7時に目を覚ました。
図書館に行くことにしたのだ。
お金がかからず、時間がつぶせるという理由からだった。
・・しかし眠い
人目を避けるように生きるべく
最近ではすっかり朝寝坊の習慣が身についていた。
その反動で当然夜更かしにもなっている。
体もだるかった。
・・今日はやめとこうかな
一瞬、悪魔が囁いたが俺はすぐに思い直した。
これを逃したらいけない気がした。
この闇から一刻も早く出るんだ
この苦しい状況を一刻も早く変えるんだ
俺は意を決するようにして、布団から出た。
地元の図書館は新しいが、近所の人にいつ会うとも限らない。
俺は少し離れた学生時代よく通った図書館へ足を伸ばした。
やがて、懐かしい建物が姿を現わした。
以前から建物自体は決して新しくはなかったが、
時を刻み、より年季を増したせいかやけに古びた感じを受けた。
「何年ぶりかな..」
外の空気の中で懐かしさに包まれる状況では、
ネガティブな感情に浸ることもできず
頭痛や気だるさが和らぐような気がした。
「そうだ」
早速、今の自分に役立つような本を探しに
館内へと入っていった。