最近、彼の書く文章がどんどん変わってきています。
冒頭からほんの数行読むだけで、
いっきに彼の世界観に引き込まれ、
気がつけば、もっと先を読みたいと欲している自分がいます。
彼というのは、
月イチで開催する「小川こころの文章教室」に参加されている、
Aさん(40代)のこと。
ふだんはバリバリのビジネスパーソンながら、
明るく朗らかなお人柄と、誰もが和んでしまう柔らかな笑顔が印象的な、
文章教室メンバーのムードメーカー。
以前までのAさんが綴っていた文章の傾向を、
一言で表すなら、うーん、こんな感じですかね。
箱の中にお行儀よく、きちんと収まっている、
贈答品のフルーツ。
え????
贈答品のフルーツの、どこがいけないの?
何か間違っているの?
と思われた方、
いいえ、間違いなど、とんでもございません。
大人としてのふるまいも、
社会人としてのマナーも、
ほめられこそすれ、ダメ出しをするスキはありません。
でもね、
まちがってはいないし、
きちんとしてはいるけれど、
おもしろくないんです。
ツッコミどころがないんです。
どこかで聞いたような内容ばかりなんです。
・・・・・・大人としてのふるまいや、
社会人としてのマナーがバッチリで、
すべてが想定内の文章なんて、
読みたいと思われないし、
売れる文章にはなりません。
小川こころの文章教室は、
和気あいあいとした、カジュアルな雰囲気が特徴ですが、
決して、安穏と生ぬるい文章を書いているわけではありません。
ねらいは、
売れる文章を生み出せる、
プロの書き手を養成することです!
というわけで、Aさんの話に戻ると、
贈答品のフルーツのように、きれいではあるけれど、
どこかよそよそしく、すました印象だった文章が、
最近、ものすごい変化を遂げている! ということなのですね。
なぜ、こんなにも変わってきたのでしょう?
Aさんにたずねてみると、
「先日の文章教室で、こころ先生のあの一言を聞いてから、
自分の中で文章への意識ががらりと変わりました」
とのこと。
その一言とは・・・・・・
たった、これだけ。
「正しいことを書かないでください」。
たとえば、
「タクシーに乗車するときは、マナーを守ることが大切だ。
運転手だけでなく乗客側も、狭い空間でお互いが心地よく過ごせるよう、
思いやりの気持ちをもつべきだと思う」
という文章。
言いたいことはわかるけど、
いたって当たり前ですよね。
「マナーを守ることが大切だ」って、、、、、
はいはい、ツッコミどころがまったくない、まさに正論。
こんな文章を読んでも、
多くの人は右から左に流すだけで、脳内へのインプットはおろか、
5分後には読んだことすら忘れてしまう。
人間は、あまのじゃくなんです。
正しいことやきれいごとをつきつけられても、
まともに受け止めてはくれません。
じゃあ、どんなふうに書けば、
読み手を惹きつけられるのか?
「タクシーは、哀しくもせつない、人生の縮図である。
狭い車内で運転手に乱暴な態度をとりたがり、なぜかエラそうな物言いをする人は、
実社会で十中八九、仕事ができず、空回りしている人間なのだ」
「手をあげてタクシーを呼ぶ。その瞬間から、あなたはすでに試されている。
狭い空間だからと侮るなかれ。これまで多くの客を乗せ、会話し、
ありとあらゆる人生のドラマを垣間見てきた運転手は、
たったの3分で、その人の本質を見抜くことができる」
いま思いついた、テキトーな文章ではありますが、
こんな内容なら、車内マナーがテーマだとしても、
思わず注目してしまいませんか?
そうです、
正しいことを正しく書いたってダメ。
だれも読んでくれないし、ついてきてくれません。
読み手が欲しているのは、
自分の中にはない意外性や新たな発想、着眼点です。
「おもしろい考え方だなぁ」
「ユニークな人だなぁ」
と思われるくらいの文章じゃないと、
読者をぐいぐい自分の世界に引っ張っていくことできません。
・・・・・と、今回は、受講生Aさんの最近のようすを中心にお伝えしましたが、
こういうレポートは、書いていて楽しいなぁ♪
今後もときどき、受講生さんたちの「今」をお届けしていきたいと思います!
※お知らせ
2018年春の月イチ文章教室(全12回、1年間)を、
4月or5月にスタート予定です。(1レッスン4000円。会場代、テキスト代など含む)
開催を平日夜19:00~21:00にするか、または日曜(時間は未定)にするか、検討中。
やってみたいという方は、平日夜か日曜か、どちらのほうが都合がよいか教えてください。
(希望通りに設定できないこともご了承いただけますと幸いです)
お問い合わせ先は、東京青猫ワークス(小川こころ)へ。
