お台場のコンクールとマシマシのヤサイと永遠に中学生の話 | 考えてる途中。

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おもにエビ中の好きな曲のこととかを考えてる途中。
ふしぎと意味のない文章ばかり書きあがります。


というわけで、5月20日はZeppダイバーシティTOKYOに「私立恵比寿中学合同合唱コンクール」を観に行ってきました。
この公演、3回のシリーズで行われるもので、エビ中さんが3組の異なるゲストを招いて行うツーマンライブ。初日は3ピースバンド・最近話題の打首獄門同好会さんをお招きしたものでした。

結果から申しますと、もうこれがどえらく楽しかったです。

ナタリー様に遅れをとること数時間。ライブの詳細はそちらに任せて、今回は久々のブログUPなのでリハビリがてら感想をメインにメモライズを残しておくことにします。まとまってないです。



■開場
・大きな混乱もなく定刻通りに開場。

・モギリのスタッフさん「入場の際に、どちらのバン…ド?がご目当てなのかをお伝えください!」とアナウンスしつつ逡巡している模様。エビ中さんはどうやらバンドじゃなかったらしい。知ってたけど。

・ステージモニタには力のある文字で「合同合唱コンクール」と大書き。

・客入れBGMはモンゴル800とか七尾旅人とか。エビ中側の選曲かなと思いました。

・気になっていた客の入り。開場の番号呼び出しが終わったであろう頃は、フロア後方はそれほど人が入っておらず、だいぶ自由に動ける感じ。ただそれは18時ちょうどくらいのこと。開演時間が近づくにつれ、会社帰り組だとかの皆様が合流したのか、きつくはないがそれなりに人で埋まる状態。少なくともガラガラ感はなかったはず。よかったよかった。

・僕が見た感覚では、エビ7獄3くらいの割合。実際はもっと獄門の方々が多かったかもしれません。


■打首さん


・ツーマンの先陣は打首獄門同好会。いまフェスやツーマンなどで、国内で一番ひっぱりダコな存在だと思います。

・僕は初見だったので、Youtubeでいろいろと予習。その予習が大当たりで、ほとんどの曲が耳に入れられたものでした。初見のお客さんが多いライブ用のセトリなんでしょうか。そのあたりフェス慣れっぷりの賜物なんでしょうね。

・ヘビーに歪んだギターサウンドと豪快なドラム、そしてゴリゴリと響くベース。それでいてわかりやすくて身近な歌詞と、世界観をかわいく伝えるVJ。曲調はちょっとしたシンコペーションがあるものの、基本的にはストレートでノリやすさ大。MCも中学生に寄せたものだったりでとてもたのしいものでした。

・印象に残ったのは、異様な盛り上がりを見せた
おどるポンポコリン。原曲がどれくらい日本人のDNAに染み入っているのかと同時に、なんだかんだいって原曲がどれだけ優れていたのかを再認識。

はたらきたくない布団の中から出たくないの2曲。共感の鬼。ほんと聴いていて安心できますな。

・最後の曲は
日本の米は世界一。このバンドの特徴をすべて表すかのようなキラーチューン。エビ中にもこういう切り札曲が1曲ほしいですよね。
 

・お疲れさまでした。


・打首さんが終了したのち、フロア前方から打首ファンの方々が最前をエビ中ファミリーに譲りフロア後方へ。エビ中さんにはこういった方々を注目させるパフォを期待だ!


■エビ中さん


・衣装はでかどんでん。

 

・まやま久しぶりにポニテ。彩ちゃんはebitureと共にステージをかけ回る。少なくとも遠目には元気そうだ。ホッと一息。美怜ちゃんもステージにいるところでは元気そうでした。

・先に書いちゃいますが、MCによると打首さんに合わせた選曲にしたとのこと。ある程度固定となっている春ツとは全然違う曲を聴くことが出来て満足。
報連相とか久しぶりで楽しかったな。

・ちなみに「打首さんにあわせたセトリ」というMCの直後が、
-元気しかない-ゼッテーアナーキーのコンボ。和→パンク→パンクでなるほどと思わされる選曲。

・「ぽー」って言ってくれるだけで大丈夫ですからね!と、自己紹介での小林さん。なぜだかうまくじゃんけんが出来ない。

パクチー。美怜ちゃんお休みのためか歌い継ぎはナシで、ほぼ通しで5人全員歌唱。そして何があったのか打首のマネージャーさんが舞台中央でタオル振りながらダンシング。終了間際に美怜ちゃんに促され退出。

・事後のMCによると、なんか美怜ちゃんがマネージャーさんに踊ってくれと頼んだのだそう。最近の美怜ちゃんは非常に働き者。

元気しかない!では途中のコ芝居が炸裂。フロアからは小劇団の舞台を観劇しているときのような笑いが発生。考えてみれば関東では初披露ですね。

・ひさしぶりの
未確認。でも5人での振り付けには寂しさあり。9人verの完成度が高かっただけに、楽しさの中で少し考えてしまう。

ゲタ箱。僕がひねくれているだけなのかもですが、打首さんに合わせての選曲なのであれば、大目玉とかHOT UPとか最近の曲で良かったんじゃないかなーなんて思いました。理由は長くなるので割愛。いや、楽しかったんですけどね。

