ホスピス医の小澤竹俊さんが書かれた

もしあと1年で人生が終わるとしたら』

という本を読みました。

この本に出会ったのは、冒頭の言葉に惹かれたからです。

”人生を変えたいと思うすべての人に読んでよい

ホスピス医からのメッセージ”

というフレーズが心に響きました。

私はこのブログを「この先の人生をよりよかったと思えるように」

書き始めたのですが、正直に言うとこれまでの自分の人生に対して

どこかしら後悔やネガティブな気持ちがありました。

子育てが一段落し自分自身と向き合う時間が増える中で

振り返ると「あの時こうしておけば良かったのでは?」

感じることがよくあります。

しかし今では少しずつ、の気持ちに変化が生まれています。

学びや出会いを通じてこれからの自分を少しでも

良いと思えるように前を向いていきたいという思いが

強くなってきました。

この本はまさにその思いを後押ししてくれる一冊でした。

小澤さんの本の中で私が特に印象に残ったのは

役に立つことを生きがいにするのではなく、

私たちは存在そのものに価値がある」というメッセージです。

長い間私は「何かの役に立たなければ価値がない」

感じてきました。

自分が頑張って何かを達成しなけれ、自分には価値がないと

思い込んでいたからです。

でもそうではなく、私たちがただそこに存在するだけで

すでに十分に価値があるのだと気づいた時心が軽くなりました。

他の誰かと比較して自分を評価するのではなく、

自分自身の存在に価値を見出すことが何よりも大切だと

感じるようになったのです。

また「人生の終わりを考えることでどう生きるかが見えてくる」

という言葉にも深く共感しました。

死を意識することが逆に生きる力を与えてくれるのだと。

私はつい周りの期待に応えようとして自分を追い込みがちでした。

でもその結果いつも自分に厳しくなり、他人の期待に

応えきれない自分を責めてしまうこともありました。

小澤さんのアドバイスにあった「一人で頑張りすぎていないか?」

という問いかけに、ハッとしました。

もしかしたら自分が必要以上に頑張ろうとしている部分が

あるのかもしれない。周りの人に頼ることや委ねることも

大切だということを、この本を通じて再認識しました。

そしてさらに「自分らしさを見つける」というテーマについても

考えさせられました。これまで私は自分らしさをどこか

特別なものとして捉えていたように思います。

何かを成し遂げたり他の人と違う自分であろうとすることが

自分らしさだと考えていました。

しかし小澤さんは「今までの振る舞いがすべて自分らしさ」と

教えてくれます。無理に「こうでなければいけない」という

思い込みを捨ててありのままの自分を受け入れることが

自分らしさを大切にすることにつながるのだと気づきました。

最も印象的だったのは「自分の心の声を聞くこと」の大切さです。

どんな時でも自分の気持ちに正直でいること、それが自分らしく

生きるための最も基本的なことだと改めて思いました。

でも実際には「自分の気持ちがわからない」と感じることも多く

私は自分の心の声に耳を傾けることが苦手でした。

自分が本当はどう思っているのか、どう感じているのかを知るためには

もっと自分と向き合う時間を持つことが大切だと感じました。

この本を読んで私は少しずつ自分を受け入れ、

これからの人生をどう歩んでいきたいのかを考えるようになりました。

自分の存在に価値を見出し、他の誰かと比べることなく、

今この瞬間を大切に生きること。

周りの人とのつながりを大切にし他者の幸せを思いやること。

それがこれからの自分にとって最も大切なことだと思いました。

自分を大切にしながら、少しずつ前向きに歩んでいけたらと思います。