980円のラジオから
この前大型電気店にラジオを買いに行った。
広い店内に入りラジオが売っているコーナーをうろうろ探しまわったのだが
なかなか見つからない。
店員さんに「すいませんラジオ売っているところどこですか?」と尋ねた。
「えっ ラジオですか? あっはいこちらになります。」と最初久々にラジオどこですか
と聞かれたみたいな顔をしてきっと防災グッズとして使うのだろうといった感じで案内してくれた。
ラジオコーナーにたどり着くと僕はうきうきしながら棚を眺めた。
種類がものすごく少ない・・・
しかも以外なことに高いのだ。
機能がラジオのみなのに9000円とか6000円とかするやつもある。
平均的にも3000円ぐらいする。
う~んどうするか。と顎に手を添えて迷っていた。
なぜなら3000円位すると音がいいからだ。ラジオは音が良すぎてはだめなのだ。
あのラジオから聞こえてくるちょっとくもった感じのラジオ独特の音が聞きたいのだ。
そんな中一年に1個売れればいいようなラジオを見つけた。値段は980円、これしかない。
妻にこんなの買うの?と言われたがこれがいいと電池と一緒に買った。
僕は小学生のころからよくラジオを聴いていた。父親が持っていたラジカセを貰ってから毎日ラジオを聴くよう
になっていた。
ちょうどシンディローパーが流行りだした頃だ。
僕はよく寝る前にラジオを聴いた。歌も外国語だしDJも外人だし
いったい誰が歌っているのか、なんていう曲やなのか全然わからないけど小学生なのに
感動して泣いたりしていた。
二十歳ぐらいの時僕は六本木、渋谷のクラブでDJをしていた。
僕の友達がイベントオーガナイザーをしていてたまたま僕の車に乗ったとき僕が作ったテープを聴いて
「お前にまわしてほしい」と頼まれたのだ。
僕の選曲はあまりメジャーなものはなかった。そのセンスはラジオによる影響がおおきかった。
よくクラブにきたお客さんに「どこでこの曲知るの?」と質問された。
「ラジオだよ。」
家に帰り、夜ラジオをオン。
全然電波をキャッチしない。
ねばっていると・・・聞こえてきましたAFN。(米軍基地から放送されている、昔はFEN(極東放送)といった)
渋い、そして今この放送を聞いてないかぎり出会うことのないやさしくせつないカントリーが流れてきた。
弱弱しい音だけど心にしみるなぁ。
980円のラジオから
昔聴いたメロディー
明日古い友人に電話してみようか。