えーっと、今、大体の部分を書き上げて見直しをしているのですが、今回、やたらマニアックかも知れません。っていうか、ZEPPご存知の方、あるいはギター弾いてらっしゃる方にはそうでも無いかもですが、その辺予備知識が無いと「全くわからん」お話かも知れません。

でも、書いてしまったものは仕方ない、これがロックだバカヤロー、的な考え方で、このまま掲載する方向で書きます。

マニアック過ぎたらごめんなさい。


**********************************************


さて、今回の音源はこちら。



当時は確か、これを探しにCDショップに入った訳では無かったはずなのですが、偶然にこのアルバムを見つけて即買い。Jason Bonhamについては彼のメジャーデビューバンドであるところの「Bonham:Disregard Of Timekeeping」アルバムをテープで持って聞いていた位の予備知識しか無かったのですが、やはりZEPPファンとしては気になる存在ですからね、一応押さえておこう、と思ったのでした。

チューニングがハーフダウンなのを除けば、一聴してまんまZEPP、って感じです。このスタジオレコーディングアルバムで歌っているのはChas WestというVocalistなのですが、どアタマの「 In The Evening 」なんて聞くと、とてもPlantっぽいのが感じ取れます。
おまけにプロデューサーはかのAndy Johns。LED ZEPPELINのスタジオアルバムを語る時に欠かせない、名エンジニアです。(彼のインタビューから分かった面白い逸話もあるのですが、それはまたいずれかの時にでも)

ただ購入当時からそれほど聞かなかったのは、きっと
「一部気になる、ちょっとモダンなアレンジ」のせいだったのかも知れません。
実によくカバーされていますが、それでもやはりオリジナルとは違うニュアンスが結構出てくるので(それも結構わかりやすく)、その部分が気になってしまったのでしょう。

今、2018年に改めて聞きなおしてみると、Jason Bonhamが現在やっていること - Guitaristにジミー桜井さんを迎えてJason Boham's Led Zeppelin Eveningをやっている - の原点がここにあるのだと理解できます。

これは先般発売されたジミー桜井さんの著書の中でも言われていた事なのですが、Jason Bonhamはいわゆる「デッドコピー(忠実なコピー)」を求めている訳ではない、のです。ZEPPの楽曲にモダン・エッセンスを取り込み、21世紀のHard Rockとして演奏しているように思います。

あるいはこのスタイルの方が、「今もしLED ZEPPELINが存在していたなら。。。」という仮定にはそぐう形なのかも知れません。

ただ、LED ZEPPAGAIN大阪公演で僕が感じた程のものではないにせよ、やはり違和感もある、という事でしょうか。文句なしに素晴らしいと思える部分と、「あれ?なんなんだこの違和感?」と顔が曇ってしまう、このアルバムではそれほどではないにせよ出てくるのもまた、事実です。


*****************************************

また別の機会に書こうと思っているのですが、先に出たジミー桜井さんの本を読んで確信を得た一つの結論、それはコピーバンドに対する日本とそれ以外の国の、国民性としての「考え方の違い」が存在するのではないか、という事でした。

僕は残念ながらMr. Jimmy(桜井さんの日本でのバンド)は見れなかったのですが、拙ブログにも何度か出て来ている名古屋のCINNAMONさんの演奏と、先のLED ZEPPAGAINの来日公演、そしてこのJason Bonham Bandの間には、明確な違いを感じ取る事が出来ると思います。日本人のミュージシャンの方が、いわゆる「リスペクト感/憧れ感」が直球で出て来ている様に思えるのです。欧米のミュージシャンは、その憧れに自分自身の表現を上乗せして演奏している様な感じがします。

それ故に、日本と欧米諸国での「カバー/コピーバンド」の評価は演奏する側、聴く/見る側ともに異なるのかも知れません。日本の場合、ステージの上で展開されるカバー/コピーのステージは「オリジナルバンドが最上」であって、いくら頑張ってもオリジナルを越える事が出来ない、あるいはオリジナルを越えようとすると批判される、カバ−/コピーとしての最上の演奏、それは99%そっくりなステージなのではないか、と思えるのです。
それ故に日本でカバーをやると、あるいはやられると、「唯一の答え/オリジナルバンドにどれだけ近いか」という点「のみ」で評価される、演奏する方も見る方も、「テストで点を取る/与える(削る)」感じになっている気がします。