・順序は逆になりますが、
ファミコンについて。なんつうか、僕としてはこの曲の後半がこの日のエビ中さんのパフォーマンスで一番ロックだったように思えたのでした。さっき長くなるので割愛と書きましたが、ここらへん後でちょっと整理します。


■獄門エビ中コラボ


・MXが終わって舞台では再びドラムやギターの準備開始。MCでつなぐエビ中さん。さっきパクチーで踊ってくれたマネージャーさんが転換を手伝っているのを見て騒ぐエビ中さん。

・打首スタッフさんに準備完了の背中トントンをされ、
「トントンされたのでそろそろ呼ぼうと思います」と素直に言ってしまう彩ちゃん。みんな喜べ!いつものやっさんが戻ってきた。

・彩ちゃんは打首さんのことを「獄門さん」と称すなど普段通りにオリジナリティあふれる略しっぷりを披露。いつものやっさんが戻ってきた。

・ステージに出てきてポジションにつくも、あまり言葉を発しない打首女性陣おふたり。会長が慌ててもっとしゃべるようにと指示を出す始末。

・junkoさんは良い香りがするとの真山情報。

・エビ中のためにエビの曲を作ってくれとぶっこむ星名さん。
次のアルバムが食欲の秋に出るからピッタリだ!と流石の論理展開。働き者。

・しかしその話を受け舞台袖のスタッフさんが目をそむけているとの柏木情報。

・会長から、「実はむかしエビ中に曲を作ったことがあったのだが、当時は運営側からNOを出された」との衝撃の告白。現在は打首の持ち曲として演奏しているとのこと。真山から追い打ちで「スタダの別グループが歌っちゃってますしね。」と追加情報。来た。二郎だ。Sスパ姉さんの曲だ。

 

 

・というわけでコラボ一曲目は満を持しての私を二郎に連れてって。音程も何もかも度外視してサビを歌う中山莉子さんにはロックを感じました。そして歌声の向こう側にはマシマシになったヤサイとニンニクが見えました。楽しい。誰か二郎に連れて行ってあげてください。

・そして最後の曲は
永遠に中学生の打首アレンジ。普段よりBPMが早く、歪み切ったギターで刻まれるリフがとても賑やか。これがなかなかどうしてでとても心地よい。16ビートで肩を組むフロアの民。どうにかこれ音源をUPして頂けないものだろうか。

・一時はどうなるかと思われた打首獄門中学との合同合唱コンクール。汗と熱気と食欲とはたらきたくなさに占められて終了となるのでした。めっちゃくちゃ楽しかった。





といったわけでここからは勝手に考えたこと。ウザくなると思うので読まなくても大丈夫です。


●ツーマンの意義について

 まずは、なんのためのツーマンなのかについて考えてみた。

 今年のエビ中さんの春ツアーはライブハウスツアー。キャパが小さくて観覧の機会を逃しがちな様相に、ファミリーの一部から批判の声が出ていました。この批判の声は(タテマエとして)二種類あります。ひとつはファミリー自身の参加機会が奪われたこと。もうひとつは新規の受け口をせばめたことです。

 んでも今まで毎年同じようなホールツアーを繰り返してきて、新規の人はどれだけ取り込めたんでしょうか。そのあたりはチケットぴああたりに情報開示して頂かないと外野にはわからんです。でも個人的には、毎年同じようなツアーをしていたのであれば、毎年同じくらいの新規しか獲得できなかったんじゃないかなと勝手に推察するものです。
 であれば、普段と違う所から新規受け入れを図る。その一環として普段はあまり交わらないところとツーマンをしてみようってのはマーケティングとして正しい判断ですよね。今年の前半戦はそういった新しい分野から新規獲得に力を注ぐのかなとみています。LINE MUSICでのキャンペーンもその一環かなと。


 ツーマンライブの話に戻ります。
 それではエビ中さんは、今回のパフォーマンスで打首さんのファンの方を振り向かせることは出来たでしょうか。僕は甘めにつけても70点程度だったのではないかと採点します。えらそうだなおい。

 

 …それが先ほどのゲタ箱の話に繋がるんです。この曲は中学生っぽさと激しさが同居した名曲ですが、時と場合によっては両方の要素が中途半端になってしまうことも起こり得ます。例えば今回。打首さんとかのファンを振り向かせるためには、「ロックの真似」といった意味合いが強いゲタ箱ではもう力不足なのではないか。僕はそう感じちゃったんです。打首さんにぶつけるなら、無難に行くならロック畑の人が作ってくれたHOT UP大目玉。もしくは等身大のイマをぶつけられるファミコンの後半や春の嵐とかの方が響くんじゃないかと思うのです。

 そういったあたりから、今回のパフォーマンスが打首さんのファンの方に、「次回ぜひエビ中観に来てみよう!チケット買えるライブあるかしら!レッツ検索!」というところまで思いを至らせることが出来ただろうかというと、そこまでではなかったのではないかなと感じてしまったのです。

