世界で最も英国的なバンドTHE KINKS⑪ | mizuochi understanding

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ロックンロールバンドのブログです。

こんにちは。

キンクスの
「最も英国的なバンドがアメリカに媚たシリーズ」その5です。

アメリカでの盛況と私生活の充実。

レイディビスの人生でもかなりバラ色の毎日だったような、、。

しかし、盛者必衰の如し。

暗雲が立ち込めて来ました。




ワードオブマウス
1984年のアルバムです。

冒頭にも書きましたが、レイはクリッシーと別れる事になり
ゴタゴタの中アルバム制作を進行していました。

私生活もそんな状況でしたが、輪を掛けてバンドでもゴタゴタが。
元来仲の悪かったデイブデイビスとドラムのミックエイボリーが最悪の状態となり
アルバム制作途中にも拘らず、ドラマーは脱退してしまいます。
残ったデイブの方も3曲のレコーディングには参加せず、メンバー、楽曲共に
トータル性のままならないアルバムとなってしまいます。
キンクスと言えばロックオペラの時代からトータルアルバムの制作に定評があっただけに
全体を通してのテーマや統一性の欠けた、非常に残念な仕上がりです。

ただ、1曲目のドゥイットアゲインでは日常のやり直しを歌い、
ワードオブマウスでストーンズに対抗し、
ゴーイングソロではクリッシーとのお別れの決意を歌って
包み隠さない心情が端々に現れた、ある種レイには貴重な楽曲揃いです。

バラバラではあっても、それぞれの曲の出来はハイレベルで
アメリカ意識の集大成、その後。みたいな印象ですが
このアルバム自体はキンクスらしくはなくとも
時代に沿った良いアルバムではあります。

、、、、、。

可愛そうなレイディビス。
「ひとり、一人ぼっちで、生きて行く~」
そんな歌、歌うか?
あの歳で、、、。
余程辛かったんでしょうね、そして、知らせたかったのでしょう。
うん、うん。

そして、このアルバムを最後にアリスタとは契約が切れてしまいます。