かつてCINNAMONのJimyさんは「コピーとは、侘び寂びであり、コピー道、なるものが存在すると思います」(明確な言葉は失念してしまいましたが、概ねこのような発言をされていました)とインタビューで答えてらっしゃいました。ひたすらに答えを追い求める「求道」の精神こそ、日本でコピーバンドをやる姿勢に必要なもの、なのでしょう。

欧米諸国でのそれは日本の状態とはまた違っていて、一つのエンターティメントとしてカバー/コピーバンドを楽しむ、というジャンルが確立しているのでしょう。ラスベガスとかでやってるのも、そんな感じみたいですね。細かな演奏表現などよりも舞台芸術としてのエンターテイメントが成立しているかどうかが第一に要求される、ある意味「 カジュアル」な楽しみ方なのではないかなぁ、なんて思います。昔Rock好きだったお父さんが家族連れでショーを楽しみに来ている、なんて姿もアメリカのコピー/カバー界ではとても多く、また家族全員でそれを楽しめる空気もある様です。
それ故に余計、日本人のバンドやミュージシャンが醸し出す「姿勢」が高く評価されるのかも知れません。向こうではあまり見かけないタイプ、なのではないかと思います。

はてさて、9/22のLED ZEPPINはどちらなのか、といえば間違いなく欧米諸国寄りのスタンスになるわけでして(笑)。まずは自分達のFour Symbolesであるところの「自」「己」「満」「足」が大切なバンドなので(笑)。
ただ、僕自身は(出来るか、出来ているかどうかはさておき)自分の中のLED ZEPPELIN、そしてJimmy Pageをなるべくオリジナルに近い形で皆さんの前で再現できるようにしたいなぁ、と考えております。本番まであと1か月ですが、頑張ってみます。




第45回目、始めます。


******************************************

スタジオに入るまでに、色々解決しないといけない問題が出てきました。

まず、根本的に機材が多い、多過ぎる事。

単純に、絞って考えても、
Les Paul 2本(メインとサブ)
ダブルネック1本(2本は持ってない)
エフェクターペダル一式(ボード新たに組み直した)
テルミン系エフェクト一式(ボード新たに組んだ)
ギターアンプ
シールド、その他メンテナンス関係の色々(デイパック一杯)

リハーサルだけでもこれだけの機材が必要になるわけでして。

。。。。コンナノヒトリジャハコベナイ。。。。

まずは当日機材搬入をお手伝いして下さる方を募集、なんとか入りの方だけでも確保できて(その節はありがとうございました)、当日を迎える準備は出来そうです。

あとは練習あるのみ!
で、この時点でギター弦を交換して本番までのスケジュールを立てたのです。
(いつ頃最終的な弦交換をするかとか考えた)

で、まだまだ時間もあったし、ダブルネックギターの12弦の弦交換なんてそんなにしたいものではないから(笑)、ここはひとつ、Elixer弦(コーティングされたロングライフの弦。好みはあるので万人受けはしてないけど、僕自身も試してなかったので)を導入することに。

Amazonで購入して、張り替えて、ぼちぼちと練習を始めたのですが。。。

。。。弾きにくい(爆笑)。

「(。。。なんでこんなに弾きにくいのだろう。。。チョーキングなんて全く出来ひんやん。。。)」


パッケージを見直す。

「うん、いつも通りのLight 弦。。。。って、待てよ?」




。。。。そう、Jimmy PageはExtra Lightを使っているのです。。。つまり、これよりも細い、柔らかい弦な訳です。


良く考えたら、今まで12弦の方を使ってチョーキングとかやったこと無かったのですが、普通に普段Lightゲージを使って弾いていても、一度に2本の弦をチョーキングしないといけないから、普段の倍(?)の力が必要なのですよね。。。。

