物語18 | Thinelの世界

Thinelの世界

私の描く世界へようこそ


  「アリアネ、どうした?」
  「寝る前にちょっと屋敷を見回っていた・・・」
  「眠れないのか」とカエール侯爵は見ていた地図とメモをおいて、私に手を差し伸べた「美味しいティー淹れようか」と私の手を掴み、厨房へと歩き出した。
  
  私、何やっているだろう。
  
  厨房で侯爵はティーを淹れるために準備を始めた
  「自分で淹れるのですか」 
  「不満?」
  「いいえ。ちょっと意外だけです」
  「料理もできますよ」 
  「貴族の息子が?器用ですね」
  「戦場では自分の食べるものを自分でなんとかしないと」
  
  「はい!」ととてもいい香りのティーカップを私に渡した
  
  使用人の入り口から六十歳位の女性が入ってきた。
  「カエール様、こんばんは」
  「こんばは。こんな時間に何か?」
  「朝食の準備を」
  「まだ早いじゃないか」
  「いいえ。いつもこんなモンですよ。それに今夜ネズミうるさくて・・・」
  侯爵は使用人のドアの方を見た
  「そうか。美味しいパンを期待してるよ」
  女性は笑った
  「アリアネ、寝よう」と侯爵は私を強引に私の部屋まで引っ張り出した。
  
  「ティーに何か入れましたか」と体重い私はベッドに入っていた。
  「寝るための薬だけ」
  「なんで?」
  「最近疲れている様子だったから」
  「でも・・・」
  「もう寝なさい」
  「でもネズミの話・・・」
  「アリアネの今の仕事は寝ることだよ」
 
                                        つづく
 
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