本日、維摩会(春秋館)で灌仏会(花まつり)があり、
甘茶を頂いてきました。![]()
座禅もして身心もスッキリ、充実した一日でした。
さて、昨日、花まつりのお話をしましたが、
当ブログの浄名居士(維摩居士)の登場する『維摩経』に
花に関するお話があるので、ご紹介しましょう。
あるとき、浄名居士(以下、維摩居士と記します)は病気となります。
お釈迦様は、大勢の弟子や菩薩たちに「お見舞いに行ってほしい」と
頼みますが、かつて維摩居士との議論で、論破をされた苦い経験が
あるため、誰も行きたがりませんでした。
最後のお釈迦様が文殊菩薩を指名したので、
やむなく文殊菩薩がお見舞いに向かいます。![]()
維摩居士を訪問した文殊菩薩は「何故あなたは病気に
なったのですか?どうすれば治るのでしょう?」と尋ねます。
維摩居士は、「世に無明があり、存在への有愛があるかぎり、
私の病も続く。すべての衆生に病がある限り、私の病も続く。
もし全ての人々の病が治れば、私の病も治る」と答えるなど、
様々な問答が繰り広げられます。
維摩居士宅には天女が住んでいて、2人の会話を聞き、
感動しました。
そして、天女たちは、2人を讃えるために、空から花びらを
降り注ぎます。![]()
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お見舞いには文殊菩薩と一緒に多くのお釈迦様のお弟子さんが
一緒に付いてきていました。
天女が振りまいた花びらはヒラヒラと空中を舞って、
お弟子さんの上に落ちます。
お釈迦様の十大弟子の一人で智慧第一といわれる舎利弗の
身体に付いた花びらは身体にくっついて離れません。
舎利弗は慌てて神通力でもって花びらを振り払おうとしますが、
落ちません。![]()
天女は「どうして花びらを振り落とそうとするのですか?」と
質問します。
舎利弗は「出家者は着飾ってはならないという戒律があるからです」と答えます。
すると天女は「あなたには執着心があって、花は飾っては
いけないものという分別する心があるので、花びらが離れない
のです」と諭した、というストーリーです。
花は花として、あるがままに存在する。
それを着飾るとか着飾ってはいけないとか、
勝手に分別する執着心がある方に問題がある、
という説話と思いました。
執着を去るという仏教修行者にとって大切な点を
天女が鋭くついたという『維摩経』の名場面ですね。
皆様に素晴らしき仏縁がありますように。
合掌![]()