こんなプレイヤーがいた！孤高のマルチプレーヤー④

こんにちは。

過去のバンド関係で知り合ったプレイヤーを紹介しています。

え？今回の人はマトモやん？

まだ話しは終わっていませんよ。

孤高のマルチプレイヤー④

僕のバンドに在籍していた期間は、頻繁にミーティングを重ねて

朝まで話し込むことがザラでした。
バンドがどうあるべきかアツく語っていましたが、気がつけばグラビアの女の子は誰が一番かとか、
当時流行っていた究極の選択とか、世界の不思議話しとか
全く意味のない話しで朝を迎える事が多かったです。

徹夜しても会社に行く奴、バイトだから休む奴、仕事自体していない奴と、
本当に馬鹿丸出しの毎日でしたが、楽しくて仕方なかった様に覚えています。

とにかく僕の家で、上の階では嫁さんと子どもが眠っていようがお構いなしに、
かなりの時間を共有しました。

こまわり君が別のバンドを組んだ時は、

俺はこのバンドで世界を獲るぞと、飲んで豪語していましたが、
僕らもとても良い音楽を演奏していると、その実力を認めていました。

彼の書く曲は、憧れのビートルズから影響を受けた、
まさにリバプールサウンドで、好きな人は絶賛するという通好み。

ただ、上手くは行かなかった。

良い音楽を演っているからデビュー出来るものでもないし、
売れると言う事とは違います。
ましてや、その頃の大阪はベビーメタルのブームで
数々のメタルバンドがデビューしていました。

信じている物が認められない。

年齢だけが重なり、周りの仲間は大学や専門学校を出て就職し、
他に潰しが効かない高校中退のこまわり君はかなり焦っていました。

それでもライブハウスなどで一緒に出演する時や
スタジオで会った時など、昔の馴染みで話すのでが
少しづつ、雰囲気が変わって来た様に思います。
以前はそうでもなかったのですが、やたらと強気な発言が増えて
自信過剰と思える態度が目立って来ました。
そうかと思えば夜更けに酔っぱらって、
ベロベロなまま僕の家の前を歩く姿を見掛けました。

チョット限界に近づいて来たかな？とは思いました。
子どもの頃から目立たない存在で、肥満から運動も出来ず、
かと言って、とても勉強が出来たタイプでもなく、趣味の世界で詳しいくらいで
学級代表でありながら授業中に先生のモノマネをしてバケツを持って立たされ
そのバケツを振り回して廊下を水浸しにしていた僕とは真逆の存在でした。
一緒にやっている時は「お前は強いから、、、」とよく言ってくれていましたが
裏を返せば、自分の弱さを意識していたようにも思います。

(つづく)