柴犬をイメージして開発されたと言われているコンパクトカーをレンタカーで借りたので、印象を記す。
大きさは5ナンバー枠に収めてあり前後も短く、日本の狭い道でも運転しやすい。デザインは威圧感よりも親しみやすさを前面に出したやわらかい印象のものとなっている。悪くはないが、いかついデザインが好きなユーザーが多いから、販売は苦戦しているようだ。
視界はフロントウインドウの下端が高めに設定してあるので、側方視界よりも前方視界のほうが感覚的に狭い印象。サイドミラーの外寸に比べて、ミラーの有効寸法が狭く、特に左右の幅が狭いので、側後方の視界が少々悪い印象。なんでこういうデザインを通すかな。
USBポートは標準装備では見当たらなかった。シガーライターソケットのみ。
Blutooth接続したスマホの音源を標準カーAVナビシステムで再生したが、音質は車格相応の、いわゆるラジカセ程度のもの。
最近の車の最新装備について。
・車線逸脱警報、オートクルーズなどの安全運転アシストについてはほぼ装備済。
・オートクルーズの速度設定は細かく1Km/hごとに調整可能で、前車追従式なのだが、前車との車間も何段階かにカスタマイズ可能。自動での加速減速ともに不自然な点はなく、フル活用できる。
・車線逸脱警報の警告は表示とアラーム音あり、またステアリングへの修正介入もあり。手を離し放置していると警告が出てアシストを停止するようになっているのは、こういった安全アシスト装置によくある方式。
・ガイドライン表示付きのバックモニターあり。
・オートライトの点灯タイミングは即時点灯で適切。消灯タイミングはやや遅く感じられた。
車のつくり全般について。
・四方の視界はピラーが太い感覚はあるが、トヨタ車やマツダ車にような視界不良とまでは感じられない。見切りはボンネットはほぼ視界に入らず。
・いろは坂で盛大にエンコが相次いだ因縁のハイブリッドとは方式の異なる新しいハイブリッドシステムということで、モーターとエンジンの動力源の組み合わせ・切り替えはほぼシームレス。フラットなトルクが合成されて出るし、低中速域ではモーターのアシストにより相応なダッシュも効いて、快適な街乗りができる。一般道の法定速度内なら、加速力に不足はあまり感じないで済む。
減速時も回生ブレーキと油圧ブレーキの切り替えに段を感じさせない制御ができており、ブレーキングもスムーズ。
ただしハイブリッド車の常で、ホンダ車と言えど、エンジンの音質は特に気持ち良いものではない。発電兼用なので官能性は無視されるのも致し方なしか。
・シートの位置およびステアリングの位置に対して、ペダルの左右位置はやや左よりだが、まあ車格からすると標準的な配置。
・サスペンションの硬さについては、当たりはソフト目で、乗り心地重視な設定。ただし強めのGがかかっても腰砕けにはならずある程度踏ん張りの効く感覚。スポーティな動きではないが、足車としては安定感と乗り心地は両立しており、また直進安定性、操縦性ともにそれなりの高いレベルが確保されているので、不安感はない。電動パワステの特性として、微小舵角でのステアリング操作での不自然な感覚は若干あるのが感じられた。車格相応ということだろう。
・ABSは利かせる機会がなかったのでどう作動するか不明だった。
・ATレバーは、コンベンショナルなスライドレバー式。パーキングブレーキは電動でボタン式だったが、引き上げるのか押し下げるのか、作動させる動作がどちらか直感的にわからず、インパネの警告灯を確認しないと作動させたのか解除したのかが不明。
・後席は、長時間の大人の移動でもまあさほど苦しくはないと思われる広さはある。
・トランクルームの寸法は車格に見合ったもの。とびぬけて広くはないが、十分といったところ。リアシートを倒せば十分に広大なスペースが現れるはず。
・燃費は給油する機会がなかったので不明。
総じて、嫌みのないデザインや車内の十分なスペースが気に入れば、走行性能の面では以前と異なって安心できる車両であり、走って楽しい種類の車ではないが、足車としては適しているだろう。