My favorite53 「ロックの商品化」KISSの巻 | mizuochi understanding

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ロックンロールバンドのブログです。

こんにちは。

少し季節が進んだような気もします。
最近は春や秋が短くて驚きます。
ひどい時は
「あれ?あの2~3日が春だったの?」
なんてくらいアッと言う間に過ぎてしまいます。

昨日は十三のライブハウスへ出掛けました。
昔、僕が出た事のあるハコで昔のままです。
同じ歳のバンドが熱演していました。

感動しました。

また頑張ろうと握手してきました。




My Favorite 53 KISS


今回ご紹介するのはKISS。

きっとロックに詳しくない方でもご存じだと思います。





彼らは1973年にアメリカで結成されました。
世間的にはハードロックバンドとされていますが
僕は彼らの76年アルバムタイトルにもある
「Rock'n Roll Over」だと思います(笑)
あのメイクとパフォーマンスばかりが取り沙汰され
演奏は下手だとか、ちゃんと弾けないとかいろいろ言われていますが
リリースしたアルバムやヒット曲は意外にも結構POPでキャッチーです。
ただ、シングルのヒットはなぜか「べス」や「ハードラックウーマン」など
スローでメローな曲が代表的です。

しかし考えてみて下さい。

なぜKISSがこれほどまでの知名度なんでしょうか?

、、、、、。

特殊なメイク。

まぁ、一理あるでしょう。
彼らがいなければビジュアル系もなかったとも言われています。
歌舞伎をヒントに!とか言うデマもありましたが、、、。


派手なステージ。

そうですね、ジーンシモンズの火吹きなんか
サーカス団から指導頂いたようです。
血をダラダラたらすなんてのは悪趣味の類いで
どこぞの誰かみたいに本物のにわとりを喰いちぎるよりは可愛いモンですよ。


キャラクター。

そう、KISSがいち早くビニール人形とかアニメ化とか
お茶の間に登場したロックバンドです。

どちらにしても、アメリカのモノを売るというマーケティングはドギツイですね。
売れるモンならなんでも、売れるだけ売ってしまう!みたいな、、、。


まぁ単純に言うと
売りやすかったんでしょう。
分かりやすいし、見た目も含めて子どもにも理解できますから。


それにしてもロゴマークもしっかりしたデザインです。
驚く事に、これはデザイナーの仕事でなく、メンバーが作ったらしいです!



やはり、売る、売れるという事はタダのイロモノだけではダメですね。
しっかりしたコンセプトに基づいて彼らは「売れる」こと、「商品化」することに
一生懸命だったのでしょう。

すべて成りきっているからカッコも付くのです。

彼らの日本版アルバムにはやたらと「地獄の~」と付きますが
原題に関係ない事が多く、その上地獄イメージは実はジーンシモンズだけですよ。
それぞれキャラクターの設定がしっかりされているのはご存じでしょうか?

ベースのジーンシモンズは地獄からやってきた悪魔。空を飛ぶらしいです。
ポールスタンレーは愛の戦士。人の心が読めて右目から光線が出るそうです。
エースフレーリーは宇宙人。瞬間移動と両手から光線。
ピータークリスは猫の怪人。パンダじゃないそうです。

、、、、、、、、。


書いててアホ臭くなってきました。

でも、それを実践している本人たちはもっとでしょう。

いや、仕事と割り切ってるかな?

まぁ、そんな事もあってメンバーチェンジやアルコールとドラッグとか
大変な事も抱えているのでしょう。



それでも83年に突然素顔を晒したKISSには驚きと共に
今まで一目置いていたある種のリスペクトがなくなり
サウンドもやたらヘビーメタルを意識したものとなって
僕は興味がなくなってしまいました。


やはり、アホはアホのまま突き進んでもらいたいですよね。
ラモーンズみたいに!

そう言えば昨日のバンドは30年くらいブレずにロックンロールしていたんですよ。

続ける事は誰にでも出来る訳じゃなく
時間の分だけ年輪は残って行くんですね。