レクサス GS250/350用 ザックス+アイバッハ車高調 【LEXUS】 | レクサスのアフターパーツを考えるシンクデザイン【LEXUS】

レクサスのアフターパーツを考えるシンクデザイン【LEXUS】

レクサス(LEXUS)のアフターパーツの新商品紹介&開発途中の製品紹介

こんばんは。
シンクデザインの佐藤です。

本日で3週連続となりました。
1週間に1回はブログアップ。
それでも月に4回ですが。。。
アップしないよりも良いですね。


さて、本日はようやく完成したザックス+アイバッハの車高調についてご紹介したいと思います。

このザックス車高調ですが、納車された2012年2月14日から本日までテスト走行を行ってきました。
あまりに長いテストであったために、その過程など含めてどのように仕上がったのかをご紹介したいと思います。


まず、2012年2月に新規リアサスペンションメンバーに変更されたGS250ということで、寸法取り。

純正ショックアブソーバーの寸法を測定して適正なストロークからダンパーの設計に入り、重量などからバネレートを決めていきます。

もちろん、最初にできあがる試作品で完成する訳はなく、測定したデータをもとに予想した味付けの試作品を取り付けして実際に走行して仕様変更を繰り返します。

まずは、2012年4月に試作品が完成です。


$レクサスのアフターパーツを考えるシンクデザイン【LEXUS】


最初のテスト走行で思ったのは、「おっ!初期データのままで完成~?今までISなどで実績のあるデータから予想的中だね~」と感想。


ザックスの工場は愛知県にあります。

この愛知県まで自走でテストを兼ねているのですが、東名高速ではテストにならない事から、神奈川(相模湖)から中央道を使い、山梨県→長野県→岐阜県と経由して愛知県に入ります。

移動時間は5時間。

純正のまま5時間のテスト走行でインプレッションを作り、試作品装着後に5時間のテスト走行で神奈川に戻ってきます。

純正のインプレッションは以前にもブログにしていますので、省略します。

この時、ステージ1~4までセッティングを作り、お客さまの好みに合わせてというお話しがありました。

申し訳ありません。

その内容は無かった事にしてください。

無責任と言われても考えが変わったので、ご理解いただけると幸いです。


さて、その試作品ですが、最初は好評価でしたが、街乗りでの乗り味がGSらしくないと、やはり仕様変更する事に。

そこから地獄の仕様変更の嵐が始まります。


ダンパーの減衰力を変更しても改善されない。

そこでバネレート変更。

だが、いまいち改善されない。。。。


2012年5月から9月までの間に計7回の仕様変更(中央道経由の神奈川~愛知)と街乗りから高速走行のテスト走行を長野県やら新潟県やら休みの時間も使って何度も繰り返し9月上旬に「ここまでか、これ以上試す事も出し尽くしたし完成かな」と納得いかない部分もありましたが、完成としました。

この時点ですでにご予約があり、いつなったらリリースできるのかとプレッシャーもありましたので、完成という形を取りました。


実際にご予約いただいたお客様にご来店いただいて、デモカーを試乗していただいた方、数名。

関東からお越しいただいたお客様も多かったのですが、大阪からご来店いただいたお客さまもいらっしゃって、本当に嬉しかったです。

この時点でのお客様の評価ですが、やはりあまりハード過ぎると乗りにくいので、普段使いもすることから、ある程度の乗り心地を確保した上で高速走行は安定とご要望も共通するものが多かったです。

そんなお客様のインプレションとして、「悪くはない」「十分ではないですか?」などの気を使っていただくようなインプレッションが多く、「感動」という言葉はありませんでした。

もちろん、安い車高調ではないので、「感動」と思わなければ購入までとはならないですよね。

そこで正直に、まだ他メーカーでも車高調がリリースされる可能性もあるので、良く考えていただいてから、またご連絡ください。とご回答させていただきました。


ここから、幸か不幸か、ご予約いただいていた分がキャンセルとなります。

このキャンセルを切っ掛けに、ご検討いただいているお客様へも連絡を取り、「もう少し煮詰めてみたいので、気長に待ってもらえますか?」とお願いすると、みなさま「構わないから好きなだけやりな」とお返事を頂けました。


これを機に、大幅な仕様変更に踏み切ります。

良くなるか悪くなるかは、実際に仕様変更してみないとわかりません。

ここまできたら何が起きても恐くありません。


2012年10月に大幅な仕様変更。

この仕様変更が無ければ、ザックスの良さをユーザーさまへお伝えする仕事を全うできていないところでした。

ガラッと変わった神奈川までの岐路に正直びっくりです。

表現すると

運転が楽しい

の一言です。


ようやく、胸を張ってユーザーさまへお勧めできる車高調が完成しました。


2012年4月から9月までの5ヶ月で走行距離が18000㌔になり、フロントタイヤは5分山、リアタイヤはスリップサインが出て1分山になったので、新品のタイヤに交換。

