石破首相が、しきりに「地方創生」を発言されています。
いったい、「地方創生」とは、何をして地方を元気にするのでしょうか?
その具体的イメージがみえてきません。
アメリカとの関税問題が発生したので、「地方創生」の議論はますます霞んでいきそうです。
地場産業の低迷で地方の人口が減少するなか、地域経済を活性化する方向が見えないのが地方の現実です。
地場資産の有効活用で、新たな街を作り出せないのでしょうか?
あくまでも、新規投資をしなくても、地元にころがっている資産の再活用で行う地域活性化です。
たとえば、いま注目されるのが埼玉県の川口市です、
川口は、1962年に公開された吉永小百合さん主演「キューポラのある街」の舞台として有名な鋳物の町でした。
それが、川口の鋳物業はいまや大幅な縮小になっています。
最盛期は、1973年で鋳物組合員が600社をこえていたそうです。
現在は100社、生産額もピーク時の5分の1に減少しています。
そんな川口で注目されているのがマンション事業です。
東京のベットタウン化が進んであり、「本当に住みやすい街大賞2021」で1位になっています。
その最大の理由は、廃業した鋳物工場の跡地は、マンション建設にちょうどよい広さだからだそうです。
衰退気味の鋳物工場の土地が、「すみよい街づくり」につながっています。
最新の技術・知識にこだわらなくても、衰退した産業の土地資産で街の再生が図れているようです。
地域の既存資産を活用する地方創生という視点に立ち、誰でもが応募できる10億円アイデアコンペをやったらどうでしょうか?
日本全国に存在する既存資産を活用するだけを条件にして、応募者の制限は設けません。
簡単な企画書にします。
「地方創生」に関して、開発目的、開発期間、成果などを提案してもらいます。
何が当たるかわからない時代です。
1等賞金1000万円にして、100本のアイデアを選ぶのはどうでしょうか?
総額10億円のコンペです。
地方創生の近道は、なにはともあれアイデアです。
下手な鉄砲も数うちゃあたるではないですが、重要なのはアイデアの数です。
そのアイデアを見て、興味のある自治体が実現性を検討するのはどうでしょうか?
100本のアイデアがあれば、全国どこかの自治体でアイデアを活用できるのでは・・・?
先が見えない時代、狙い撃ちより、偶然の幸運を期待するほうが正解のように思えます。