西の正倉院みさと文学賞で一緒に受賞した帯刀コロクさん。
その帯刀さんが、私の『姨捨正宗』を動画でご覧になり、紹介してくださりました。
帯刀さん、短い分の中で私の意図を私以上に上手く伝えてくだっています。有難すぎる!!(「テルミン」は私のハンドルネーム)
 
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テルミンさんの『姨捨正宗』、すばらしかったです。
秀忠の命で名刀を求めて全国を旅する本阿弥光悦。信州で霊験あらたかとされる贋作の正宗に出逢います。
秘蔵の刀を拝見する際「将軍家御用」を申し訳無さそうに宣言する光悦の誠実な様子。
命を守れなかった数多の刀への哀惜との対比、お見事です!
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帯刀コロク@歴史ライター さんの投稿より
https://x.com/coloku15/status/1800473531102511125

 

 
帯刀さんは居合道五段・杖道四段。プロのライターで歴史ライターとしてもご活躍。刀剣に関する記事も書かれています。
つまり、刀剣のプロ。
私は今回『姨捨正宗』を読むにあたり、帯刀さんが書いた刀剣に関する記事を改めて読み直し、勉強しました。
 
すずしろブログ「刀身が鞘から簡単に抜けないのはなぜ? 刀を鞘に固定する小さな部品、“鎺(はばき)”を解説!」
https://suzushiroblog.com/2019/05/28/katana-torque/

 

(帯刀さんは「三條すずしろ」というお名前でもご活躍)
 
帯刀さん、私の拙い講談から、私が最も伝えたかった「光悦の誠実さ・優しさ」「命を守れなかった…」を見事に見抜き、物語の骨子とともに皆様へ伝えてくださっています。シンプルでありながら的確に。
「さすがプロのライター! 小説のあらすじや推薦文・紹介文を書くのもプロなんだなぁ」と思わされているところです。
 
そんな刀剣プロの帯刀さんが、コメント欄で抜刀時の所作「鯉口を一瞬ぐっと緩め、刃を上にして、ゆっくりと、途中で止めずに引き抜く」についてもお褒めくださり、私の頭の中では小人たちが輪になって小躍りしております。 
この話で私は、本阿弥光悦の優しさとお大尽の人の良さからくる笑い、将軍・秀忠公の平和への願い、それらを主に伝えたかった。
そんな優しさに満ちた話だからこそ、抜刀の場面は、あえて、繊細な工芸品だが元々は人を斬る武器である刀を扱う緊張感をぐっと出したかった(抜いてみたら酷い鈍刀だったにしても)。
そういったところもしっかり見てくださったのは、さすがです。
(因みに、刀の「鯉口」「はばき」についても、帯刀さんのブログで勉強しました)
 
私の中途半端で下手な芝居からその意図・工夫をこれだけ正確に見抜いている……ということは、ダメなところも私以上にたくさん見抜いているはず。優しい帯刀さんはそれを書かないだけで。
帯刀さんのように「見抜く」人がいるんだから、やっぱり誤魔化さずやらなくっちゃぁねぇ。
帯刀さんに、作中の「本阿弥光悦→お大尽」と同じ思いやりを感じているところです。
 
居合道五段・杖道四段で刀剣のプロ。そして作中の本阿弥光悦と同様の優しさもある帯刀さん。
実は今回、本阿弥光悦のモデルは石坂浩二さんにしました(工芸品への造詣のある役を演じているから)。
帯刀さんとはネット上のつながりだけで、直接会ったことは無いのです。しかしいつの日か、帯刀さんに直接会って、今度は帯刀さんを光悦のモデルにして、この『姨捨正宗』に再チャレンジしたいと思っております。
 
あ、そうそう、帯刀さんの投稿を読んでふと思ったのですが、次はもっと「名刀を求めての旅」感も出したいなぁ。帯刀さんがモデルの本阿弥光悦で。
 
帯刀さん、今回も、本当に有難うございました。
直接お会いできる日を楽しみにしております。
 
 
私の『姨捨正宗』はこちら↓。
https://www.youtube.com/watch?v=GJ5ISVyqia8