 でも普通はそんなもんですよね。贅沢言っちゃいけない。

 ジャンル違いのお客さんなんて、簡単に奪い取れるわけがない。悲観するようなことじゃない。それに、口パク系アイドルしかご存知でなかったようなロック一本の方々には、軽く認識を改めて頂けるようなステージを魅せることには成功したと思うのです。まずはとにかく来てもらった。見てもらった。偏見を解いた。ここ大事。とても重要。だから決して、今回のツーマンが負け戦であったとか、そういう感想は全くない。両方のファンが一緒に楽しめた。きょうも間違いなく幸せな二時間がここにあったのです。

 氣志團万博の日に、打首さんとはまたバッティングします。今回訪れた獄門一家の方々の数割は、万博でエビ中を観に行くことに障壁はなくなったはず。だから獄門一家のみなさん、9月にまた一緒に楽しみましょ!


 ここで保身のために言っておきますが、僕はゲタ箱って曲自体は好きなんですよ。今回など彩ちゃんのロングトーンがバシッとキまって、色々な不安を叫び声が吹き飛ばしてくれた瞬間なんかとても気持ちよかった。…ただ、この曲は既にファミリーにとってある意味懐メロの域に入っていると思うのです。懐メロとして爆発する曲であって、良きスパンでこの曲を聴くととても楽しい。その反面、初見の方々にぶつける曲としては、そろそろどうなのかなと感じるのです。


●打首獄門同好会との親和性について

 

 

 ちょこっと話題を変えて。打首さんとエビ中さんの相性はどうだったのか、感じたところを書いておきます。

 打首さんの楽曲の、
はたらきたくない布団の中からでたくないのあたり。曲のテーマ的にエビ中楽曲のふわふわ感にだいぶ近いものがありますよね。
 
 でもこれらの曲、ただ単に生活感や共感に溢れただけのものではなくって、ちゃんと前向きな着地を見せるものなのです。なんつーかロックの文脈的に、既存のはたらきたくない系のテーマの曲は、たいていが最後まで働かなかったり、めんどくさいけどなんとかこなすといったあたりに帰結してゆくものでしたよね。
 しかし打首さんの曲は「ふとんの中から出てえらい」「わくわくしたいよね」といった前向きな言葉を経由して、最後はもう一度布団の中に戻ったりするわけです。

 共感しておしまい!ではなくて、ああ、ちょっとなら前を向いてみるのも悪くないなと思わせてくれる楽曲。それでいながら説教くさくなるわけでもなく、前向きさに満ち溢れてしまうこともなく、布団の中から出たくない自分をしっかり肯定してくれる構成。
(ああ、MVのキャラのコウペンちゃんが「肯定ペンギン」なのはそういう意味だったのかな。)
 これって明日もきっと70点頑張ってる途中涙は似合わないなんかに通じる、エビ中さんの持っているなんかアレな空気と一緒のものだと感じるのです。だから音楽のジャンルがほんのちょっと違っていても、この二組のコラボが楽しくないわけなんかない!うん。
 

 親和性について、別の側面から。
 ライブを通じて打首さんはとてもフレンドリーで、随所に中学生設定に寄せた気遣いを見せてくれました。いや、いじりやすく相乗りしやすい設定であることも確かなんですけど、会長はいろいろな手段で終始ステージとフロアを盛り上げてくれていました。

 そしてその最たるものが、最後に披露された永遠に中学生・打首バージョン。なるほどこんなアレンジがあったのかと考える暇もなく、とにかく迫りくる音圧と押し寄せる音の波の楽しさに溺れる時間を味わえました。…思うに、公演を通して激しさと中学生っぽさの両方を最も引き出した曲は、ゲタ箱ではなくてこちらだったんですよね。

 

 きょうは楽しませてもらっちゃった一日。僕はそんな感想に至りました。だから合唱コンクール的には、正直なところ、打首獄門中学に金賞を持っていかれちゃったのかもしれないと感じているのです。

 いや、打首さんは15年選手なのでパイセンですから、そりゃ上手ですよ。そして勝ち負けの話なんてどこにもないですし、そんな要素など公演を通してどこにも見当たらない。それは明白なんだけれども、ちょっとだけ悔しい。でもやっぱそれ以上に楽しかった。とても楽しかった。ああ、またやってほしい。



●まとめとか
 先ほども書きましたが、9月には氣志團万博でもう一回両バン…ド?を楽しむことが出来ます。僕は打首さんのステージがとても楽しみになりました。獄門一家の皆様も、そう感じていてくれたらよいな。そう願ってやまないのです。

 今回来られなかったエビ中ファミリーの皆さまも、万博では打首さんのステージを楽しみに行きましょう!

 そしてツーマン企画その2は22日のでんぱ組さん。その3は23日のフレンズさんと続きます。僕は残念ながら前者おやすみとなりますが、後者フレンズさんとの化学反応がどう出るか、楽しみにしています。


そんなわけで、また長くなっちゃったな。反省。
それではそろそろ寝ますです。
おやすみなさいグー。