この本は数年前にとても話題になりました。

いつものごとく、流行ったときには

全然意識してなくて

遅ればせながらようやく手にしました。

テレビにもよく出演されていました

前田裕二さんが書かれた本です。

読む前はタイトルの通り、

メモにはどんな力があるんだろう、

仕事術みたいなお話がメインだと

想像していました。

確かに、最初の方は実際のノートを

写真に撮っているページもあったし、

こんなふうに、あんなふうにと

説明されているページも勿論ありましたが

段々とノウハウだけではない

前田さんのメモに対する熱い思いが

綴られていきます。

そして、

当初私が想像していた内容とは

ぜんぜん違う展開になっていったのです。

メモ(ノート)を取ることは

私にとっては記録の要素が大きいです。

備忘録のような感じでしょうか。

そして記録しながら波及して

浮かんだ疑問点や気付きなどを

書くこともありましたが

割合からすると断然少ないです。

前田さんのメモ論はその逆で、

記録はスタートに過ぎず、

その後抽象化して気付き学び

事例化することのために

書きまくるべし!とのことでした。

頭に浮かんだことを全部逃さない

ようにするか如く、

脳内を可視化させる感じです。

そして

メモを通して

とことん自分に向き合い、

自己理解を追求することによって

どう生きたいか、

自分のより良い人生になるために

使って欲しいと

なんとも、壮大な人生論にまで

発展したのです。

 

小手先のテクニック的なものを

学ぼうとしていたかもしれない私は

ちっちゃかったなと

読めば読むほど感じたのでした。

 

それでも、そんな読者も想定してか、

前田さんのメモ論に途中ついて

いけなくなりそうな人にも

対処方法まで紹介されていて、

どのメモ力の人にも合わせた

説明まで書かれていて

最後までくじけずに読めるように

なっているところは

前田さんの気配り、丁寧さが

出ているなと思いました。

読み終えて、

いみじくも先日読んだ

『言語化の魔力』に続き、

”魔力”つながりとは偶然です。

言語化することにこだわっていきたい

私には更に力をもらった感じがします。

同じノートの使い方は恐らくしないと

思うのですが(^_^;)

書く→考える→発展させる

の繰り返しは自分の言語化トレーニングには

役立ちそうです。

そしてこの本もアウトプットの大切さを
説いた本だと思いました。

 

巻末に

自己理解を深めるための1000の質問が

書かれています。

これを真剣に向き合うのもよし、

ピックアップして自分が思うところに

向き合うもよし、

この本の”とおりに”することが正解ではなく、

この本を”きっかけに”自問自答する

習慣や、

好奇心や知識を広げる感覚を感じる

ことができれば

前田さんの言う通り

自分の人生を素晴らしいものに

自力で作ることができるかもしれないと

ちょっと希望をもらった本でした。