公演と同じく、緞帳なし&照明とフレームとモニタのみのシンプルなもの。

影ナレのお姉さんは注意事項の読み上げで所々噛んでる様子。でも仙台で「そんしゅ」と読まれていた部分は「じゅんしゅ」と発声。ノーマルな日本語を遵守していらっしゃる。

初日はPA席のすぐ近くの席。PA機材の組まれた席の前一列もつぶしており、そこに集音エアマイク1本と予備っぽいエアマイクもう1本。いつもそんなマイク立っていたっけな?
後で教えて頂けたのですが、その道の人によると、会場に出てくる音を一度マイクを通してPA卓にとりこむことで、もろもろ音声調整がやりやすくなるサイバーな仕組みがあるそうな。なるほど勉強になるなる。

そのPA席にエミコ先生登場。さあ、そろそろ開演だ!
あまり裏方の人の様子を記すのはあまり行儀よくないと思うのですが…公演中のエミコ先生は、楽曲の間は腕組みをしたり、イヤモニに手を当て(多分)ボーカルに集中したり、お手持ちのメモに色々書き込んだり。BLITZでの生誕祭などでもよくみられた光景がここにもありました。真剣にステージをチェックしていらっしゃいます。

せっかくなので、ここでクイズです。
ぼくが気付いた限りの話なのですが、大阪初日の楽曲中、エミコ先生がノリノリになっていた曲が1曲ありました。それは何の曲でしょうか。正解はブログの最後にでも。

閑話休題。さあ、開演です。




■開演

いつもどおり「ここはどこー?おおさかー!」の掛け声のあとebitureへ。初日の「ここはどこ」の声出し担当は小林さん、二日目はりったんさんでした。掛け声担当のメンバーが、最後のアレの担当なのかしらね。


初日中山ブロックはいつも通り。
オメカシでにぎやかにスタートして、報連相でファンキーなノリを押し出し、インフィニティーで楽しさを拡大させる。このツアーではインフィニティ中途でのりったんさんのセリフがあまりハッキリ聴こえてこない。ぼくのすわる座席がたまたま聴こえにくいだけかもしれないけど、ここのセリフがスコーンと入ってくればなあ。音響さんがんばってー!

二日目中山ブロックはインフィニティーからゲタ箱にチェンジ。
なんだか久々な気がします。金と銀のほうきギターが煌びやかに光っていました。そしてMXジャンプとともに揺れるグランキューブ二階。威力のありそうな柏木ドロップキック。ほんわかしている小林旋風脚。安定感のあるシドレミまやまさん。関ジャムで早く特集してください。


初日小林ブロック感情電車SHAKESHAKEエビノミクスの3曲。
小林ブロックもセトリがいじられ、ラブスマがお休みでした。この日の小林さんの歌声はだいぶ高い標準で安定していて、感情電車のロングトーンなどはだいぶ染み入るものがありました。ぼくえらそう。

二日目小林ブロックはエビノミクスからラブスマに戻し。
フロアからの声はないものの、うねるようなペンラの波が気持ち良いです。あとはいつ日記をやってくれるかだなあ。


初日柏木ブロック。
まず柏木さんを先頭に残り4人が横一列に並ぶフォーメーション。手つなかと思いきや、名古屋と同じくどしゃぶりでした。無言で湧きたつ大阪のファミリー。・・・ツアー初日仙台で手つなをやったのは、柏木曲ということではなくご当地曲という扱いだったのかな。続いてアイルビーヒア紅の詩。のびやかな柏木ボイスがとても心地よい。

二日目柏木ブロック。
初日で手つなご当地曲論に至ったぼくでしたが、この日はその手つなからスタート。キネオのフェイントに綺麗にひっかかる。紅の歌でブチ上げられるペンラの列が、ラブスマのときに負けじととても綺麗でした。


