⑭ 別解は相対化
○ 次の [ ] に、適切な語句や式などを入れてください。
2次関数は、5つの観点
・ [向き]
・ [軸]の位置
・ 頂点の位置
・ x 軸との[共有点]のあるなし と その数 と その位置
・ y 軸との[交点]の位置
すなわち 5つの道具を使うのに対して、
2次方程式は、
「 解の公式 」 と
その 一部である 「 [判別式] 」 と
それ から 導ける 「 [解と係数の関係] 」
の3つの道具を使う。
2次方程式 a x ² + b x + c = 0 と 2次関数 y = a x ² + b x + c の関係を考えると、
「 解の公式 」 と関係あるのは、 x 軸との共有点の [ x ] 座標を求めること。
「 判別式 」 と関係あるのは、 頂点の [ y ] 座標であり、すなわち x 軸との共有点の数の判別。
「 解と係数の関係 」の 解の [積] と関係あるのは、 向き と y 軸との交点の y 座標。
「 解と係数の関係 」の 解の [和] と関係あるのは、 軸の値。
高校数学の2次方程式を学ぶと、
中3の 「 解の公式を使うワンパターン の2次方程式 」 は、相対化され、
さらに高校数学の2次関数を学ぶと、
解の公式を使うのは、1つの観点の一部についてであることを知るため、
より確実に相対化されるはずである。
にもかかわらず、
大学入試で「2次方程式の問題」が出題されると反射的に「解の公式」を使ってしまう生徒がいます。
中3の 「 解の公式を使うワンパターン の2次方程式 」 が、改められず むしろ強化されるのは、なぜか。
・ 1つは、論理的誤謬をおかした 「 公式を覚えたら、できる 」 という言葉に従って、
「 公式は覚えるもので、導くものではない。」 という信念をもってしまい、公式を導かないから。
導かず覚えると、公式がなぜ成り立つのかの根拠を考え示す機会を奪う。
根拠を奪われると、「 なぜ成り立つのかわからないこと 」を丸覚えすることになる。
そして、丸覚えした公式に代入し計算することを反復する。
「解の公式」 を丸覚えして反復使用。
「判別式」 を丸覚えして反復使用。
「解と係数の関係」 を丸覚えして反復使用。
どうしても反復量の多い「解の公式」を その使用が適切か判断せず 反射的に使ってしまう。
3つの道具のうちどれを使って解くか判断することは、ほとんどしていないから。
公式使用の判断力をえる1つの方法は、公式を導くことです。
・ 1つは、良い習慣を身につけないことは、悪い習慣を身につけたことになる場合があるから。
中3数学で解の公式を導かないから、高校数学でも解の公式を導かない。
公式を導かないことが習慣になる。
その習慣に従い、三角関数・対数関数・数列などの公式も導かない。
ある時に、良い習慣を身につけないと、
それを身につけないことが悪い習慣となり、もう良い習慣を身につけることは難しい。
公式を導くという良い習慣を身につけることは、高校生になってからよりも少しでも早い中学3年生で。
・ 1つは、公式の意味を考えないから。
「 速さの公式 」 の意味を考えたこともないから、当然 「 解の公式 」 の意味も考えない。
「 解の公式 」 は、解が 係数と定数項の関係式であることを示し、
解そのもの を求める・求めたいときに使うものである と理解していない。
よって、公式の適用範囲も考えられない。
公式使用の判断力をえる1つの方法は、公式の意味を考えることです。
公式の意味を考えるという良い習慣を身につけることは、少しでも早い小学5, 6年生で。
・ 1つは、調べること 考えることは、めんどくさいことだと思っているから。
導くことより、覚える方が楽。
( なぜ成り立つのか考えるよりも、意味のわからないことを覚える )
意味を考えなくても覚えた公式に代入すれば、答えがすぐ出るから楽。
( 考えて答えを出すのでなく、答えさえ出れば良い )
確信がなくても調べ考えずに、覚えていること・知っていること・思ったことを使うと楽。
( 根拠に基づき行動するよりも、思いつきで行動する )
このように楽していると、
やがて 問題を解決すること自体がめんどくさくなるかも。
このような人は、素人だけでなく、専門家の中にもいる。
勉強は、
ワンパターンの反応を身につけるため、
さらに いくつかのパターンの反応を身につけるため ( 定期テストで点をとるため )
だけでなく、また
どのパターンで反応するのが良いか判断できるようになるため ( 大学入試で合格点をとるため )
にするものでもある。
人によっては、問題を解決するため ( 生活や仕事など生きていく上での問題を解決するため )
にもする。
( よって、勉強の仕方で、人は自由になることができます。)
勉強は、知識を身につけることだから、
勉強して身につける知識が増えてくると、
知識とは、知識体系を成しその1部である ことを知る。
よって、教科の勉強を通して、知識体系を習得することは、知識を相対化することでもある。
新たに知ることにより、それまで知っていたことは、相対化される。
ゆえに、状態・状況に応じて できるだけ適切に 知識を使うために勉強するのである。
方程式の問題を方程式として解く。
別解として
方程式の問題を関数で解く。
同じ問題でも相対的に解決できることを知る。
2つの解法が比較でき、それらの メリット・デメリット を考えることができる。
誤った信念を相対化するには、勉強が必要です。
あまり勉強をしない人の中には、誤った信念を絶対化してしまっている人がいます。
たとえ専門家であっても。
知識 : ある事柄について、いろいろと知ること。その知りえた内容。
信念 : それが正しいと堅く信じ込んでいる心。
絶対 : 他との比較対立を超えていること。
( 制限されないこと。条件をつけられないこと。)
( それ自体として他と関係なくても存在すること。)
相対 : 単独でなく、他と関係づけて捉えること。
【 2次関数の最大値・最小値 】
y = -2 x² + 4 x + 6 の最大値・最小値を求める。
y = -2 ( x² - 2 x ) + 6
y = -2 ( x² - 2 x + 1 - 1 ) + 6
y = -2 ( x - 1 ) ² + 2 + 6
y = -2 ( x - 1 ) ² + 8
向き -2 < 0 より、上に凸 山型
軸 x = 1
頂点 ( 1 , 8 )
定義域がなく、向きは上に凸 だから、y ≦ 8 である。
よって、
最大値は、頂点の y 座標の 8 である。
最小値は、グラフが y 軸負の方向に無限なので、なし。
○ 次の [ ] に、適切な語句や式などを入れてください。
y = 2 x² + 4 x + 6 の最大値・最小値を求める。
y = 2 ( x² + 2 x ) + 6
y = 2 ( x² + 2 x + [ ] - [ ] ) + 6
y = 2 ( x + 1 ) ² - [ ] + 6
y = 2 ( x + 1 ) ² + [ ]
向き 2 [ ] 0 より、[ ] 凸 [ ]型
軸 [ x = ]
頂点 ( [ , ] )
定義域が[ ] 、向きは[ ] 凸 だから、[ ] である。
よって、
最大値は、グラフが y 軸[ ]の方向に無限なので、なし。
最小値は、頂点の y 座標で、[ ] である。
次回 ⑮ 最大値・最小値 につづきます。