手紙の始まりのフレーズというタイトルに

目を引かれ

表紙には

『トヨタを3年で辞めた若手人事からの手紙』

とあり、

どんな想いをどこの人事部長に伝えたいのだろう

想像しながら読み始めました。

すると、前職の人事部長へ

在籍中の想い、転職してから考え抜いたこと、

そして少しずつ人事社員として成長した自分が

たくさんの企業研究から自分なりの答えを導き

かつての上司へ

同じ”人事社員”として日本の企業社会をよくして

いきませんかという提案にまでつながっていて

最後までワクワクしながら読みごたえを感じた

本でした。

おそらく、この本を読んでいる人は何かしらの

組織で働いている人が多いのではないかと

想像しますが

自分の職場と、この本で紹介されている

様々な企業の人事施策を具体的に

頭に浮かべ、比べながら

読んでいったのではないかと思います。

ワクワクを感じた、というのは

会社を浴したい、従業員のパフォーマンスを

最大限に発揮させるにはという観点で

会社の特徴を生かしながら様々な取り組みを

している様子が

どれも未来思考で、その会社が

現状の課題を踏まえながら

よりよくなるために試行錯誤した話を

伺っていくうちに

自分の会社だったらどうだろう?

似たような取り組みができるだろうか?

もしできたらどう変わっていけるだろう?

と、自分事に置き換えて読むことが

できたからです。

今の多くの企業の風土が出来上がった歴史

というのもしっかり理解しながら

社会の変化というものに会社が柔軟に

対応していくことができるのが

結果的に会社存続につながり

よい社員の集まる集団になることができ、

社員の幸せにも通じていくのだなという

ことを感じました。

私が勤めている会社にも、長年積みあがってきた

風土というのがありますが

今日的に合わなくなってきているものも

でてきていると感じています。

変化を求められているけれどなかなか

変われない、それも現実ですが

経営と社員をつなぐ部門である人事が

どれだけ知恵を絞っていかなければならないか、

試される時代なのかもしれないとさえ

感じました。

新しいことを取り入れようとすると

どこかで不協和音が出たり

違和感を訴えられたりすることは当たり前。

隅々まで目配りしなければならないですが

全体調和という視点も持っていなければならない

なとも思います。

そこで大切なのはやはりビジョンを持つこと

だなと感じました。

会社のありたい姿、というのを

どれだけしっかり腹落ちして取り組むか、

答えは会社の数だけあると思いますので

なぜこの施策をするのか

何のためにこの施策をするのか

明確にして、そして信じて、でも模索しながら

よりよいを目指していかないといけないんだなと

思いました。

 

日頃事務仕事に忙殺されそうになることも

多々ある中で

理想を描いてベクトルを合わせながら

未来に向かう姿勢をもつことが

人事には大事なのだなと感じ、

これから仕事をする上で一つ上の視座をもって

やってみようと思っています。