。。。。失敗した。。。。orz。ただでさえLong Lifeかつ高額なElixer弦を張ってしまったので、今更新しい弦に張り替えるのもちょっと気がひける。仕方ない、当面このまま練習するか、キツいけど。。。。


そこで思い出したのが先ほど書いた「Jimmy Pageは普段からExtra Light(0.09〜)を使っている」という事。
「普通の6弦のギターにExtra Lightを張っているなら、ひょっとしたら12弦の方は更に細い弦を張っているのではないだろうか?」

いやまさか、いくらなんでもそんな12弦のセットなんて売ってないし。。。

と、調べたら、、、、

あるんですねぇ、こんなのが。。。




「えー、、、でも1、2弦が0.08。。。おまけに3弦複弦も0.08。。。。切れそうで怖いなぁ。。。」

ともかくも購入して、本番前何回かのところから、使うことにしました。

Les Paulの方はExtra Lightにしておいたので、セッティングはそのまま。


。。。と、ここまでやってみて、今日、別件でリペアマンさんとお話をする機会があり、Gibson系ギターの弦のテンション調整についてお話を聞いてみたのでした。

ザクッと説明すると、ブリッジ(弦を乗せているところ)に対して低く設定してやるとテンション(張力)は高くなり、高さの差が小さくなるとテンションは緩くなる、というものでした。

「あ、そうか、ひょっとしたら、僕のギターってテンションまだ下げられるのかも。。。」と帰宅後試してみました。

結果、僕のギターは基本的にテンション一番高い位にセッティングしてありました。

「あはは、そりゃチョーキング、キツいよねぇ」と思いながら調整を始めたのです。

そこで、ふと思い立った事が。。。

「Jimmy Pageのダブルネックギター、テールピースが思いっきりボディエンド(お尻)側にあるけど、あれって。。。」

そう、Jimmy Pageのダブルネックはその当時の特注で、テールピースまでの距離が異様に長いものだったのでした。

(拙ブログ、[ 35 ]をご参照ください)
https://ameblo.jp/thesongremainsthesame/entry-12382984029.html


(一応写真も貼ってみた)

これは、Pageのダブルネックギターのテンションが極端に低く設定出来るように設定されている、という事の証明なわけです。

どういうことか、写真で説明してみます。



僕のギターは普通の位置にテールピースがあるのですが、これを今までは一番低く設定してありました。
すると、ブリッジを超えてきた弦は下の方、ボディの方向にきつく曲がってテールピースにたどり着きます(赤線で示すラインが今まで、通常のギターの「弦の道」とお考えください)

一方、Jimmy Pageのダブルネックはテールピースがもっと遠くに存在します。
また、これは僕のギターとは違う仕様なのですが、テールピースの形状も、より低い所に弦が固定される形式のものが採用されています。
(白線で示すラインが、Jimmy Pageのギターの「弦の道」とお考えください)

見た目にはこれ位の差、なのですが、僕はPageのギターの「弦の道」を再現するために今回、かなりテールピースを上げてみました。これを実際にやってみると、劇的に弦の「硬さ」が変わるのを実感できます。

「あぁ、これなら大分と弾きやすくなるかも。。。」

と思っていますが、逆に柔らかくなり過ぎてどうかなぁ、とも思っているので(今までとの落差が大きすぎる)、ここはこのあともっとセッティングを詰めていきたいところです。

Jimmy Pageのダブルネックのテンションの再現は、この方法で再現は可能となりましたが、問題もありまして。
それは、僕のギターの場合、この方法でテンションを下げると、テールピースがボディから離れてしまって、ボディに伝わる弦振動が弱くなる、サスティーンが伸びにくくなる、という弊害も出るわけです。(だからPageのダブルネックは敢えてあの形のテールピースを使用しているのでしょう。ボディーに密着していますし。)

これで順調に練習開始、出来たかって?

い い え (泣笑)。

曲を覚える段階になって、意外な問題が出てきたのです。

次回に続きます。