暑い暑いと言いながら
早く盆休みが来ないかなんて
僕は休んでばかりいますが
こんな殺人的気候の中、みなさんに少しでも
心の安らぐ音楽はと思いブログを書いています。
最近では夏のロックなんて言いながら
ベンチャーズなんかを紹介しましたが
暑い日、グッタリする日中を過ごして
家で冷たい飲み物を飲みながら
聴いてリラックスできる音楽は
やはりこれ。
The Kinks。
今日はキンクスのアルバムの中でもNo1の呼び声の高い1968年発表の
『The Village Green Preservation Society』。
説明し出すと長々となってしまいますが、何よりまず聴いてみて下さい。
昼間の暑さで疲れた身体に染み入りますよ。
簡単にこのアルバムの背景を説明すると、1968年とはビートルズなどブリティッシュインベイジョンがアメリカを圧倒する中、キンクスはステージでの粗暴な振る舞いによってアメリカでの活動を4年間禁止されてしまい、シングルヒットも出ないまま、レコード会社からそっぽを向かれた感のある状態ながら、レイディビスはせっせと当時では珍しいコンセプトアルバムの制作に没頭していました。
世間では来たる70年代に向けてディープパープルやレッドツェッペリンなどのハードロックバンドが次々に台頭し、ローリングストーンズやドアーズなどドラッグ文化が蔓延し、サイケデリック路線も浸透するなど、まさにロックが大きく進化する真っ只中。
時代がどんどん新しいものを求める中、キンクスは少なくとも時代に取り残された感を否めない様になっていました。
そんな背景の中で丁寧に制作されたのがこのアルバムです。
(僕らは村の緑を守る会、神様、ドナルドダックと懐かしの娯楽を御守り下さい)
タイトルナンバーからブリティッシュフォークロックの美しいメロディに乗せて、レイディビス独特の摩訶不思議ワールドが展開されます。
この曲がレコーディングされてからアルバムが出るまで2年。
まさに時流を無視した、確固たる意志があったのかはわかりませんが、今となっては誰もが評価するアルバム。
初めてキンクスを聴く方には、すぐには良さが伝わらないかも知れませんが、一通りキンクスを聴きながら、You Really Gat Meで止まった方は是非
2度3度と聴いてみて下さい。