『 平方根のある問題から学ぶこと 2 』
『 平方根のある問題から学ぶこと 』 の (宿題) と その(解答)
(宿題) 次の文で、正しいものには○、誤っているものには×をつけなさい。(完答で10点)
(1) 121 の平方根は 11 である。
(2) √9 の平方根は ±3 である。
(3) ±9 は 81 平方根である。
(4) 1 の平方根は ±1 である。
(5) 2 は 4 の平方根である。
(解答) (1) × (2) × (3) ○ (4) ○ (5) ○
上の文は、すべて「 A は B である。」という文型をしています。
「 A は B である。」 という文型の文が、正しい文であるための条件を考えてみます。
{言葉の意味}に基づき、まず具体例で考えてゆきましょう。
「 地球 は 惑星 である。」 ・ ・ ・ ① は正しい文でしょうか。
判断するために、「地球」と「惑星」の意味を調べます。
地球 : われわれ人類が住んでいる天体。太陽をまわる惑星の一つ。
惑星 : 太陽の周囲を公転する星。
普通は、水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星・冥王星の九個を指す。
( ただし、2006年 冥王星は、惑星からはずされ準惑星に。)
それぞれの意味より、地球は惑星の一つであり、地球が惑星の中に含まれています。
よって、①は正しい。
では
「 惑星 は 地球 である。」 ・ ・ ・ ② は正しいでしょうか。 後で考えましょう。
②の前に、
②の「惑星」に修飾語「 第三 」をつけた
「 第三惑星 は 地球 である。」 ・ ・ ・ ③ を考えます。
惑星の意味より、太陽から三番目の惑星は地球のみ。つまり第三惑星とは地球のことです。
また、地球は八つある惑星の一つ。
よって、③は正しい。
それでは②を。
惑星は、八つあり、そのうちの一つが地球です。
惑星は、地球以外にも七つあるから、②の文は不適切なもので、正しくない。
「 A は B である。」 という文が、正しいための条件
①が正しいのは、①が{惑星の中に地球が含まれるという関係}を表しているからです。
つまり、{A が B に含まれるという関係}のとき、文「 A は B である。」は正しいのです。
②は A が B に含まれる関係でなく、A が B を含む関係です。
よって②の文は正しくない。
②に修飾語「第三」がついた③は
A が B に含まれる関係であり、かつ B が A に含まれる関係です。
つまり、A は B そのものです。よって③の文は正しい。
ただし、②は文脈により、正しくなる。
「 太陽、地球、月のうち、惑星はどれか。」という問いの答えとして、
「 惑星は地球である。」 ・ ・ ・ ②’ は正しい。
太陽は恒星、地球は惑星、月は衛星ですから、(これらも「 A は B である。」の文型)
惑星は、この中に地球しかない、地球のみである。
この場合、③と同様 A が B に含まれる関係であり、かつ B が A に含まれる関係
つまり、A は B そのものです。
このように文脈によっては、「 惑星は地球である。」は正しくなります。
文単体か、文脈のある文かの判断はとても重要です。
文の構造をできるかぎり理解するために、
英語でおなじみの{主語}と{補語}という言葉を使います。
「 A は B である。」の形の文において、A は主語、B は補語です。
(「 A は B である。」は、英語の第2文型「 S+V+C 」にあたりますね。)
「 A は B である。」という文が正しいのは、
1. 主語 A が 補語 B に含まれる関係のとき(①)。
2. 主語 A が 補語 B に含まれ、かつ補語 B が 主語 A に含まれる関係、
つまり (操作のあと) 主語 A が 補語 B そのものであるとき(③ と 文脈よる②’)。
「 A は B である。」という文が誤っているのは、
主語 A が 補語 B に含まれない関係のとき(②)です。
(1) 121 の平方根は 11 である。
主語の「121の平方根」は「±11」で、
補語の「11」に含まれない。
(2) √9 の平方根は ±3 である。
主語の「√9 の平方根」は「±√3 」で、
補語の「 ±3 」に含まれない。
(3) ±9 は 81 平方根である。
主語の「 ±9 」は、
補語の「 81 の平方根 」そのものです。
(4) 1 の平方根は ±1 である。
主語の「 1 の平方根 」は、
補語の「 ±1 」そのものです。
(5) 2 は 4 の平方根である。
主語の「 2 」は、
補語の「 4 の平方根 」に含まれる。
( 平方根のある問題から学ぶこと 2 の宿題 )
次の文はすべて誤っています。
主語に下線があるものは、その部分に修飾語をつけて正しい文に、
補語に下線があるものは、その部分を訂正して正しい文にしてください。
(1) 素数 は 2 である。
(2) 4 の約数は 2 である。
(3) 偶数 は 2 である。
(4) 奇数 は 3 である。
(5) 2 と 3 の公倍数 は 6 である。
(6) 無理数 は √2 である。
(数学だけど、言葉の問題については、意外と国語辞典が役に立ちます。)
この解答は、補講『 平方根のある問題から学ぶこと 3 』に掲載します。