最近、暗い内容ばかりで申し訳ありません。
ただ、今回は最後まで読んで頂くと暗くないですよ。
たぶん。
ソウルシスター、旅立つ。②
葬儀告別式の段取りもほぼ決まりつつあり、誰を呼ぶかの連絡を回しながらも、ほんの1時間程度で火葬場の予定が詰まってしまう東京。
こんな過ごしやすい季節でも、次々と人が亡くなって行くんだと思いました。
この街に来て、妹と暮らし始めて2年。
わずか2年の歳月ですが、母は充実した時間を過ごしていた様です。
毎朝の愛犬との散歩。
通る道みちに立ち並ぶ木に、先に亡くなった人の名前を付け、家族の木と言う数本重なった木に話しかけたり
その場所、場所に笑顔で話しかけている母がいました。
困っている人がいれば誰彼構わず声を掛け、手を差し伸べる彼女。
自分は財産ひとつも残すことは出来ない情けない母親。残せるものは、生き様くらいか。
彼女が沢山書いたノートに、そう書いてありました。
(つづく)