『 速さの公式は使えるように 12 』
○ 電気抵抗がそれぞれ 2 Ω , 1 Ω , 6 Ω , 3 Ω の抵抗 R₁ , R₂ , R₃ , R₄ がある。
4点A, B, C, D を、正方形A B C D になるようにとる。
点A と 点Dを R₁ をいれて導線でつなぐ。
点A と 点Bを R₂ をいれて導線でつなぐ。
点D と 点Cを R₃ をいれて導線でつなぐ。
点B と 点Cを R₄ をいれて導線でつなぐ。
DB 間 は、導線だけでつなぐ。
16 V の電池の正極と点Aを、負極と点Cをそれぞれ導線でつなぐ。
DB 間の 電流の向きとその値を求めなさい。
AD 間の電位差を求めなさい。
BC 間の電位差を求めなさい。
次の [ ] に適切な語句・式などを入れてください。
点A から点Bへの電流を I ₂ 、
点D から点Cへの電流を I ₃ 、
点D から点Bへの電流を I ₅ とすると、(未知数3つ)
点A から点Dへの電流は、[ I ₃ + I ₅ ]
点B から点Cへの電流は、[ I ₂ + I ₅ ] になる。
よって、(電池の電圧) = (各抵抗の電圧降下の和) であることを使うと、
16 = 2 ・( I ₃ + I ₅ ) + 6 I ₃ = 8 I ₃ + 2 I ₅ ・ ・ ・ ①
16 = 2 ・( I ₃ + I ₅ ) + 3 ・( I ₂ + I ₅ ) = 3 I ₂ + 2 I ₃ + 5 I ₅ ・ ・ ・ ②
16 = I ₂ + 3 ・( I ₂ + I ₅ ) = 4 I ₂ + 3 I ₅ ・ ・ ・ ③
の3つの等式が立てられる。
この3元1次方程式を解く。
②×8 と ①×2 と ③×6 を使って、I ₂ と I ₃ を[消去]すると
16 ・8 = ( 16 ・6 - 18 I ₅ ) + ( 16 ・2 - 4 I ₅ ) + 40 I ₅
これを解くと
I ₅ = [ 0 ]
よって、
①より I ₃ = 16 / 8 = 2
③より I ₂ = 16 / 4 = 4
DB 間の電流の向きはなし、なぜならその値が [ 0 ] A だから。
点Aから点Dへの電流は [ 2 ] A であるから、[ 2 × 2 ] より、AD 間の電位差は 4 V である。
点Bから点Cへの電流は [ 4 ] A であるから、[ 3 × 4 ] より、BC 間の電位差は 12 V である。
○ ホイートストン ・ブリッジ
電気抵抗がそれぞれ R₁ Ω , R₂ Ω , R₃ Ω , R₄ Ω の4つの抵抗がある。
4点A, B, C, D を、正方形A B C D になるようにとる。
点A と 点Dを R₁ の抵抗をいれて導線でつなぐ。
点A と 点Bを R₂ の抵抗をいれて導線でつなぐ。
点D と 点Cを R₃ の抵抗をいれて導線でつなぐ。
点B と 点Cを R₄ の抵抗をいれて導線でつなぐ。
DB 間 は、導線だけでつなぐ。
E V の電池の正極と点Aを、負極と点Cをそれぞれ導線でつなぐ。
このとき、
DB 間の電流は 0 A だった。
R₁ と R₂ と R₃ と R₄ の関係式を求めなさい。
次の [ ] に適切な語句・式などを入れてください。
点A から点Dへの電流を I ₁ 、
点A から点Bへの電流を I ₂ とすると、
点D から点Bへの電流は 0 A だから、
点D から点Cへの電流は、[ ]
点B から点Cへの電流は、[ ] になる。
また、DB 間は導線のみでつながれているから、
( あるいは DB 間の電流は 0 A だから )
DB 間の部分は{ } になるので、 [ ∵ E = R I より ]
AD 間 とAB 間の電圧は等しいし、
DC 間 とBC 間の電圧も等しい。
よって、
[ ] ・ ・ ・ ①
[ ] ・ ・ ・ ②
の2つの等式が立てられる。
①, ② より、R₁R₄ I ₁ I ₂ = R₂R₃ I ₁ I ₂ だから、
[ ] ( 対面 ( の電気抵抗 )の積は等しい )
DB 間の電流は [ ] A ⇔ [ ] = R₂R₃ ( 同値 : 必要十分 )
次回 『 速さの公式は使えるように 13 』 につづきます。