初日星名ブロック。
ガリ勉藍色のマンデイPANDORAと、セトリに変更なし。マンデイ中途の部活タイム。まやひなペアによるバスケ部は、真山のシュートしたボールがなんかどっかに飛んでって戻ってこなくなっているような感じのジェスチャーでした。解説がほしいよ。

二日目星名ブロック。
星名ブロックも曲の入れ替えが発生しましたね。一拍目から盛り上がるガリ勉のあのイントロが来るかと思いきや、ちょっとチープでノリの良い電子音。多くのファミリーが待ち望んだ売れエモから。無言で沸き立つ会場、そしてウェーブ。ラストの柏木ねこボイスで気を失うファミリー。
あと藍色のMONDAYの冒頭で光る5色のピンライトが、二階から見ていてとても綺麗でした。


初日安本ブロック。
名古屋公演ではチャイムが入ったものの、この日は仙台での3曲と同じで熟女君のままでジャンプの流れ。
熟女の例のセリフパートの部分で、まやまさんが軽く噛みまして。本人的にはセーフの扱いだったものの、柏木さんは噛みまやまを見て凄く嬉しそう。ピンクの学生証は真山には返却しませーんなんて言っている途中、真山さんは「勝手に間違えた扱いにするな!」的なことを言っていた・・・ようなんですが、しっかりと最後まで聞き取ることができませんでした。どなたか耳自慢の方、詳細求む。

二日目安本ブロック。
この日はまたチャイムが復帰。沸き立つ会場。当たり前なんですが、アーリーデイズのポイント曲って、ほんと強いですよね。


初日真山ブロック。
このブロックにもセトリに動きあり。愛のレンタル大人はわかってくれない春の嵐。二曲目のカルマがお休みとなりました。
すでに大人の風格のまやまさん。双眼鏡で見るに、大人の表情をしながら大人を歌い上げています。わかってほしいコドモの側から、反発という形での世代間の繋がりを歌い上げた一曲。このツアーが終わった後には大先輩として、新メンバーとの年齢差によっては大人として、若者と向かい合うことになります。何を思っての一曲になったのでしょうか。

二日目真山ブロック。
大人はお休みで禁断のカルマに戻りました。二日目は二階から見ていたのですが、カルマの振りコピでは基本に忠実に、十字を切って客席で跪くファミリーさんがまだまだたくさんいらっしゃいます。変わってゆくものもあれば、残っているものもあるのだなあと、このツアー中何回も同じことを思い返しています。


MC
柏木さんがシレっと「さあ始まりました!私立恵比寿中学ベストアットザもーめんと・・・」と始まったばかりぽく口を開きます。ファミリー皆さんもメンバー皆さんも「いやいやいやいや始まりましたのタイミングじゃないやんけ1時間以上経っとるやんけ」とツっこむ空気は満々です。初日も二日目も同様で、もうお家芸の粋ですな。

初日自己紹介。
まずは映像の安本さんから。いつまでも待ってますよ。
柏木さんはいつも通り基本に忠実な自己紹介。りったんさんは髪型を懐かしのハーフツインにしていることをアピール。バブみが凄いと自画自賛。続いてのみれいちゃんもバブみなら負けないとアピール。小林さんはスタッフさんが買ってきてくれたたこやきをストックしておいたとのこと。まやまさんはファミリーみんなにノビをしてほしいとの温かいお言葉。

二日目自己紹介。
安本さんの映像のあと、柏木さんから「21歳最後のライブ、きょうも笑顔いっぱいがんばります」と宣言。そうだった忘れていた。公演の二日後に誕生日をお迎えになるのでした。おめでとうの拍手。
りったんさんは自己紹介のあと柏木さんに「おめでと」と一言。みれいちゃんも普通の自己紹介をしたのち柏木さんの方を向いて「おめでと」と。笑顔で応える間にいるりったんさん。「お前じゃねえ。俺だ。」と応える柏木さん。男気ひなた。
ひどく適当な関西弁を駆使する小林さん。エビ中なんやねんの立場は。551のお弁当がおいしかったそうですよ。
真山さんは2階の方まで見上げて「上の方まで元気そうでよかった!」と一言。そして柏木さんに「おめでと」と一言。ひなちゃんおめでとう。


