キャンプの話し、長過ぎ、、、。
もう7話目ですよ、ドラマじゃないんだから、、、。
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バンドの思い出 キャンプ6
ようやく帰る事になり
僕らは汚い恰好のまま、
軽い疲れからぼんやりとした頭で
原付に2人乗りで国道を走っていました。
あたりは既に暗くなり、2km程度進んだ時。
前を走っていたボーカルが振り返って合図をしています!
目の前にグルグル回る赤いランプが、、、。
どうやら交通違反の取り締まりをしている様子です。
慌てた僕は、咄嗟にバイクの後ろから飛び降り、何食わぬ顔で歩き始めました。
運転していたリードギターは30km以下にスピードを落とし、少し笑顔のまま運転を続けました。
「、、、知らない。知らない。知らない人。、、、。」
映画「鬼畜」のエンディングで利一少年が言う様に
頑なにつぶやきながら歩き続けました。
お父さんじゃないですが、、。
そんな呪文のように唱えながら、
重いリュックと汚れたシートを背負ったまま歩き続けていると
リードギターの原付が警察に止められます。
僕は知らん顔で通り過ぎます。
全く振り返らず、ただ黙々と足を運び、
気持ちの中は混とんとした状態のまま平気な顔で歩く自分。
この時の何とも言えない気持ちは今でも憶えています。
どれくらい歩いたでしょう?
反対車線からボーカルの原付が近づいて来て側道へ曲がりました。
「捕まった!」
、、、、、、、、、、、。
僕らは、警察署を超えた先の道沿いから一つ入った角で
リードギターが出てくるのを待ちました。
30~40分経ったでしょうか?
交通違反の切符を切られたリードギターが出て来ました。
「切符切られた!ははは、、、。」
普段、声に出さない笑い声で
リードギターは悔しそうに違反切符を見せてくれました。
みなさんもマネをしてはダメですよ。
悪いコトをすれば、必ず捕まってしまいます。
にっこり。→「にっこり」とか言ってんじゃね~よ!(笑)
、、、、、、、、、。
「さて、どうしよう、、。」
とにかく、もうこれ以上違反を続ける訳にも行かず
僕が電車で帰る事にしました。
とぼとぼ歩くと、駅が見えて来ました。
驚いた事に、今からでは家まで帰る電車はない事が分かりました。
「ちょっと待て、みんな金、なんぼ持ってる?」
寄せ集めた金額は、電車賃を除けば¥280。
まず何よりも晩飯です。
ボーカルに買い物をたのみました。
「とにかく、栄養の高い牛乳と量の多い食パンみたいなパンを買ってきてくれ」
すると珍しくリードギターが意見を挟んで来ました。
「俺、、牛乳アカン。」
、、、、、、、。
こんな時に!と、思いましたが飲めないモノは仕方がない。
「んじゃ、コーヒー牛乳でええわ!」
ボーカルは買い出しに走りました。
僕とリードギターは駅前の商店街で何か手に入るか物色しに行きました。
既に閉店している駅前のお店で何が手に入るか。
漠然とうろついていると果物屋の横手に
やたら黒いバナナが何房かありました。
「すんませ~ん!」
店に声は掛けましたが誰も答えません。
「ここのバナナは捨ててるんですか~?」
店の奥から
「あ?あ~、ん?欲しいんやったら持ってけ!」
なんとまだ腐ってもいない、多少ぶつかって黒い部分が多いだけの
バナナを10本程、無料で手に入れました!

「バナナは主食になるんや!ラッキー!!」
僕は狂喜しました。
そこへボーカルが息を切らせて戻って来ました。
「おー、これ、見てみ!」
ビニール袋から取り出したのはなんと
コカ・コーラの限定モデル。350mm。
「???」
「こんなん、見た事ないやろ?売っててん!」
僕は目と耳を疑いました、、。
「お前、この非常時に、コーラって?、、、どないすんねん!」
「え?珍しいやろ?」
「珍しいよりも、腹の足しになる量の多いモン買ってこんかいや、、、。」
一瞬、この男の発想について行けませんでした。
ある種、そんな状況でも目新しいモノを買うという判断力。
少なくとも僕にはない、、、。
この時は(なんでやねん!)と、正直に思いましたが
今となれば逆にスゴイな、と思います。いろんな個性があって
だからバンドは面白い。
あ~、またまた長くなってる!!
すみません、次で最後にします!
(つづく)