Chandelierとコラボレーションと様々なバランスの話 | 考えてる途中。

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ふしぎと意味のない文章ばかり書きあがります。

先日のGirls' factoryでのエビ中さんによる幸せな4時間を体験して以来、僕の耳からはぁぃぁぃと桐島ノドカさんによるChandelierのコラボの残響が離れていってくれません。

色々とアレがアレなラインを通じて、フジテレビnextで放映された動画も見ることができました。画面を通して再び味わうChandelierも素晴らしい。ですが、やっぱりライブの場で体験した張り詰めた空気とダイレクトに肌に伝わりくる緊張感は、追体験では感じ取ることの出来ない唯一無二のものでした。

 

そんな中でDr.D.D.さんのブログには今回も素晴らしいライブレポが上げられておりまして、現場での空気が映像なぞよりも鮮明に甦るような感覚に襲われ、自分も調子に乗って外聞もなくついつい自分の見立てなどコメントしてしまい…。

ただ自分にしてはそのコメントが奇跡的にまとまりの良い文章になりました。きょうはやはり外聞なく、そこからもうひと絞り、自分がどうしてそう感じたのかを記憶が残っているうちに深掘りして考えてみたいと思います。

長いですので引き返すなら今のうちですよ。

 

 

雪山での信頼とChandelier

以下、勝手ながらDr.D.D. さんのところでコメントさせて頂いた自分の発言をコピペさせて頂きます。

 

あの曲が始まった瞬間に自分が見た風景は、まずChandelierという曲が雪山のように聳え立っていて、ぁぃぁぃとノドカさんがその頂きを目指すような感覚。

でも二人で協力して登頂するのではなく、相手が無言で限界点のここまでザイルを打ち込むから、自分も限界まで腕を伸ばして次のザイルを打ち込む。自分がその打ち込みに失敗すれば、相手もろとも足場を崩してしまうだろうという、ヒリつくような状況での無言の信頼のやりとり。

そうやって頂きまで登りきるほか出口がないというスペクタクルでした。

 

ちょっと妄想の入った表現でこっぱずかしい限りなのですが、今までの浅薄なブログでいくらでも恥ずかしい文章は晒し続けていますので、ここはメンタル頑張ります。

 

あの日は合わせて8組のコラボがありました。どのコラボも幸せに溢れるパフォーマンスで、人見知りのエビ中の皆さんが笑顔で様々なアーティストさんとステージを作り上げていっていることに頼もしさを覚えました。

ここからは勝手な想像ですが、どのペアリングも「よろしくお願いします」「一緒に頑張ろうね」といった感じの明るいコミュニケーションをとって、それぞれ相手に恥をかかせぬよう、そして観客を楽しませようと最善を尽くそうと頑張っていたと思うのです。

 

でも桐島廣田ペアに関しては、そんな言葉は初めから必要なかったと思うのです。もちろん表面上そういう挨拶はあったと思うのですが、そんな挨拶などなくても、双方とも相手がベストを尽くすことなど分かりきっているのですから。

相手が諸々を超越したパワーを持っているから、それをフルに解放してくるから、自分もそれを出さなければいけない。相手のパワーに自分のそれが釣り合わないものになってしまったら、即座に作品がいびつな方向に傾いて崩れ落ちてしまう。相手に頼ることの出来ない、二人で最高のパワーを出し切って最高のバランスを保ってこの曲を完成させるしかない。そんな追い込まれた状況に曝された姿が目に浮かぶのです。

 

 

Chandelierという曲の正体とは

そして実はここにもう一つの主役がいると僕は思っていて。それはこのChandelierという曲そのもの。

歌詞など少し調べてみました。ちょっとつまみます。

I'm gonna swing from the chandelier, from the chandelier.

I'm gonna live like tomorrow doesn't exist. Like it doesn't exist.

I'm gonna fly like a bird through the night, feel my tears as they dry.

Help me, I'm holding on for dear life, won't look down won't open my eyes.

多種多様な訳され方や解釈があるものだと思いますが、大きく捉えると、明るく煌びやかなシャンデリアにぶら下がりながら、振り落とされないように、目を瞑って下を見ないようにする女性の孤独と叫び。それが描かれているように僕は思います。


シャンデリアってのはきっと明るく華やかな憧れの世界のこと。地面に這いつくばって生きている僕らにとっては手の届かない所に据えられ綺麗に輝いています。
描かれた女性はシャンデリアの世界の住人ではなく、きっとそこに指先程度をひっかけることのできた人。諸々の事由で振り落とされそうな夜をまた迎え、その憧れの世界の虚実併せ見てなお指をかけ踏みとどまる。下を見るわけにはいかない。落とされるわけにはいかない。理由なんて考えてどうなるものでもない。見上げればシャンデリアがあって、目の前にシャンデリアがあって、なのに遠くにシャンデリアが感じられて。

 

僕の勝手な想像ですが、二人のおかれた世界にもこれに通じるものがあるのではないでしょうか。そこまで悲壮なものではないと思いたいのですが、僕ら凡人には感じられない部分でのシンパシーが二人にはあるのではないかと。

そういった意味でChandelierという曲が隠れた三人目の主役だと思うのです。作詞作曲のSia Furlerが二人を引き合わせ最高の力を発揮させてくれたことにはもう感謝とか畏敬の念とかそういったものしかない。