初日フリートーク。この遠征でエビ中に起きた事件ふたつご紹介。

ひとつは大阪に前日入りするための新幹線について。

朝起きて、まやみれの二人はLINEで12時の新幹線で行くべえときめたそう。で、みれいちゃんは30分前には東京駅到着。しかしまやまさんはなかなか現れない。と、出発5分前になってLINEに「ごめん寝てた」と連絡。朝おきていたのにバリバリ二度寝をかましていたそうです。謝罪のためスタバが振舞われたとのこと。でも実は仙台ではみれいちゃんが寝坊して約束していたモーニングに行けなかったそう。おあいこのふたり。なかよしさん。

ふたつめの事件。公演直前の話。
リハが終わって、カホリコさんの二人で外の空気を吸おうと楽屋から出て、ややあってりったんさんがひとりで5階の楽屋に戻ることに。その際、ファミリーの皆さんも使う普通のエレベーターに乗ってしまったそう。で、中途の階で何も知らないファミリーさんが乗り込もうとしてきたところ、慌てた中山さんが閉まるボタンをプッシュ。ファミリーの方をエレベータのドアで挟むことに成功してしまったとのこと。舞台でごめんなさいする中山さん。いろいろな事件が起きるものですね。

二日目フリートーク。ここで確かお知らせだったはず。

「5月5日といえばー、メジャーデビュー日!この日にライブを1部2部でやりまーす」とのこと。ライブの内容は各方面で出回っている通り。1部は「エビの踊り食い produced by 安本彩花」で、2部は「初夏のエビ増量キャンペーン」が開催されます。
前者。休養中の安本さん、こういう形でもしっかり参加してくれることが本当に嬉しく、尊いことであります。どんな形になるのかとても楽しみです。後者は星名さんが転入してきたときの「エビ50%増量記念ライブ」を彷彿とさせるタイトル。いよいよその日がやってくるんですね。嗚呼。
いろいろな想いがステージや客席を駆け巡る中、会場が発表されぬままフリートーク終了。



最終ブロック。
初日はバタフライエフェクトイートザ大目玉イエローライト。二日目もバタフェ始まりで、ホットアップイエローライトという選曲でした。

言わずもがなですが、ここグランキューブはカホリコさんのライブデビューの会場。8人体制となって初めてのシングルがバタフェです。
当時の映像は合同出発式の特典で確認することが出来ます。まだ幼く拙い感じで、何を見てよいのかわからない感じの小林さん、常に困っている感じのりったんさんが映っています。グランキューブという会場も、少なくともぼくのイメージの中ではだいぶ大きなもののように感じられました。

あれから7年の時を経て、この地でバタフェを歌い踊る小林さんとりったんさん。その表情を双眼鏡でそっと確認してみました。
楽しそうに舞い歌う小林さん。平常心でパワフルに踊るりったんさん。成長の過程で手に入れてきた自信が、彼女らの身にまとわれているようでした。そのまま双眼鏡から目をはなし、舞台全景や天井やらを視界に入れると、映像で感じていたのよりもなんだか会場が小さく感じられるのでした。



 

最後のスピーチ

今ツアーでは最終ブロックの3曲が終わったのち、メンバーひとりひとりがスピーチをするような形になっています。初日仙台では真山さんが、名古屋では星名さんが。そして大阪2DAYSでは、冒頭にも書いた通り小林さんと中山さんの担当になりました。
…柏木さんが抜かされる形となりましたが、当初はこの二日間がツアー最終日となる予定だったんですよね。大阪の担当がこの二人というところは動かさなかった、ということでしょうね。