車高調の開発でタイヤ交換しなければならない状況になったのは初めてです。。。。。

リアタイヤが新品になってからはトラクション掛けまくりで思いっきりテストしました。


掛かった高速代・ガソリン代・宿泊費・焼き肉代・タイヤ代。。。。何十万かかった事か・・・・

LSDを装着するとロールの感覚など変わってしまうので、装着できず、強化パーツも頼る事になるので装着できず、純正ボディーのままで車高調だけでセッティンクを出していく事に本当に苦しみました。

結果、一部強化パーツを採用しましたが。


文章ではお伝えできないほどの労力と折られた心。

ようやく解放されたので、本当に嬉しいです。




さて、過程はさておき、どのような車高調に仕上がったかをご説明します。


$レクサスのアフターパーツを考えるシンクデザイン【LEXUS】


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車高は約40mmダウンとしています。

タイヤとフェンダーの隙間は指1本程度。

車高を極端に落としたいというユーザーさまは、他のメーカーの車高調を選択してください。

レクサスGSとして、あまり落とし過ぎた車高では、個人的に下品になると考えていますので、レクサスらしいスタイルを維持するために、画像のような車高を基本としています。

もちろん、ストローク確保のためでもありますので、ザックス車高調の良さを出すには落ち幅が大切と言う事をご理解いただきたいです。


$レクサスのアフターパーツを考えるシンクデザイン【LEXUS】


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この画像にて参考にしていただけると幸いです。


当社のスポイラーを装着してこの車高であれば、十分格好良いと思います。



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フロント




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リア


シンクデザイン独自のセッティングとなりますので、減衰力調整は無しとします。

こちらで全長調整を行い組み付けての発送か自社で取り付けを行いますので、調整機能は「無し」です。

自分の味付けを信じてもらうしかありません。


リアに関しては、ロアアーム下に車高調整の仕組みとなっていますので、微調整は可能です。

フロント・リア共に車高調整は構造上可能です。



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こちらは純正ダンパーにも採用されている「リバウンドスプリング」。

仕様変更途中から採用しています。

ダンパーの内部ロッドへ組み込みます。

役目としては、ストロークのプリロードをゼロにできることから動き始めがスムーズになり、またロールが軽減するような体感もあり、とても効果的なアイテム。

その名の通り「リバウンド」ですので、ダンパーが伸びる時に作用します。

コーナーなどで、片側のダンパーが伸びた状態の時に、この伸びを抑えて車体を安定させるという役目を持ちます。

簡単に言うとロール軽減という事です。

通常バウンド時に影響がない事から初めて採用しましたが、かなり好感触でした。

もう外せないアイテムの一つとなっています。

ちなみに、フロント・リアともに採用しています。


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あまり馴染みのないパーツですので、イメージが付かないかと思いますが、大きさ的には画像の通り小さなアイテムです。




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このリバウンドスプリングをダンパー内部のロッドへ組み込みます。

ロッドが伸びる時に作用して効力を発揮します。


コストアップですが、採用しました。





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次にリアサスペンションメンバーカラー。

こちらはすでに ISやCT/HSでも商品化しているので、ご存知かと思います。

純正リアサスペンションメンバーの動きを抑えるために使う当社オリジナル強化パーツです。

メンバーに各アーム類とダンパー、スプリングと接続されています。

メンバーはボディーに接続されていますので、メンバー本体が動いてしまってはダンパーの反応が悪くなります。



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車高調本来の性能を引き出すために必要なのですが、開発途中でメンバーの動きが気になりすぎて、若干頭にきて採用しました。

もう少し大人しくしてくれ!!とメンバーに叫びたかったです。

このメンバーは純正のように減衰力とバネレートが低く、ストロークが多い場合には、それほど不快感を感じないかもしれません。

自分は純正のままでも下りのコーナーで接地感が無くなる原因は、このメンバーだと開発前から気がついていましたが。




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ダンパーの性能を生かすために、より近道のために採用しました。

これによりリアの接地感が増し、セッティングしやすくなりました。





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次に問題のフォグランプ。

40mmダウンですと、このフォグランプの高さが車検に問題となり車検不適合となります。

そこで、車高のスタイルを優先するので外します。


外す??と疑問ですよね。




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こちらのカバーを使います。

同じデザインのフォグランプレスカバーです。





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フォグランプとその回りのカバーを外して取り付けします。

カバーのデザインは変わりませんので、違和感はなく単純にフォグランプが無くなるだけです。

これにより車検対応となります。


このフォグランプカバーも付属します。




構成としては以下の通りです。

■ ザックスダンパー[アルミシェルケース]
■ アイバッハ直巻きスプリング
■ リアサスペンションメンバーカラー
■ フォグランプカバー


以上です。



そして、肝心なインプレッションです。


まず、レクサスGSという車の特徴から、乗られているユーザーさまは極端に攻める事を目的にGSを選択していないと思います。

ご家族が乗られる事もあるでしょうし、普段使っている時は大人しく街乗りすると予想します。

多くの方がゆっくり快適に走る事を目的にGSを選んでいると思います。

ただ、このザックス車高調は、ゆっくり快適に走る事をコンセプトとしていません。


一部のユーザーさま用として開発しております。

ただ、あまりハードな車高調はGSに似合わない事も理解して【GSらしい車高調】に仕上げました。

乗り心地の良い部分も確保しなければなりません。

ただ、この乗り心地にとらわれ過ぎると、本来の【攻めれるGS】に仕上がりません。

純正のノーマルモードが気持ち悪くて乗れないという方や、今までハードな車高調に乗られてきた方であれば、今回のザックス車高調は「乗り心地の良い車高調」と言われると思います。

