私はほぼ毎日、子どもたちと一緒にトロントの公共交通機関を利用しています。

 

小さな子どもと電車やバスに乗っていると、他の赤ちゃんの泣き声が聞こえることもありますし、もちろん自分の娘が泣くこともあります。

 

そんなある日、車内で赤ちゃんが泣いていたときのこと。


8歳の息子がぽつりと言いました。

「赤ちゃんが泣いてるね。お腹空いてるのかな。疲れちゃったのかもしれないね。」

 

その言葉を聞いたとき、子どもって本当に自然に相手の気持ちを想像するんだな、と感じました。

 

8歳の息子が赤ちゃんの泣き声に向けた優しい視点

息子には1歳の妹がいます。

 

家では妹が泣くたびに、

「眠たいかな?」
「おむつきれいかな?」

と気にしてくれます。

 

きっと私たち大人が普段からそうやって口に出しているからだと思いますが、妹だけでなく、外で出会う赤ちゃんにも同じように思いを向けている姿を見ると、「お兄ちゃんになったんだな」と感じます。

 

公共交通機関でも、小さな子どもを見かけると「ここに座っていいよ」と声をかけることがあります。

 

そんな姿を見るたびに、子どもは周りをよく見て、相手の状況を想像する力を持っているのだと気づかされます。

 

カナダの公共交通機関で感じる子どもへの寛容さ

カナダで生活していて感じるのは、公共の場所で赤ちゃんが泣いていても、そこまでピリピリした空気にならないことです。

 

もちろん状況によっては気になる人もいるでしょうが、少なくとも「迷惑だ」と露骨に顔に出されるような場面は、日本より少ないように感じます。

 

ベビーカーを利用している人も多く、子ども連れで公共交通機関を使うことが特別なことではありません。

 

子どもがいることが、社会の中で自然なものとして受け止められている空気があります。

 

 

日本のSNSで見かける「赤ちゃんがうるさい」という声

一方で、日本のSNSを見ていると「赤ちゃんが泣いていてうるさい」という投稿を見かけることがあります。

 

もちろん、その不満が「何もしない親」に向けられている場合もあります。

 

周囲に配慮せず放置しているように見えれば、不快に感じる人がいるのも理解できます。

 

ただ、それでも赤ちゃんの泣き声そのものがネガティブに語られているのを見ると、少し寂しい気持ちになります。

 

赤ちゃんが泣く理由

赤ちゃんは言葉で自分の状態を伝えることができません。

 

だからこそ、泣くことでしか気持ちを表現できないのです。

 

例えば、赤ちゃんが泣く理由にはこんなものがあります。

  • お腹が空いている

  • 眠たい

  • 疲れている

  • 不安や不快を感じている

大人でも、お腹が空いていたり、眠かったり、疲れていたりすると機嫌が悪くなることがありますよね。

 

それを赤ちゃんは言葉で説明できないだけなのです。

 

赤ちゃんの泣き声を聞いたときに思い出したいこと

赤ちゃんの泣き声を聞くと、どうしても「うるさい」と感じてしまう瞬間はあるかもしれません。

 

でも、そんなときにほんの少しだけ想像してみるだけで、見え方は変わるかもしれません。

 

「お腹空いてるのかな」
「疲れちゃったのかな」

 

そのとき私が思い出すのは、息子の言葉です。

 

「赤ちゃんが泣いてるね。お腹空いてるのかな。疲れちゃったのかもしれないね。」

 

もし大人もそんなふうに考えられたら、公共の場所の空気は少しだけ優しくなるのかもしれません。

 

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