 

こんな奇跡のバランスで作り上げられたステージですから、主役たちによるヒリつくような空気ですから、ただもう僕は圧倒されて、いまだ残響が離れてくれないのです。もちろん主役たちを盛り立てる演奏陣の素晴らしい演奏も見事でした。

とにかくもう、凄いものを見てしまった。

 

 

エビ中の持つ幸せな多面性について

ここまでぁぃぁぃとノドカさんとChandelierの凄さを書き連ねてきましたが、今回のGirls' factory全体を通して、実は今回は少し別方面での感覚も自分は覚えています。

うまく言葉がまとまるかどうかわからないまま書き進めてしまいますが、キーは同じ代々木体育館で3年前に行われた「お台場フォーク村」にあります。

 

ぁぃぁぃの唄の凄さ。これを大人たちが面白いように驚いてくれた機会が、2013年8月のお台場フォーク村でのパフォーマンスでした。

この日は坂崎村長がエビ中を迎え入れてくれ、当時9人だったエビ中にそれぞれソロで過去のフォーク名曲を歌わせてくれたのです。でもこの頃のエビ中は今以上に知名度などなく、ステージでのオーラめいたものも小さなものでした。

裕乃さんは僕たちの失敗を、美怜ちゃんは悲しくてやりきれないを、瑞季さんは遠い世界にを歌いましたが、正直なところ、エビ中を知らない観客の皆さんにはあまり響かなかったことだろうと思います。彩ちゃんはひこうき雲、ひなたさんはシルエットロマンス、なっちゃんは悪女を披露。僕個人的には、悪女はなっちゃんの歌の中でベストだったのではないかと思えるような出来でした。真山はジョニィへの伝言。これもとても上手だった。でもそれらも一般のお客さんにとっては、歌ってるというより歌わせてもらっているという範疇から出られないものだったのではないかと。

 

そんな折にぁぃぁぃ登場。いつものあの声でかわいく「井上陽水さんの傘がないを歌いまーす」と挨拶。で、曲が始まると世界観を一変させるギャップ芸炸裂。会場の空気を鎮め目を離せなくさせる凄い歌唱を見せてくれました。今回のGirls' factoryにつながる、唄で場を支配するディーバっぷりを発揮していたのです。

 

でも、メンバーのトリとしてぁぃぁぃの次に出てきたのは松野さんでした。選曲は吉田拓郎の今日までそして明日から

遠慮のない書き方をすると、まっつんは当時メンバーの中で一番歌唱力には不安のある人だったと思います。実際この日も歌いだすと、いつもどおり不安定な音程。でも彼女はしっかり前を向いて、笑顔で「私は今日まで生きてきた。明日からも生きてゆくだろう。」と、等身大の歌詞をしっかり歌い上げます。歌が進むにつれて坂崎村長や篠原ともえさんがハモりを入れ、いつの間にかメンバー全員で歌う形になりました。拓郎さんの素朴な歌詞に載せ段々楽しく歌の輪が広がって、曲の終わりでは会場の皆さんがほっこりとした空気を味わうことができていたのではないでしょうか。

 

これは、ぁぃぁぃが「凄い歌」で会場の空気をガッと持って行った後に、まっつんが「歌って、いいよね」という空気をみんなに取り戻してくれたものだと僕は感じています。圧倒と共感の対比とバランス。松野さんと、このセトリを考えた人に拍手を送りたい。

 

このときのぁぃぁぃの傘がないでの空気Chandelierツヨク想うに繋がっているように、まっつんの今日までそして明日からできるかなに繋がって、今もしっかり生きています。

そしてこうして持ち続けている二面性というか多面性こそ、僕がいつの間にかエビ中に嵌まった要因のひとつだと感じています。ぁぃぁぃは本当に凄いんだけど、他のメンバーだってそれぞれ凄い個性と特技特長を持っており、加えて同時に8人による普遍的な多幸感も同居させています。例えばお姉さんグループも凄い才能をもった唯一無二の五人組ですが、エビ中にはそことはまた違ったベクトルの、唯一無二の良さを確実に感じるのです。

 

 

まとめ的な何らか

今回のGirls' factoryもぁぃぁぃに持っていかれっぱなしに終わった訳ではなく、彩ちゃんのMCやらラストのエビ中曲ブロックでの全力っぷりやらで皆が幸せに輝いて、幸せな4時間が完成しています。

 

きくちP ‏@kikchy
『GIRLS'FACTORY16』DAY2ストロングスタイルのセトリが昨日完成、藤井校長とお電話でガッツポーズ!大満足!
今日は長谷川店長とDAY1ガッツリ打合せ!しゃちほこヘッドライナーかなり頑張るセトリが見えた!めちゃおたのしみ

 

きくちPと校長がセトリが決めたときのツイートが上記。(Twitterの貼り付け方がよくわかりません。) セトリでガッツポーズをする感覚がこのツイートの時点では理解できませんでしたが、今ならハッキリとわかります。僕なぞは客席からただ観ていただけでしたが、音楽が好きでいてよかった、エビ中が好きでてよかったと感じさせられた一日でした。

 

そんなわけで一人語りの度も超えまくってしまったと思いますので、そろそろ寝ます。

次回からまた意識して下らなく意味のないブログに戻ろうと思います。

それではお休みなさいグー