物語78 | Thinelの世界

Thinelの世界

私の描く世界へようこそ


  戦いの前日、朝。
  カエール侯爵は地図の置いてあったテーブルに軽く座った。
  「アリアネ」
  私が近づいたら、私の背中に腕を回し、距離を縮んだ。
  「ワタシの命令を戦場で無視してから預かっていた剣を返すよ」とあの日以来触っていなかった剣を私の手に戻った。
  都では長い剣が目立つから、基本カエール侯爵が渡された短い剣を持つことが多かった。護衛兵としてちょうどいい長さだったが、戦には向いていない。
  戦場に来てから、もう二週間過ぎている。結婚式の二日後私たちは都を離れたが、この二週間私もカエール侯爵も戦場に出ることはなかった。でも明日は違う。
  カエールは私にキスをした。一ヶ月ぶりのカエールの唇。一ヶ月ぶりに自分がなぜこの男を選んだか確認できた。
  カエールの唇は愛しすぎる。
  
  キスの後、カエールの首に腕を回したら、熱いと思った
  「熱がありませんか」
  「さっき薬飲んだから、大丈夫」と、話題を変えるために、また私にキスをしようとした
  が、レオナ将軍が入ってきた
  「もう兵を全員集めました」
  レオナ将軍は全てを見通しと言わんばかり、私たちを見つめる。
  「すぐ行く」とカエール侯爵は答えた。



                               つづく

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