近所の好奇の目 | 「会社辞めたい」「仕事行きたくない」   職場心理物語  『 いつか来た道 』

「会社辞めたい」「仕事行きたくない」   職場心理物語  『 いつか来た道 』

家族があるにも関わらず、会社に行けなくなってしまった男が、ボロボロに傷付きながらも、自ら考え、勇気を出して行動し、周りの人が支えてくれる中、自分の弱さと戦いながら、見事復活を遂げていく感動のストーリーです。

 

 

こんな生活が続いて2週間。

 

何とか薬も飲まずに奮闘していた。

 

 

 

 

 


腹が減ったので外出をする。

 

 

 

 

 

 


簡単に身支度を整え、玄関で靴を履く。

 

ドアの前で息を潜め、耳をそばだてる。

 

全神経を集中し、外の様子を伺う。

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・よし、大丈夫だ

 

 

 

 

 

 

 

そっとドアを開ける。視界には誰もいない。

 

 

 

 

 

 

「・・よし、チャンス!」

 

 

 

 

 


足早に通りに出る。


と、死角で落ち葉を掃いていた

 

隣のおばさんと目が合った。

 

 

 

 

 

 

 

「・・し、しまった!!」

 

 

 

 

 


「あら、こんにちは。今日  お休み?」

 

「え、あ、、はい」

 

「あら、そう、どちらかお出かけ?」

 

「え、いや、、ちょっとそこまで」

 

「あら、そうですか。ではお気をつけて。。」

 

 

 

 


 


最近は人に会うのも苦痛になっていた。

 

近所からは、きっと好奇の目にさらされている

 

にちがいない。。

 

 

 

 


 


俺は次第に被害妄想にも似た感情に

 

悩まされるようになっていた。