日曜日に、カエール侯爵の予感的中。
レオナ将軍を新しい将軍として紹介をするだけではなく、カエール侯爵の結婚式の一週間後に南に戦の予定の発表もあった。今度はレオナ将軍の隊はカエール侯爵の上司の隊と合同。侯爵の上司は南に詳しいカエール侯爵に全てを任せた。
レオナ将軍とカエール侯爵は目を合わせる。
夜、カエール侯爵の屋敷。書斎で、侯爵は今自分の下にいる兵達の場所を示す地図を見つめる。地図ののせたテーブルの上に色っぽく座るレオナ将軍。カエール侯爵の座っていた椅子に寄りかかる私。
「今度の戦を勝ちますか、ヴェンドメ准将軍」とレオナ将軍は聞く
「レオナの立場のためにも、勝ちましょう」
「もう戦略を決めましたか」
「まだ。戦場に出る前の日に兵達に戦略の説明をするから、その時にレオナにも教える。今はワタシの戦略より、自分の仕事について考える時だろう」
「今の事務的な仕事より、ヴェンドメ准将軍とお話する方が楽しいです」
「ワタシのために将軍になっただろう。仕事をちゃんとしてくれないと」
「分かっています。しかしヴェンドメ准将軍は中々城に仕事しに来てくれないから、楽しくありません」
「ワタシは家で仕事できるから、城に顔を出さなくてもいい」
「これからもっと会えると思っていたのに」と残念そうにレオナ将軍は呟くー「来月の戦の話に戻りますが、同じ場所でお互いの隊をまとめるつもりですか」
「いいえ。別々にしよう。戦略の説明や細かい動きについて決める時に、レオナと自分の准将軍はワタシのところで二日位泊まればいい」
「面白くないんです」
レオナ将軍の言ったことを無視し、話を続けるカエール侯爵
「准将軍といえば、まだ決まっていないか」
「信用できる者をなかなか見つからなくて・・・」
「この前までお前の副隊長だったヤツはどうした?」
「准将軍に相応しい人だと思えません」
「相応しい人を紹介しようか」
「ヴェンドメ将軍の指定した人なら、歓迎しますよ」
「考えてみる。お前もワタシも裏切ることのない人をね」
「来月といえば、ヴェンドメ准将軍の結婚ですね」
「結婚しないと言っていた男は結婚する。まだ実感がない」
「アリアネは結婚後、ここに住みますか」
「この前、アンヌに同じことを聞かれたね。住むよ」
「私は護衛兵だったらいいのに・・・」
「お前が護衛兵?想像もできない」
「私も想像できませんよ。多分アンヌをここから追い払っていたと思います」
「アンヌへの嫉妬の問題ではない。ワタシを護ることができない点が問題だ」
なぜレオナ将軍はカエール侯爵を護ることができないだろう
「確かに、最終的に自分の命を優先にしますからね。誰にも私の命を捧げるつもりはありませんから」
「お前の父親以外にね」
レオナ将軍の顔に悲しい微笑みが浮かぶ
「そうだ。最近レオナと会えないから、ジェアンが寂しがっていたよ」とカエール侯爵は話題を変えようとする
「いつものことでしょう?」
「結婚前、三人で飲みに行こう」
「できればヴェンドメ准将軍と二人だけ飲みたいです。最近全然相手してくれませんから」
「わかった」
「じゃ、今日泊まってもいいですか」
「来月結婚する男の家に泊まりはないでしょう。今日は帰りなさい」
「アンヌへの遠慮ではなく、アリアネへの遠慮でしょう」
カエール侯爵は答えない。ただ微笑む
「外側が似ていても、ヴェンドメ准将軍は同じ扱いしてくれませんね。帰ります」とテーブルから降りて、ドアに向かえるレオナ将軍だった
「寂しいなら、部下の一人でも抱いて、ワタシだと思えばいい」
「ヴェンドメ准将軍と同じレベルの男なんていませんわ。でもやってみます。後で報告書を送りますからね」
カエール侯爵は大声で笑った。レオナ将軍は笑顔で帰った。
私に到底理解のできない仲。
つづく
ランキングに参加しているので、クリックをお願いします!