2日全日本、3日ユニオンと続いて、正月水道橋巡礼の最後はこのブログでも煽り続けてきた新日本プロレス1・4東京ドーム『WRESTLE KINGDOM Ⅴ』を観に行きました。



初の東京ドームで、 しかもなけなしのバイト代をはたいて2万円のリングサイド席を購入。


新日本の2010年のヴィジュアルブックとすごろくをいただきました。



試合は、やはりおもしろかった。つくづくおもしろいプロレスを見せてくれました。



今回のイッテンヨンは前半では他団体勢の参戦も多く、様々なプロレスを見せ、後半戦は今年の新日本の中心に立っていた内藤・中邑・真壁・棚橋のシングルを並べ、㈱新日本プロレスの所属選手が見せる極上のプロレスを見せてくれました。



どのカードにも独特の色がついており、さすがプロレス界最大のビッグイベントだけあるなという印象です。



第1試合のIWGPタッグ戦のような肉体の迫力で勝負するプロレスもあれば、ソンブラ&ドラダが自在に宙を舞うルチャもあれば、永田vsみのるの様な思わず唸る闘いもあれば、デビットvs飯伏のような近未来的なジュニア戦もある。



前半戦でこれだけのボリュームがありながらも、後半戦にも業界の注目度を集め、かつ内容も残せるカードを並べる辺りに現在の新日本プロレスの企業としての体力をありありと感じることができます。



自分のベストバウトは、間違いなくメインの棚橋vs小島のIWGP戦です。



前述の通り、今大会ではデビットvs飯伏戦のような未来的なプロレスが会場を爆発させた中で、非常にオーソドックスな“一点集中攻撃”と“一撃必殺”の駆け引きで見応えのある闘いをした棚橋と小島はやっぱりすごいです。


棚橋が小島から3カウントを奪った瞬間に、リングサイドにいたお客さんが何人も諸手をあげて歓喜している姿を観ることができました。



その光景が、なんだかすごく幸せな光景に見えました。



でも、やっぱりデビットvs飯伏もおもしろかったし、潮崎vs中邑戦も面白かったし、永田vと鈴木みのるの実力にも感動したしなぁ・・・・・・



とにかく素晴らしい大会であったことをご報告しておきます。



そして、試合に勝るとも劣らない素晴らしさを見せたのが、演出面です。



特に映像です。



対戦カード発表のVTRを観た時点で鳥肌が立ちました。カッコよすぎます。



この映像は、PPVと会場でしか見られないようなのですが、今ならまだYoutubeなどで非公式に出回っている試合映像があります。



特に、第1試合の3wayタッグのVTRは素晴らしくかっこいいです。



そして、デビットvs飯伏の煽りVも感動的なものでした。


内容自体は2人のこれまでの因縁を説明するものなのですが、その間のBGMにずっとinto the lightがかかっているのです!



なんといってもこの曲はDDTのテーマ曲です。普段からDDTを観ている人には東京ドームでDDTの選手が試合をするだけでも感動ものなのに、煽りVとはいえDDTを象徴するこの曲がかかるなんて感涙をまぬがれないことでしょう。



何を隠そう自分も西側の席で涙を浮かべていました。



飯伏だけでなく、ケニーにまでダークマッチとはいえ出場権利を与え、飯伏の煽りVでの演出方法、田中将斗のセミファイナル抜擢と現在の新日本は非常に門戸を広く開放していることを感じさせるマッチメークでもありました。


かつてのメジャーとインディーという立場の違いを飛び越え、魅力のある選手・客を呼べる選手をしっかりリサーチして出場機会を与えられる新日本は本当にかっこいいと思います。



昨年はNOAHがジュニアタッグリーグに東郷&ウラノや桃の青春などのインディペンデントの実力者を出場させ、全日本でも、佐藤光留がジュニアリーグに出場、今年に入ってからは関本&岡林組がアジアタッグへの挑戦を口にし、次のシリーズでは現王者チームとの対戦も組まれるなど、現在の日本マット界はメジャーとインディペンデントの交流が非常に活発に行われています。



自分としてはこれはとても素晴らしいことだと思うのです。



実力者が相応の舞台に上がることのできるシステムが作られつつあるということです。



もちろん、インディペンデントの選手にはきっちりとホームリングに成果を還元することが大前提の話になりますが、大仁田厚の時代から続くインディペンデントvsメジャーという構図は何年たっても幻想膨らむ図式なのです。



そして、いい選手はどんどん世に出て行き、注目度を集め、それを自身のホームリングに還元させ、盛り上げる。そうでもない選手は必死に、いい選手にすがってでも、自身の価値を高めていく。