ただ、初めて車高調を取り付けする方からすると、純正のストロークよりもストロークする幅が短くなっている事により、乗り心地に違和感を覚えるかもしれません。

速く収束する脚を好まれる方は「吸収している!!!」と喜んでいただけると思います。


この乗り心地に関する感じ方は人によって様々ですので、個人的な感覚だけで、お客様へお伝えする時に「乗り心地が良いですよ」とお勧めしません。

お電話やメールでお問い合わせがある場合は、今まで乗ってきた車種と過去に装着された車高調などお聞きして、どのような脚が好みか確認してから「乗り心地は良いですよ」とご説明します。

実際に大阪からご来店されたお客様は「電話の説明では車高調特有の乗り心地の悪さが目立つのかと思ったら全然気にならないレベルだよ」と言われました。

求める物がなにかによって感覚も変わりますので、なかなか説明しにくいですね。

個人的には家族を乗せて運転しても問題ないレベルと思っています。

実際に自分の嫁に「乗り心地悪いか??」と車に無知な回答として「全然?ガタガタしないよ」とちょっと訳のわからない回答でした。



実際にデモカーに試乗できる方は確認してもらってからご検討でも良いと思います。


それよりも本来のコンセプトである【攻めるGS】です。

速度域ですと60㎞~180㎞まで、まず気持ち良いの一言です。

段差乗り越えショックが特に気持ちが良く、段差が来ないか待ってしまうほど。

また、視界であるフロントウインドウの安定感、つまり車体の安定感が抜群です。

フロントウインドウからの視界が安定する事により速度域が低く感じられるので、思っている速度よりも上がっている事にびっくりします。

絶対的な安定感があると無意識に速度が上がりますので、ちょっと速いなとメーターを見るとびっくりする事が多いです。

この安定感と合わせて、GSらしくロールする感覚も自然です。

ある程度のロール量を持たせていますのでコントロールしやすく、ステアリングを切った時の反応も切った分の反応で、反応が良過ぎるという事もありません。


ダンパーが上下に動いている感覚を確認しながら車をコントロールできるGSらしいセッティングとなっています。

違和感無くスムーズに、でも速く安定してGSを走らせる事ができます。

まさに【攻めるGS】に仕上がっています。


【攻めるGS】の「攻める」部分だけを求める方は車を変えたほうが良いと思うので、【攻めるGS】の「GS」という部分が大切です。



このようなコンセプト通りに仕上げる事ができました。

シンクデザインでは普段お客様が使う条件でのテスト走行が多く、他のメーカーにありがちなサーキットテスト走行だけで製品化はしません。

お客さまと同じ条件を求めるために神奈川の道路状況だけでなく、各地の高速道路と他県の街乗りなど色々な条件で性能を発揮できているかをテストしています。

テスト走行距離が18000㎞という事実から、ご理解いただければと思います。



さて、最後に販売価格をお伝えしなければなりません。

コストよりも性能しか考えず作ってしまったがゆえに、とんでもない価格となっています。

これがISFであれば、必要とされる方も多いかと思いますので、ロッド数を増やして価格を抑える事も可能なのですが、当社で販売している強化パーツの売れ行きや問い合わせの数から考えるに、本当に必要とされるユーザーさまが圧倒的に少ないと思います。

ですので、基本的に大量在庫はしません。

タイミングによっては、お待たせしてしまう事が多いと思います。

数台しか在庫する気はありません。


減衰力調整無しの車高調でザックス[アルミシェルケース]という高価な材料を使っていますので、

  ¥630,000(税込み)

となります。


その気にさせておいて、この金額では買えない!!と思う方が多いかと思いますが、これでも利益を削って出した価格です。

売る気があるのか?と聞かれると、本当に欲しいと思う方だけに買ってもらえれば良いと正直な気持ちです。

装着して、共感してもらえるユーザーさまが一人でも多くなればと思います。

正直、ダンパーの開発は趣味だな。。。。と思いました。

商売を考え、妥協して価格設定を作る事が一番大切なんだとも勉強になった1台でした。


ただ、納得のいく仕上がりで完成した今回の車高調は本当に嬉しく、完全自己満足ですが最高な気分です。

「仕事した!!!!!」と胸を張って言えます。


ご注文、待っていませんが試しに試乗してみたいという方はお問い合わせください。

よろしくお願い致します。


長文のブログを読んでくださって、ありがとうございました。




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