昔の話しをするコーナー「バンドの思い出」
楽しい話しならイイですが、本人にとっては
キツイ内容のものも多くあります。
ただ、読んで頂いた方が
少しでも僕らの事を理解するキッカケになったり
ちょっとでも楽しんで貰えたらと思って書いています。
バンドの思い出
オーディション
僕らのバンドが勢い良く活動を開始し
怖いモノ知らずで何でもチャレンジしていた矢先
どうやってデビューするか?という話しになり
関西ローカル番組の「ヤングプラザ」でのバンドコンテストや
これまたローカル番組の「素人名人会」など
テレビに応募する話しもありましたが
どうせなら大手、CBSのオーディションを受けようという事で
スタジオで1発録りのテープを作って応募しました。

バンドのプロフィールと写真(アー写ってヤツ)
歌詞を添えて2曲、当時の自信作「Set My Face Against」と
「お前のリアクション」というメッセージソングのカセットテープを発送しました。
テープはもちろんSonyを使う配慮だけはしましたが
「俺らはスゴイ!」という何の理由もない自信からの応募でした。
送った当初は、
デビュー決まったら忙しいぞ~!
なんて宝くじを買った人みたいにワクワクしてましたが
なかなか返事が来ません。
きっと、沢山応募があるねんで!とか思っていた雨の日
ポストに封筒がありました。
来た!
しかし、僕は直感でダメだった事を悟りました。
雨の日に待っていた郵便が届く場合、ロクな事がない。
半年前、昔付き合っていた彼女にフラれた手紙が来たのも雨の日でした。
「この度の応募ありがとうございました。厳選な審査の結果、今回は
不採用という結果となりましたことを通知致します。」
と、いう印刷の文字があり、その下に手書きの文字がありました。
「残念!バンドとしては悪くない。」
おお!と喜び、、、、
「~、でもメッセージソングなら」
なら?、、、、、
「もっとボーカルがんばれ!」
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ガッビーン!!!!!
俺か!?
目の前が暗くなるというネガティブな体験を本当にしました。
ちょっと立ってるのが厳しいくらい、ふらつきました。
椅子に腰かけ、もう一度読み直しました
「残念!バンドとしては悪くない。でもメッセージソングならもっとボーカルがんばれ!」
可愛い、女の子みたいな字がボールペンで書かれていました。
(つづく)