初日・小林スピーチ
今後のメンバー増について、メンバー自身も含め、みんなが戸惑っていると思うが、それでも楽しみだという感情の吐露をされました。現6人のメンバーでは最後に加入したふたり。当時の自分らを助けてくれたのは、ファミリーの応援だった。だから新しく入ってくるコたちも暖かく受け容れてあげてほしいとのこと。
「6人のエビ中でしか出せない味が好きだった人もいると思うけど、どの時代にも良さはあったと思う。だから、今回のメンバー増加は、言うならば味変?味変です!」

さすが小林さん。言葉のチョイスが素晴らしく独特。
中山さんと先輩ヅラの練習を始めようと誓っていらっしゃいました。先輩ヅラをすることに関しての先輩は柏木さん。7年間ずっと先輩ヅラをしてきたということになりました。

二日目・中山スピーチ
りったんさんはいつも通りに支離滅裂。でもゆっくりと言葉を紡いでいるうちに、なんだか涙声になってゆくのでした。
ステージから見える6色のペンラによるカラフルな風景について。真山もこの風景が大好きだと相槌を打ちます。この6色が変わっていくかもしれない。黒とか白とか色が増えるかもしれない。(・・・黒のペンライトって熱力学的にたぶん不可能な気がするとか考える暇を与えず。)ペンライトの風景に励まされてやってきたので、今後も振ってくれたら嬉しいです。そんな感じのことを言っていました。

奇しくも僕が感じていたのと同じように、この大きなグランキューブが、当時はもっと大きく感じていたんだなとも。そして7年前のこのステージで最後にスピーチをして以来、7年ぶりの締め担当。この7年間何をやってたんだろうなんて自己ツッコミを入れつつ、感極まっての泣きながらの言葉。ここに置き忘れていたあの頃の中山さんが、少しだけ帰ってきたんですね。




■まとめというか

グランキューブでの2DAYSは、過去と現在、そして未来を繋げるような公演になったと思います。このツアー自体がそういうテーマであるのは明白ですが、とりわけ、きょうの公演ではその味が濃かったと思うのです。

6人の時も、7人の時も、8人の時も、いついかなる時でも、その時のエビ中は最高で最強だと思っている。これは校長が言った言葉ですが、今までは間違いなくそれを体現してきてくれたものだとぼくは思っています。
今後の変化のあとも、きっとそうあり続けてくれる。どうあれ、いまのぼくらにはそう信じることぐらいしか選択肢はない。メンバーの皆さんは、ぼくらなんかよりももっと重く色々が乗っかってきているのだろう。大きな不安と戸惑いを、幾分かの期待感でなんとか自分に言い聞かせて抑えようとしていることが、みんなのスピーチからとてもよく伝わってきます。


夕日は溶けて愛に変わった。わたしはいつも知っていた。

7年前のふたりに、きょうのふたりだったらどんな言葉をかけるのだろう。
時間軸ってやつはとても意地悪で、そのコンタクトを許してくれません。
だけど、あとひと月が経ったとき。7年前のふたりだった彼女たちは、これから訪れる新しい彼女らに、どんな言葉をかけるだろう。

Best at the moment series「6Voices」も、残り2公演。
ぼくは福岡には参加できそうにありませんので、どなたか詳細をお伝えしてくださいな。




それではそろそろ寝ますです。
おやすみなさ  あっ。

大阪の初日公演、エミコ先生がノリノリになっていた曲クイズ。
正解は「春の嵐」でした。

季節的にも、出発というテーマにおいても、実はこの公演にピッタリ会う曲なのではないかと思うのです。真山ブロックの最後、つまりメンバーブロックのトリがこの曲であることの意味は大きいに違いない。きっと。
そんな重要な一曲が納得のクオリティで演じられていることは、メンバーにとってもスタッフさんにとっても自信になるのではないかな。きっと。
やっぱりエビ中の背骨にあるのは、真山さんの太い歌唱なんですよ。うん。




それでは寝ますです。
おやすみなさいグー。