学力の創造と向上 高校・大学受験は通過点 -190ページ目

学力の創造と向上 高校・大学受験は通過点

学力の創造と向上において
何が必要か・何が障害になるのか
などについて考えます
  さらに、必要なものをいろいろ提供してゆきます 

        『 平方根のある問題から学ぶこと 3 』

○ (
平方根のある問題から学ぶこと 2 の宿題)とその(解答)

次の文はすべて誤っています。
主語に下線があるものは、その部分に修飾語をつけて正しい文に、
補語に下線があるものは、その部分を訂正して正しい文にしてください。

(1) 素数 は 2 である。

(2) 4 の約数は  2  である。

(3) 偶数 は  2  である。

(4) 奇数 は  3  である。

(5) 2 と 3 の公倍数 は 6 である。

(6) 無理数 は √2  である。

(数学だけど、言葉の問題については、意外と国語辞典が役に立ちます。)

(解答)
(1) 素数 は 2 である。

 素数は、{ 1 とその数自身のほかに約数をもたない数}です。ただし、1 は素数ではない。
 素数は無限にあるので最大の素数は存在しません。
 よってすべての素数を書き出すことはできません。
 ひと桁の素数のみ書き出してみます。

   2 , 3 , 5 , 7 ,  ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

 2 は 最小の素数 です。
  また最小の素数 は 2 のみです。
 修飾語の「 最小の 」を付けて
 答えは、最小の
素数 は 2 である。   

(2) 4 の約数は  2  である。

 その数を割り切れる正の整数を、その数の約数というから、
 約数は有限です。そこで割りきれる数と商を求めます。
                             ( 1 , 4 )
                             ( 2 , 2 )
 よって答えは、4 の約数は  { 1 , 2 , 4 }  である。
 別の答えは、
4 の約数は  4 割り切れる正の整数  である。

(3) 偶数 は  2  である。

 偶数は無限にあるから、すべて書き出すことはできません。
 それで偶数をどのように表現するか考えます。
 0 から 数個 書き出してみて、

    0 , 2 , 4 , 6 , 8 ,
  ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
 
 偶数は、2 の整数倍。

 答えは、偶数 は  2 の倍数  である。
 別の答えは、偶数 は  2m  である。 ただし m は整数。
 さらに別の答えは、偶数 は  2 で割り切れる整数  である。

(4) 奇数 は  3  である。

 奇数も無限にあるから、すべて書き出すことはできません。
 整数は、必ず偶数か奇数かのどちらかであって、
 偶数であり かつ 奇数であるもの は存在しません。
 偶数でなく かつ 奇数でないもの も存在しません。
  1 から 数個 書き出してみて、

    1 , 3 , 5 , 7 , 9 ,
  ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
 
  答えは、奇数 は  偶数ではない正の整数  である。
 別の答えは、奇数 は  2m+1  である。 ただし m は整数。
 さらに別の答えは、奇数 は  2 で割ると 1 余る 正の整数  である。

(5) 2 と 3 の公倍数 は 6 である。

 2 と 3 の公倍数は無限にあります。小さい方から4つ書き出します。

  6 , 12 , 18 , 24 ,
  ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

 6 は { 2 と 3 の公倍数}の最小数です。
 また
{ 2 と 3 の公倍数}の最小数は 6 のみです。
 修飾語の「 最小 」を付けて
 答えは、
 2 と 3 の最小公倍数 は 6 である。   

(6) 無理数 は √2  である。 

 無理数は無限にあります。
 一般に「{どうしても √ (根号) がはずれない数} は 無理数 である。」と言われます。
  しかし、
  この文の 主語{どう
しても √ (根号) がはずれない数} と 補語(無理数) を入れ替えた
 「 無理数 は {どう
しても √ (根号) がはずれない数} である。」は正しい文ではありません。
 無理数には、{どうしても √ (根号) がはずれない数} 以外に
 超越数 π(円周率)や e (自然対数の底)などがあります。

