「彼、僕の経営者クラブの友人の川上君、長年の付き合いだけど、久々に会ったよ。真面目ではないけど、人柄はまあ、安心できると思うよ。」と彼女達に簡単に紹介する。
「真面目ではないけど、ってどういう事?」とあおいが聞いてくる。
「ほどほどに面白みがあって、堅物ではないということかな。」と応えると、
彼が、「なにか得体の知れないような紹介だね。」と言う。
僕は女性達に目をやりながら、
「で、こちらは役所勤めだけど、地味な職場には似合わない華やかさのあるあおいちゃんとその遊び仲間のはるちゃん。他に知りたいことがあれば、おいおい、話しながらでも聞くことにするということで。」と顔合わせ程度の紹介をする。

あおいは「代官山のお店で合コンみたいな出会いなんて、まるでドラマのやまとなでしこの再現みたいね。」とはしゃいでいる。
「でもドラマでは皆、結婚相手探しが目的の独身だったけど、今回は全員既婚者だね。」と僕が水をさすように言うと、
あおいが「別に構わないわよ、ドラマみたいに思惑のある合コンじゃなくて、軽い気分で、そんな雰囲気が楽しめればいいのよ。」と言いきる。

「そうそう、10年ほど前に川上君と何人かで既婚者合コンをしたことがあるよ。あの時は乃木坂のチャイニーズレストランだったね。」と思い出したように話すと、
「へえ~、初耳だわ。まあ、貴方ならありえそうな話ね。」とあおいが興味深そうに僕を見つめる。
「ああ、そうだったなあ、あれから色んな展開があったね。あの後、その時の彼女とはどうなったの?」と川上が聞いてくるので、
「君こそ、どうなったんだ? まあ、大筋はあの合コンの参加者のフラワーショップの女性から聞いてはいるけどさ。」と聞き返す。

現在はSNSが普及し、既婚者合コンも話題になることが多くなったが、今から30年前の当時はまだ、そのような風潮はあまり無かったように思われる。『ブログ前述、ママ友8』

彼との話のやり取りを聞いていたあおいが、
「そんな話題はだめよ。若妻のはるちゃんには良くないわね。」と諌めると、
彼女は「いいわよ、聞いてみたいわ。この先、良くも悪くも参考になりそう。」と興味ありそうな感じだ。
「はるちゃんがよければいいけど、あまり、影響受けないでね。私と違ってはるちゃんは夫婦仲もいいみたいだし。」と気遣う。