勝手にマイブーム | mizuochi understanding

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ロックンロールバンドのブログです。

こんにちは。

バンドの話題はさて置き

僕が最近ハマっている事を紹介したいと思います。

題して、「勝手にマイブーム」!


僕の父は利き手側の右が動かない為、

自分で歩く事も不自由な状態ですが

そんな父の楽しみは読書と音楽とテレビ。

そんな父が以前によく行った古本屋に連れて行って欲しと言うので

フラッと行きました。

何気なく品定めしていて見つけたのがこの本。

「我、拗ね者として生涯を閉ず」
本田靖春





ノンフィクション作家、本田靖春は父から面白いと紹介され

僕も好きな作家。

読売新聞の社会部記者だった自身の自伝。

帯には以下の様に書かれています。

「これを書き終えるまでは死なない、死ねない」
だが、最終回を残して、心血を注いだ連載は絶筆となった。
読売社会部エース記者として名を馳せ、独立後は『不当逮捕』『誘拐』などの名作を生んだ
孤高のジャーナリストは、2004年12月4日、この世を去った。

悲 壮感というやつは嫌いなので、ごく軽く読み流していただきたいが、
私はこの連載を書き続けるだけのために生きているようなものである。
だから、書き終える までは生きていたい。
正直なところ、寿命が尽きる時期と連載の終結時を両天秤にかけながら、日を送っているのである。――<第8部 渾身の「黄色い血」キャンペーンより>

両足切断、右眼失明、肝ガン、大腸ガン……病魔と闘いながら、
「精神の自由」「人が人として誇り高く生きること」を希求し、
現代人の心の荒廃を批判し続けた魂の叫びがここにある。

、、、、、、。

後半は今の日本人に対する苦言などで、自分の命に限界を感じながら
書き進めて行く虚しささえ漂って来ますが、
若かりし頃、読売新聞社会部時代の話しなどは
読むスピードに勢いがつく程の面白さで、思わず声が出たり、泣きながら読み進め
余りにも面白すぎて、5時間程度、最後まで一気に読み終えてしまいました。

本田靖春の作品を初めて読んだのは「疵 花形敬とその時代」でした。
これは戦後の渋谷を舞台に、学生ヤクザ・安藤組の大幹部で、素手でのケンカ・ステゴロで
登りつめた男の物語り。
人物も非常に魅了される存在ですが、その時代と描き方、ノンフィクションという
偽りないストーリーをリズムよく展開して行く作家としての文章に虜になった事を思い出します。

突然、僕に勝手なマイブームが訪れました、、、。

続けて、この「疵」を読み直したのは、この自伝を読み終えてすぐでした。

読書で他の事をまったく受け付けず、本当に読みふけってしまったのは久しぶり。

休みの日だと言えどやる事が多くて、何かとバタバタしがちな最近では珍しくハマってしまいました。

しばらくブームが沈静化するまで、何冊読んだら落ち着くか、、、。

作品の比較的少ない作家で良かったかも、、、、!?

とりあえずしばらく続くと思います。