 実数
は、必ず有理数か無理数かのどちらかであって、
 有理数であり かつ 無理数であるもの は存在しません。
 有理数でなく かつ 無理数でないもの も存在しません。
 また、
 有理数は分数で表すことができますが、無理数はできません。

 答えは、無理数 は  有理数ではない実数  である。
 別の答えは、無理数 は  分数で表すことができない実数  である。
 さらに別の答えは、無理数 は  循環しない無限小数  である。
 
☆ 
十分条件 ・ 必要条件の判別ポイントは、
{主語が補語に含まれるだけなのか、補語が主語に含まれるだけなのか}です。

主語
A が 補語 B に含まれるとき、かつ補語 B が 主語 A に含まれないとき
「 A は B である。」という文は
正しい
またこのとき、「 A は B である ための 
十分条件 である。」と言います。

主語 A が 補語 B に含まれないとき、かつ補語 B が 主語 A に含まれるとき
「 A は B である。」は
誤り
またこのとき、「 A は B である ための 
必要条件 である。」と言います。

 例1 「 225 の平方根 は 15 である ための 何条件 ですか?」

   225 の平方根 を求めると
±15 になるから、
   主語の「 225 の平方根 」は「±15」で、補語の「 15 」に含まれない。
   補語の「 15 」は、主語の「 225 の平方根 」に含まれる。
   よって、
「 225 の平方根 は 15 である ための (    ①    )。」

 例2 「 225 の平方根 は ±15 である ための 何条件 ですか?」

   主語の「 225 の平方根 」は「±15 」で、補語の「±15 」に含まれる。
   補語の「±15 」は、主語の「 225 の平方根 」に含まれる。
   よって、
「 225 の平方根 は 15 である ための (    ②    )。」

 例3 「 225 の平方根 は ±17 である ための 何条件 ですか?」

   主語の「 225 の平方根 」は「±15」で、補語の「±17」に含まれない。
   補語の「±17」は、主語の「 225 の平方根 」に含まれない。
   よって、
「 225 の平方根 は ±17 である ための (    ③    )。」

  例4 「 15 は
225 の平方根 である ための 何条件 ですか?」

   主語の「 15 」は、補語の「 
225 の平方根 」に含まれる。
   補語の「225 の平方根」は、主語の「 15 」に含まれない。
   よって、
「 15 は 225 の平方根 である ための (    ④    )。」

①,②,③,④に入る適切な語句を判断してください。答えは、一番下(一番最後)にあります。

主語
 A が 補語 B に含まれるとき、かつ補語 B が 主語 A に含まれるとき
「 A は B である。」という文は
正しい
またこのとき、「 A は B である ための
必要十分条件 である。」と言います。
「 A は B に 
同値 である。」とも言います。

主語 A が 補語 B に含まれないとき、かつ補語 B が 主語 A に含まれないとき
「 A は B である。」は
誤り
またこのとき、「 A は B である ための 
必要条件 でも 十分条件 でもない。」と言います。


○ ( 平方根のある問題から学ぶこと 3 の宿題 ) 

 
次の(     )に入る適切な語句を下から選んでください。

  (1)  121 の平方根は 11 である ための(     )。

  (2)  
√9 の平方根は ±3 である ための(     )

  (3)  
±9 は 81 平方根である ための(     )

  (4)  1
 の平方根は ±1 である ための(     )

    (5)  
2 は 4 の平方根である ための(     )

  ① 必要条件ではあるが、十分条件ではない
  ② 必要条件ではないが、十分条件である
  ③ 必要条件であり、十分条件でもある
  ④ 必要条件でもないし、十分条件でもない

解答は、補講『 
平方根のある問題から学ぶこと  4 』に掲載します。

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( 例 1 , 2 , 3 , 4 の 答え )
① 必要条件である
② 必要十分条件である
③ 必要条件でも十分条件でもない
④ 十分条件である