それができない選手は業界から淘汰されるべき選手だと思います。


NEO女子プロレスの甲田さんがtwitterで語っていた言葉に『淘汰の無いジャンルはやがて淘汰される』とありました。まさしくその通りだと思います。



原則は、もちろん団体を所属選手のみで盛り上げることですが、現在はなかなかそれも簡単なことではありません。メジャーと呼ばれる団体だけではプロレス界は面白くないし、インディペンデントと呼ばれる団体だけでも物足りない。



相互がいいバランスで共存を図るためにも、団体間の交流は現在の日本マット界には必要なことなのかもしれません。



最終的には東京ドームから一気に離れた場所へいってしまいました。



今回は、ユニオン後楽園大会についてです。



昨年中から、ユニオンは一度観に行きたいと思っていたのですが、なかなかタイミングが合わず、結局今回が初観戦となりました。



全席2000円として行われた大会でしたので、つれ2人で行ってきました。



昨年までは、失礼ながら“DDTの別ブランド”あるいは“DDTの2軍”という見方をしていました。



しかし、くどいほどに濃いキャラクターの選手が破天荒に暴れまわる風景は非常におもしろく、目の離せないものでありました。


また、高木三四郎の移籍により、団体としての体力がついた印象があります。



どこを切り取ってもユニオンでしか見られないものが広がっており、こちらの興味を惹きつけてやみません。



2000円とはいえ、約1年半前の後楽園大会とは、うってかわっての大盛況。



どの対戦もプロレスとしての完成度の高いなかに、ユニオンらしいカオスな展開が盛り込まれており、会場も盛り上がっていました。



中でも、目を引いたのはやはり富永真一郎のデビュー戦でした。



すごいすごいとは聞いていたのですが、あのエル・ジェネリコを相手に健闘。



“デビュー戦”という枠をはるかに超えたムーブを次々と繰り出し、客席からどよめきを引き出します。



ジェネリコの技のほとんどを受け切ってみせたところも並みの新人ではないことをうかがわせます。



飯伏と比べるとどうしてもハイフライヤーという肩書きを冠するにはいささか違うかなという気もしてしまうのですが、彼のケブラーダは一見の価値ありです。


空中技の質では、飯伏やケニーのそれよりも、ミスティコに近いものな気がします。



今後の活躍をいやがおうにも気になってしまう選手です。



大家健復帰戦もかなりのインパクトがありました。



煽りVTRでの口論にラチが開かないので、急きょパン喰いデスマッチというぶっとんだルールに変更というカオスなスタート。


試合の中身も、文章ではとうてい伝えることなどできないほどの凄惨かつ過酷なものに。



とにかくおもしろかったです。とにかく笑いました。



後に、フリーライターの須山さんは「一生懸命やることの大切さが伝わった」と語っていましたが、この試合はリング上で行われていたことと、レフェリーの松井さんの神経衰弱ぶりが全てだったように思います。



もう、あれ以上でもあれ以下でもない。



ただただ目の前で展開された闘いはとにかく腹がちぎれるほどにおもしろかったとだけ書いておきます。



そのほかにも、自分は、セミファイナルの三四郎&澤vs大家拳跨&円華戦が特に心をゆさぶられました。


他のカードに比べると、事前の注目度の点から言えば他よりもやや落ちるカードでしたが、インディペンデントのトップクラスの4人が集まればやはり熱い戦いが繰り広げられました。


メインの中西vs石川戦は、中西が“メジャー新日本の力”を見せつけ、石川を圧倒。



石川修司というレスラーはとても正直な選手だと思うのです。



気は優しくて力持ち。これが石川のいろんなものを評するに最も適切な言葉なのでしょう。



だから、中西に木っ端微塵にされた後で、たとえお客さんの前でも「完敗」という言葉を口にします。



そこが石川の良いところでもあり、ファンからすると物足りないところでもあります。



名実ともに石川はユニオンのエースです。


どれだけイサミが破天荒な試合をしようとも、どれだけ富永が驚嘆のムーブを繰り出そうが、どれだけ諸橋がバッキバキだろうが、ユニオンプロレスのエースは石川修司なのです。



だからこそ、ファンは彼に強くいてほしいし、希望を見せてほしいのです。



中西学に勝つには、まだまだいろんなものが足りません。



でも、応援する団体のエースには強くいてほしいのです。



レスラーとしての強さなど微塵も感じられない大家健が、あれだけの声援を集めるのは、常に前しか向いていないからであり、その姿勢を涙を流しながらも誇示しているからです。



