「負担になるなら、もういいよ」
そう言われました。
「ずっと応援してるから、連絡したくなったら連絡して」
優しい人です、本当に。
「オレは一生好きでいる自信があるよ」
申し訳なくて、本当にいい人が見つかることを願います。
結婚しないと決めたのはわたしです。
恋人は「今すぐ結婚したい」といつも言ってくれていました。
恋人の家にお邪魔した帰り、恋人が駐車場から車を出すのを待っている時、
いつも幸せだなって感じていました。
閑静な高級住宅街で育ち、恋人は育ちの良さが全面に出ていました。
専業主婦のお母さんは、いつもご飯やお菓子などを用意してくれていて、
お母さんからも育ちの良さを感じていました。
お父さんは一流会社の本部長で、とても穏やかな人。
絵に描いたような幸せな家族でした。
わたしは小さい頃から「家族」というものに憧れていました。
仕事が忙しくほとんど接する機会がなかった両親。
理想の家族とは?
といつも1人ぼっちの家で考え、その家族との生活を想像していました。
気付いたら母親と同じように忙しく働いてる毎日。
手を伸ばせば欲しくて欲しくてたまらなかった理想の家族が
手に入るのに。
わたしはそれを選べなかった。
恐かったから。
恋人は恵まれすぎていて、わたしはそれを妬ましく思いそうだった。
恋人は挫折を知らなくて、わたしの気持ちを本当には理解出来ないと思った。
恋人は仕事とプライベートを完全に分けてて、それが何か嫌だった。
自分勝手な理由です。
わたしは本当に恋愛には向いていなくて、恋人らしい会話をするより、
プログラムの話をしたいと思ってしまう。
抱き合うより、PCに向かっていたい。
当たり前だけど、恋人はそれがあまり好きじゃなかったみたいで、
付き合ってはくれるけど、なんとなくぎこちなかった。
本当に勝手だな、わたし。
初めて他人を愛しく思ったのにな。
たった1人に必要とされることより、
仕事で必要とされることを選んでしまった。
自分が選んだことに、後悔だけはしないようにするんだ。