どんなときも前を向く姿勢を崩さない。これが団体のエースに求められる資質の一つであることはゆるぎない事実です。



石川のファイトは見ている人間の心を間違いなく揺さぶります。感動させます。



昨年10月の伊東とのデスマッチヘビー戦も筆舌に尽くしがたいほどの熱戦でした。


言葉じゃなくてもいい、見せかけでも構わない。とにかく、芯の強さを見せてほしいです。



興業全体としては、あまり観戦経験のないツレには3時間超の興業は辛かったようですが、自分はとても楽しめました。



次の新宿FACE大会も何とかしていきたいと思います。



2011年になってからもうずいぶんと時間が経ちますが、そういえば年頭の興業について何も書いていなかったことを思い出しました。



年の頭には、2日:全日本後楽園、3日:ユニオン後楽園、4日:新日本東京ドームというスケジュールで観戦。



当初、2日の全日本は観戦予定ではなかったのですが、大晦日辺りから世界ジュニア戦(カズvs稔)がどうにも気になってしまい、当日券で観戦。



昼の12時開始の後楽園には正月モードの身体ではとうていアジャストできずに、会場に着いたのは第2試合が始まる直前という体たらく。



予算的にも、立見席を予定していたのですが、新春シリーズの後楽園とあってチケットはほぼ完売。


唯一残っている席種は、7000円の特別リングサイドのみ。


多少、迷いましたが、「せっかく来たんだし」ということで購入、観戦することにしました。


しかし、ここで購入したチケットは、なんと東側のパイプ椅子席!



まさかメジャー団体の人気興業を椅子席で観戦できるとは思わず、プロレスの神様からの思わぬお年玉でした。



果たして、試合も大爆発の連続。


鈴木みのる&船木誠勝&武藤敬司の豪華タッグは、それだけで7000円の価値がありました。


連携が成功しても、誤爆しても、このタッグを観れたことの満足度は高まるばかりです。



そして、待望の世界ジュニア戦です。



IWGPジュニア連続防衛記録を持つ稔の実力と、昨年中のシリーズで、その稔をして「お前(=カズ)へのジェラシーだけでプロレスを続けている」と言わしめた“絶対王者”カズの実力がぶつかり合う超好勝負を展開。



その2日後に行われたデビットvs飯伏のIWGPジュニア戦も超好勝負でしたが、それとはまた趣の違う名勝負を観ることができました。



昨年の東スポ制定プロレス大賞技能賞を受賞したカズですが、その壇上で内館牧子氏に「今までこの選手の存在を埋もれさせていたマスコミ・記者は本当に何をしていたのか」と言わしめたカズがそのテクニックを遺憾なく発揮すれば、稔も次々と自身の引き出しを開けていき、最後にはなんとミノルスペシャルまで解禁!


2009年2月から約2年間も王座を守り続けたカズからギブアップを奪いました。


カズ・ハヤシという選手は、絶対王者でありながら、前哨戦やシリーズ中の何気ない1試合では負けることが少なくない選手なのですが、ことタイトルマッチになると内容・結果ともに圧倒的なものを見せる選手です。


2008年から2009年にかけて全日ジュニアをさんざん苦しめた丸藤正道を全日史上初のメインイベントで行われた世界ジュニア戦で破り、その後は渕や菊地のような大ベテランから大和・KAIといった若手とも好勝負を展開、近藤・稔・TAKAみちのく・ジミーヤンのような脂の乗り切った実力者までをも圧倒、終いにはあの武藤敬司をも撃破し、同タイトルの連続防衛記録を十数年ぶりに更新しました。


カズのした経験というのは『一つの団体の歴史を塗り替えた』という偉大すぎる功績です。


さすがの稔もこれほど濃い経験値は持ち合わせていないでしょう。



しかし、勝ったのは稔でした。



稔は全日本参戦後は“最凶殺戮集団”VoodooMurdersに属し、悪事の限りを尽くしていました。


この日もセコンドにはTARUとMAZADAがついていました。



いつものブードゥーならば、試合への介入・乱入は当たり前の連中ですが、今回は違っていました。



稔が劣勢になると、あのTARUが必死に声を送るのです。


ブードゥーは非常に悪い人たちの集まりなのですが、意外と義理深いところがあるのです。



ミノルスペシャルの解禁などから察するに、この一戦の稔は自身が藤原組からスタートさせたプロレスキャリアの全てをさらけ出し、闘うつもりだったのでしょう。


それを、義理人情に厚い“おじき”であるTARUをはじめとするブードゥーの面々も全力でサポート。



それを見ていたらなんだか目頭が熱くなってきました。


カズの王者時代からとても期待感の高かった世界ジュニア戦ですが、この試合によりまた一層の期待感を煽るカードとなりました。


こういう現象をベルトの価値が上がるというのでしょう。


試合後には早速近藤が王座挑戦へアピール、バックステージではカズもリマッチを公言、後日KAIも挑戦の意思を語るなどいい感じに慌ただしくなってきたベルト戦線。



「新しい時代はつくれないけど、全日本ジュニアの新しい風景を見せる」と言った稔の今後の動向、ベルトの行方など新年早々、全日ジュニアには期待感が充満しています。




2011年のプロレス初めは実にすばらしいものになりました。